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ポータルサイトとは?構築の方法・流れ・費用をご案内!
フォーカスしたいもの
自社でコーポレートサイトは持っているものの、集客という課題解決からポータルサイトの導入を検討している企業は増加傾向にあります。
しかし、実際には従来のWebサイトとの違いが明確に分からないという方も少なくないでしょう。
ポータルサイトを制作し運用がうまくいくと、今まで繋がることのなかったユーザーとの新たな接点を作ることとなり、たくさんのユーザーが集まるWebサイトとなります。
今回の記事では、ポータルサイトとはどういったものか、ポータルサイトの種類、手軽に構築できるCMSやポータルサイトの制作にかかる費用などを簡単にご紹介します。
ポータルサイトの構築を検討している方は、当記事を参考に構築や運用に関して、少しでも学びになれば幸いです。
ポータルサイトとは?
ポータルサイトとは、数多くのコンテンツの玄関となるWebサイトのことを指します。
「ホームページなどを閲覧する際、最初に表示されるWebサイト」といえば分かりやすいでのないでしょうか。
代表的な一例として「Yahoo!」や「食べログ」などのWebサイトをポータルサイトと呼びます。
ポータルサイトを運用するメリットとして、コーポレートサイトだけでは接点のなかったユーザーとの接触が得られ、Webサイトのアクセス数やPV数が伸びてくるなどの集客効果が得られます。
アクセス回数が増加することで、企業の認知度も高まり、自社サービスの利用者が増加するきっかけにも繋がります。
ポータルサイト構築までの流れ
ポータルサイトといっても、Webサイトであることに変わりはありません。
そのため、Web制作会社などに構築を依頼する際の制作フローも、一般的なWebサイト制作と大きく異なるわけではありません。
ただし、ポータルサイトならではの注意点があるため、それを踏まえながらポータルサイトの制作フローを紹介していきます。
要件定義
要件定義とは発注者側の要望をどのようにして決定していくのかを文章としてまとめたものです。
まずは、「どのようなポータルサイトを構築したいのか?」「どの機能を持たせるのか?」といった点から構築するポータルサイトの完成形を見据えつつ、必要となるであろう機能や要件を「要件定義」として決定していきましょう。
要件定義書はWeb制作会社が作成しますが、発注者側が実現したいことを整理し、内容を把握しておかないとトラブルの元になりかねません。
構成の作成
要件定義を元に、ポータルサイトの骨組みとなる構成案を作成していきます。
ポータルサイトの設計図ともいえる構成案を、ワイヤーフレームと呼ばれる手法でおおまかに視覚化していきます。
ワイヤーフレームを作成することで、依頼者とWeb制作会社で相互確認しやすくなるため、十分に時間をかけて作成しておくことをおすすめします。
デザイン制作
構成案およびワイヤーフレームを元に、Webページデザインを制作していきます。
ユーザーの使い勝手を重視した「UI(ユーザーインターフェース)」はもちろんのこと、ストレスなくサービスを利用できる「UX(ユーザーエクスペリエンス)」を意識したデザインに仕上げることがポイントとなります。
コーディング・構築
制作されたデザインを元に、Webブラウザで各ページを表示できるように構築もしくはコーディングするステップです。
どうしてもページ数が多くなりがちなポータルサイトでは、各ページをできる限り速く表示させるために、読み込みスピード重視でコーディングされる場合が一般的となります。
この段階になってから要件やデザイン修正が発生すると、「構成作成」までの手戻りが生じてしまいます。
システム構築
ページデザインなど、ユーザーの目に触れる部分(フロントエンド)を制作するコーディングと並行しておこなわれるのがシステム構築です。
ユーザーの目に触れるフロントエンドに対して、サーバーおよびデータベースなどのユーザーの目に触れない部分を構築していくための「バックエンド開発」ともいわれます。
ユーザーの入力内容を適切に処理してデータベースに保存する、検索結果を表示させるなど、さまざまな機能を持たせたいポータルサイトでは必須のステップとなります。
管理画面の構築
一般的なポータルサイトには、掲載企業や運営者がコンテンツを管理するための「管理画面」が必要です。フロントエンド・バックエンド開発と並行して、管理画面の構築もおこなう必要があります。
掲載企業や運営者の管理画面はUI / UXを意識した使い勝手のよいデザインを意識して構築しましょう。インターフェースが使いにくくコンテンツの更新が滞ってしまった、といった事態にならないように管理画面の構築には充分気を配るべきです。
コンテンツの制作
さまざまな情報の入口であり中継であり集合体であるポータルサイトは、コンテンツの充実が必須です。
完成したポータルサイトを公開しても、ユーザーが見るべきコンテンツがないのなら集客もままなりません。
ポータルサイトを公開した時点で、集客に充分な量のコンテンツが用意されていることが理想となります。
しかし、ポータルサイトを制作したい企業の多くは「コンテンツ制作」まで十分に気を配れていません。いざ公開となったときに「ポータルサイトに掲載するコンテンツがない!」といった事態にならないためにも、構想段階から準備を進めておくことが大事です。
ポータルサイトのメリット
ポータルサイトは、制作することでメリットが多いWebサイトです。
どのようなメリットがあるのかを確認していきましょう。
情報が多く更新されるためユーザーとの接点になる
ポータルサイトは、ユーザーがパソコンにログインして欲しい情報を閲覧・確認したいときに最初にアクセスするためのWebサイトです。
有償・無償に関わらずポータルサイトで自社の情報をより多く発信することができれば、アクセス数や問い合わせなど、その影響力は自社サイトのみでの掲載と比較すると必然と大きくなると考えられます。
接触機会が多い
ポータルサイトを制作し公開することで、一般的なWebサイトよりも多くのユーザーが訪れます。
そのため、今までは接触することのなかったユーザーとの接触回数が増え、ユーザーが自然と今まで知り得なかった情報を知ることにも繋がり、企業や運営者は新たなビジネスチャンスを創出する可能性が高まります。
収益化することもできる
ポータルサイトとして安定して集客できるWebサイトとなったら、広告運用やアフィリエイトなどを活用した収益化も視野に入れられます。
ターゲットをしっかり設定したポータルサイトになっていれば、広告として掲載依頼したい企業も増え、アフィリエイトとして紹介するべき商品・サービスも自然と把握できるでしょう。
ポータルサイトの種類はさまざま
ポータルサイトにはいくつかの種類があり、それぞれに異なった特徴があります。
自社で構築する際、それらの特徴を理解し、どのタイプのポータルサイトを作った方が自社に大きな効果を生むのかを考え決定しなければなりません。
今回の記事では、代表的な5タイプを紹介いたします。
総合型ポータルサイト
総合型ポータルサイトとはその名の通り、生活をするうえで必要な情報(ニュース・天気など)が総合的にまとめられ設置してあるポータルサイトのことを指します。
総合型ポータルサイトの代表例として「Google」や「Yahoo!Japan」などが挙げられます。
総合型ポータルサイトは膨大な情報が掲載されているため、サイト運営がとても大変なポータルサイトでもあります。
予算や人員に余裕のある大手企業でない限り、運営が難しいでしょう。
また既に最大手(GoogleやYahoo!)がシェアをほぼ独占しているため、新規参入はかなりハードルが高いと言えます。
検索型ポータルサイト
検索型ポータルサイトとは検索エンジンに特化したポータルサイトを指します。
検索型ポータルサイトは検索エンジンだけでなく、リンク集や交通情報、天気予報などのさまざまなコンテンツが提供されています。
総合型ポータルサイトのようにWebサイト上にコンテンツが配置されているというより、検索エンジンメインでありながら、他の自社サービスなどを提供しているサイトのことを指します。
代表的な例として「Google」の検索エンジンが該当します。
地域型ポータルサイト
ある特定の地域情報や観光情報、求人情報などが掲載されているポータルサイトを地域型ポータルサイトと呼びます。地域住民に向けたコンテンツを紹介しているWebサイトです。
地域型ポータルサイトは民間企業が運営している場合や行政や地方自治体が運営している場合がほとんどです。
例として、「枚方つーしん」という地域型ポータルサイトは、日本でも有名な成功事例といわれています。
大阪府の枚方市という地域に特化したポータルサイトで、月間で300万ビューを誇る地域型ポータルサイトです。
口コミ型ポータルサイト
口コミ型ポータルサイトとは、ユーザーが店舗に対しての口コミを投稿できるポータルサイトのことをいいます。
今では行ったことのない飲食店の詳細を知るために利用することが日常的になっており、店舗の検索機能としても活用できるため、誰でも一度は利用したことがあるのではないでしょうか。
「食べログ」は代表的な口コミ型ポータルサイトで、飲食店の検索や評価のチェック、予約ができる日常的にも使いやすいポータルサイトのひとつです。
社内ポータルサイト
社内ポータルサイトと聞いても、イメージが湧かない方がほとんどではないでしょうか。
社内ポータルサイトとは、企業が取り扱っている情報をまとめ、社内向けに情報を公開しているサイトのことをいいます。
他のポータルサイトとは大きく異なり、社内の伝達情報や情報の共有などを円滑におこなうことを目的として運営しているWebサイトです。
そのため、一般公開はされておらず、企業の従業員やその関係者のみが利用できるポータルサイトとなっています。
構築したいポータルサイトに近いWebサイトを探そう
自社のポータルサイトを制作するにあたり、コンセプトやイメージに近いものを実際のポータルサイトを見て探していきましょう。
代表的なポータルサイトの事例をいくつかご紹介します。
Yahoo!Japan(総合型ポータルサイト)
総合型ポータルサイトの代名詞ともいえるのが「Yahoo!Japan」のポータルサイトです。
Webブラウザのホームページ設定をYahoo!Japanにしている人は多いのではないでしょうか。
Google(検索型ポータルサイト)
「ググる」という言葉が一般的な言葉として理解されているように検索型ポータルサイトの代表といえるのが「Google」の検索エンジンです。
日本のみならず世界各国で利用されており、利便性に優れたポータルサイトです。
箱根全山(地域型ポータルサイト)
「箱根全山」は箱根町観光協会が運営する地域型ポータルサイトです。
宿泊・日帰り温泉・食事・買い物など、エリアや目的などから観光スポットを検索可能で、イベント紹介やお役立ち情報なども網羅しています。
Retty(口コミ型ポータルサイト)
「Retty」は食べログと同じような口コミ型のポータルサイトです。
飲食店の検索も行え、口コミの投稿が実名制のため、信憑性の高い評価・口コミが特徴となっています。近年は食べログよりもRettyを使うユーザーが増加傾向にあるようです。
ポータルサイトを手軽に構築できるCMSやパッケージを選定しよう
ここでは、ポータルサイトを構築する方法をいくつかご紹介します。
WordPress+プラグインで作成
WordPressはブログサイトやコーポレートサイトの作成など、さまざまなWebサイトが制作可能なツールです。
WordPressを用いたWebサイト構築は比較的容易におこなえます。ポータルサイトの制作にもWordPressは利用可能で、プラグインの導入や専用のテーマを購入することで、比較的簡単に構築が可能です。
RCMS
RCMSは国産CMSとして豊富な標準機能を持っており、コーポレートサイト・採用サイト・ECサイト・ポータルサイトなど、あらゆるニーズに対応できるため人気があります。
セキュリティレベルも高く、大手企業や金融機関への導入実績もある商用のCMSです。
多くの機能が標準搭載されていながら、低コストで運用ができるため中小企業でも安心して利用できるのがRCMSです。
Concrete CMS 社内ポータルパッケージ
Concrete CMSとはWebサーバー上で誰でも簡単に、ホームページの運営管理が可能なCMSです。
そのConcrete CMSの社内ポータルサイトの構築に特化したツールとして、「Concrete CMS 社内ポータルパッケージ」が存在します。
使い勝手の良いUIでありながら、高機能でセキュリティレベルも高く、企業が求めるさまざまな機能を標準搭載しています。
Concrete CMSは、高額になりがちな初期費用や更新時の費用なども抑えられ、低コストで運用することが可能です。
またサポート体制も充実しており、インターフェースも使いやすく学習コストや社内サポートにかかるコストも最小限に抑えられます。
Notion
「Notion」は業務で扱うさまざまなツールをひとまとめにできる万能ツールで、上記3つはCMSですがNotionに関してはツールとしてリリースされています。
しかし、Notionは社内ポータルサイトとして十分な機能を持ち合わせており、社内で情報の共有や伝達事項などのチェックなども過不足なくできます。
自社開発が難しい場合は制作会社を選定し依頼しよう
自社でポータルサイトの構築に人手を回せなかったり、スキルを持ち合わせている人がいなかったりする場合、Webサイトの制作会社に依頼することを検討しましょう。
ポータルサイトの規模にもよりますが、ほとんどの制作会社でポータルサイトの制作は可能です。
制作会社にポータルサイト構築を依頼する場合の大まかな費用
ポータルサイトの制作を依頼する際の、大まかな費用を表にしてご紹介します。
制作方法 |
費用の相場 |
|
小規模ポータルサイト |
パッケージもしくはCMS使用 |
80万円~ |
中規模ポータルサイト |
パッケージもしくはCMSのカスタマイズでの制作 |
200万円~ |
大規模ポータルサイト |
CMSカスタマイズもしくはスクラッチ開発 |
500万円~ |
ポータルサイト構築まとめ
ポータルサイトは、さまざまな情報の玄関といえる存在。うまく運用することで、今まで接点のなかったユーザーと繋がることが可能です。
Web集客においてもポータルサイトを活用することで大きなメリットを生む可能性があります。
ポータルサイトは構築よりも運用方法がかなり重要となります。
自社のポータルサイトを構築したいと思っている方は、今回の記事を参考に、自社にふさわしいポータルサイトの構築を検討してみてください。