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フォーカスしたいもの
近年、よく耳にする「Webブランディング」という言葉。しかし、Webブランディングという言葉を本当の意味で理解している人はあまり多くありません。
ブランディングという言葉を履き違えユーザーに間違った伝え方をしてしまうと、自社の価値を一方的に押し付ける形となり、期待通りの結果に至らない可能性も。
今回の記事では、Webブランディングの本当の意味や、Webブランディングを行うことで得られるメリット、手順を紹介し、大手企業のWebブランディング成功事例をご紹介します。
Webブランディングとは?
Webブランディングとは、企業(自社)のブランド価値をWebサイトによって訴求を行い、ユーザーと企業とのコミュニケーションを図るための方法です。
Webサイトは、ブランドとユーザーを繋ぐためだけの場所。だからこそ、構築の前段階からブランディングについてしっかりと考えておくことが重要となります。
ブランディングの意味を間違って理解し、「ブランド=高級品」というような認識でブランディングしてしまうと、新規のお客様が魅力を感じない企業イメージになってしまいます。
また、お客様が思っている企業イメージとブランディングが乖離していると、現状のお客様が離れていく要因の一つとなりますので注意が必要です。
弊社にWebサイトの制作依頼があった際、「自社のブランドイメージをWebサイトで表現したい」「自社ブランドをしっかりと伝えたい」といったブランディングに関する依頼を受けることがあります。
Webブランディングはマーケティング活動でもあるため、きちんと活用することができればユーザーに企業のブランド価値を伝えつつ、ファンともいえる存在を獲得することにも繋がるのです。
Webブランディングで得られるメリット
では、Webブランディングを行うことで得られるメリットには、どのようなものがあるのでしょうか?具体的に解説していきます。
認知や価値の向上
Webブランディングで効果が期待できるものとして、ブランドの認知拡大やブランド価値の向上などの点が挙げられます。
ブランドによって顧客のターゲットは異なるため、明確なターゲティングをしていることで得られるメリットでもあります。それにより、そのブランドに期待や関心を持っている顧客がWebサイトを訪れることで、ブランドの価値やデザイン性などを深く知ることに繋がるのです。
理念や想い、価値観の理解の促進や訴求ができる
認知や価値の向上という部分と似ているようですが、こちらはどちらかというとマインドの部分であるといえます。例として、企業の理念やブランド名に対する想いなどが該当します。
理念や想いなどを顧客に分かりやすく伝えることで、ブランドへの価値観が顧客の中で自然と高まり、ブランドへの関心が高まることに繋がります。
このWebサイトを訪れないと得られない情報、いわゆる独自性の高い情報をコンテンツとして配置することが重要で、何回も訪れたくなるような工夫が必要です。
ファンの獲得
上記2点を十分に顧客に伝えることができれば、企業もしくはブランドのファンになっていく可能性が高まります。
ブランドイメージにもよりますがSNSの運用なども併用することで、より根強いファンを作ることに繋がります。
顧客は商品やサービス内容だけを見ているわけではなく、その企業・個人の背景や想いなどに共感し判断しているのです。
顧客がファンになることで、商品の購入頻度も高くなり顧客自身がSNSなどで宣伝してくれることも十分に考えられます。
Webブランディングの手順
では実際にWebブランディングを行っていくための手順をご紹介します。企業の形態や扱う商品などによって手順は違いますが、大体の流れとしてご確認ください。
まずは核となるBI(ブランド・アイデンティティ)やVI(ビジュアル・アイデンティティ)を決定
企業としてブランドの価値やコンセプトを明確に確定します。ユーザーにどういったイメージを持ってほしいのかを決めることで、Webサイトにおいても一貫性のある洗練されたデザインを作ることが可能となります。
BI(ブランド・アイデンティティ)やVI(ビジュアル・アイデンティティ)を決定することは、企業(自社)がどんな武器を装備して、競合他社と勝負するのかを決定する作業なのです。
BIやVIをWeb上で表現するコンセプトを決める
BIとVIの決定した内容を基にして、Webのコンセプトや戦略を決めていきます。
ユーザー視点で考えたサイト分析やリサーチを行い、Webでユーザーにどういった体験をしてほしいのかブラッシュアップしていきます。
Webサイト上だけでなく、SNSや掲載メディア、実店舗やイベントなどユーザーとの接点となるものを把握しつつ、WebサイトのUI/UXをデザインしていきます。
コンセプトを元にデザインやコピーなどのWebクリエイティブに反映する
簡易的なデザインやワイヤーフレームの作成を経て、実際にWebサイト全体の作り込みを行います。企画から現在に至るまでのブランドへの理解度を活かしつつ、ユーザーと企業との接点となるWebサイトのデザインを構築していきます。
Webサイトのブランドコンセプトをどれだけ丁寧に作り込んでいても、実際のデザインで表現できなければ全く意味のないものになってしまいます。ブランドのことが気になったユーザーが、高い満足感を得られるWebサイトにしなければなりません。
BIやVIで定めたものとWebクリエイティブが相違しないように注意!
上記でも触れていますが、BI・VIが実際にWebサイトのデザインにしっかりと反映させなければ意味がありません。決定したターゲット像と違ったターゲットになっていたり、ユーザーが求める情報がなかったりすると、ブランドサイトとしての価値はむしろ逆効果になりかねません。
BI・VIをしっかりと守ったうえで、ターゲットとなるユーザーにファンになってもらうためのデザイン制作やコンテンツを設置しましょう。
Webブランディングの事例4選
ここでは、大手企業のWebブランディング事例を4つご紹介します。
森永甘酒
従来、「自動販売機や一部のコンビニで見かける缶タイプの甘酒」というイメージが定着していましたが、リブランディングを行ったことで、「健康に良い生活に寄り添った飲料」というイメージに刷新されました。
Webサイトのイメージも赤と白を基調にしながらも、親しみやすいデザインと甘酒のメリットなどを分かりやすく紹介しています。
またSNSの運用も活発で、不定期ですがフォロー&リツイートキャンペーンや、写真投稿キャンペーンなどを行っています。これによりユーザーとの距離の近い関係を築くことにも成功しています。
https://www.morinaga.co.jp/amazake/
AJINOMOTO(味の素)
多くの食品・調味料・飲料を扱う味の素ですが、Webサイトのデザインは「おいしさ」よりも「健康」や「栄養」に焦点を当てたものとなっています。
ターゲットとなるユーザーもファミリー層以上であることが想像でき、栄養に対しての熱心な研究やコンテンツが多くあります。
数字で見る味の素グループというコンテンツには、味の素グループに関心を持ったユーザーが一目であらゆる情報を知ることができる工夫がされています。
ANA
ANA(全日空)は、日本人であれば誰でも知っている日本最大級の航空会社です。
ANAのWebサイトに訪れるのは「ANAを利用したい」と考えているユーザーがほとんどであることから、そのようなユーザーの利便性を一番に考えたデザイン設計となっています。
TOPページに航空券やホテルなどの検索窓があり、現在行っているキャンペーンもファーストビューで確認できる仕様となっています。
Webサイトに訪れるユーザーのことを第一に考えることで、ANAへの安心感や満足感を与えることを考えられたブランディングがされています。
トヨタ自動車
トヨタ自動車のWebブランディングは、「家族」や「人」にフォーカスしたものとなっています。
またWebサイト自体はシンプルでありつつ、車をまだ持ったことがないユーザーに向けたコンテンツや見積もりシミュレーションなどもTOPページから遷移できるように設計されています。
また、トヨタが好きなユーザーに向けたコンテンツとして、自社のトピックスを記事として設置。トヨタの従業員や社長の記事や動画を閲覧できるようになっています。
Webブランディングまとめ
事例でも紹介しているように、コーポレートサイトだけでなく、一つの商品に対してのブランディングサイトが構築されることも増加傾向にあります。
Webブランディングを行えば良いというわけではなく、訪れるユーザーにより良い体験をしてもらいファンになってもらえるようWebサイトを構築する必要があります。
自社でWebブランディングを検討している場合、お客様が求めるブランドへの期待と価値を提供し、間違ったイメージをお客様に与えないようにしましょう。
ユーザー目線であることを念頭に置き、ユーザーとの新たな関わり方を意識した設計をしていきましょう。
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