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目次
目次
- ブランディングデザインとは企業の「らしさ」を形にする活動のこと
- ブランディングとブランディングデザインの明確な違い
- ブランディングデザインがビジネスにもたらす3つの目的
- 競合他社との差別化を図る
- 顧客との間に信頼関係を築く
- 企業価値と認知度を向上させる
- ブランドの世界観を作る4つの基本要素
- 企業の顔となるロゴマーク
- ブランドイメージを伝えるカラー(配色)
- 個性を表現するフォント(書体)
- 統一感を演出する写真やイラスト
- ブランディングデザインを成功に導く5つのステップ
- ステップ1:ブランドコンセプトを明確にする
- ステップ2:ターゲット顧客を具体的に設定する
- ステップ3:デザインの方向性を決定する
- ステップ4:各デザイン要素を制作する
- ステップ5:ガイドラインを作成し運用する
- 【業界別】ブランディングデザインの成功事例から学ぶ
- 世界観でファンを魅了するカフェチェーンの事例
- 一貫したメッセージで信頼を得るIT企業の事例
- シンプルさで革新性を表現するテクノロジー企業の事例
- まとめ
ブランディングデザインとは、会社の理念や提供価値といった目に見えない「らしさ」を、ロゴやWebサイトなどのデザインを通じて具体的に表現する活動です。 本記事では、ブランディングデザインの基本的な考え方から、ビジネスにもたらす目的、成功に導くステップ、具体的な成功事例までを網羅的に解説します。 これらの情報を参考にすることで、自社の価値を効果的に伝え、顧客や社会から選ばれる企業になるためのヒントが得られます。
ブランディングデザインとは企業の「らしさ」を形にする活動のこと
ブランディングデザインとは、企業が持つ独自の価値や個性、いわゆる「らしさ」を、視覚的な要素を用いて具体的に表現し、伝達する活動全般を意味します。 これは単に見た目を美しく整えることだけを指すのではありません。企業の理念やビジョン、提供するサービスの世界観などを、ロゴマークや配色、書体といったデザインを通じて統一感のある形で表現し、顧客や社会に認識してもらうための戦略的な取り組みです。
ブランディングとブランディングデザインの明確な違い
ブランディングとは、企業の価値や理念を顧客に伝え、共感を呼び独自のポジションを築く活動全般を指します。 一方、ブランディングデザインはそのブランディングを達成するための具体的な手段の一つです。 つまり、ブランディングという大きな戦略の中に、それを視覚的に具現化するブランディングデザインが位置づけられる関係になります。例えば、「信頼性」というブランド価値を伝えるために、落ち着いた青色を基調としたロゴやWebサイトをデザインすることが、ブランディングデザインの役割です。

マーケティングに携わる業種の方はもちろん、その他の業種で働く人でも最近では「ブランディング」という言葉を耳にすることは多いのではないでしょうか?ブランディングは企業はもちろんですが、個人にも重要な行動のひとつです。 しかし、ブランディングに力を入れたいと思っていても、ブランディングの正しい役割やマーケティングとの違いなどをしっかり理解できている人は少ないのではないでしょうか。今回はWeb上で用いられるブランディングに絞って、役割やメリット、事例などの基本的な部分をご紹介します。
ブランディングデザインがビジネスにもたらす3つの目的
ブランディングデザインは、単に見た目を良くするためだけに行うものではなく、ビジネス上の課題を解決するための具体的なソリューションとして機能します。 優れたデザインは、企業のメッセージを直感的に伝え、顧客の心を動かす力を持っています。 この活動は、日々の仕事や事業活動において、競合との差別化、顧客との信頼関係構築、そして企業価値の向上という、ビジネス成長に不可欠な3つの重要な目的を達成するために役立ちます。
競合他社との差別化を図る
顧客との間に信頼関係を築く
企業価値と認知度を向上させる
競合他社との差別化を図る
現代の市場には類似した商品やサービスが溢れており、その中で顧客に自社を選んでもらうためには、他社との明確な違いを打ち出す必要があります。 ブランディングデザインは、企業の独自の哲学や強みをロゴやカラー、Webサイトのデザインなどに反映させることで、視覚的に他社との違いを際立たせます。 一貫性のあるデザインを通じて独自の「らしさ」を訴求することで、顧客の記憶に残りやすくなり、数ある選択肢の中から指名される存在になることが可能となります。
顧客との間に信頼関係を築く
一貫性のあるデザインは、顧客に対して安心感と信頼感を与えます。 Webサイト、商品パッケージ、広告、店舗の内装など、顧客がブランドに触れるあらゆる接点で統一されたデザインが展開されていると、その企業やサービスに対して「しっかりしている」「品質が高い」といったポジティブな印象を抱きやすくなります。 このような体験の積み重ねが、企業への信頼を醸成し、一度きりの顧客ではなく、長期的に応援してくれるファンを育てる基盤となります。
企業価値と認知度を向上させる
優れたブランディングデザインは、社会における企業の認知度を高め、その価値を向上させる効果があります。 印象的で一貫したデザインは、多くの人々の記憶に残りやすく、「あのロゴの会社」「あの色のサービス」といった形で広く知られるようになります。 企業が有名になることで、商品やサービスが選ばれやすくなるだけでなく、企業の理念に共感した優秀な人材が集まりやすくなるなど、採用活動においても有利に働くことが期待できます。
ブランドの世界観を作る4つの基本要素
ブランドが持つ独自のテーマや世界観を顧客に効果的に伝えるためには、複数のデザイン要素を戦略的に設計し、組み合わせることが不可欠です。 ロゴ、カラー、フォント、そして写真やイラストといった基本要素が、それぞれブランドの個性を表現し、互いに連携することで、一貫したコミュニケーションデザインが生まれます。 これらの要素を丁寧に作り込むことで、顧客はブランドのメッセージを直感的かつ深く理解できるようになります。
企業の顔となるロゴマーク
ブランドイメージを伝えるカラー(配色)
個性を表現するフォント(書体)
統一感を演出する写真やイラスト
企業の顔となるロゴマーク
ロゴマークは企業の理念やビジョンを凝縮して表現するまさにブランドの顔となる存在です。 優れたロゴデザインは一目見ただけでその企業を認識させ顧客の記憶に深く刻み込まれる力を持っています。 Webサイトや名刺製品広告などあらゆる媒体で繰り返し使用されるためブランディングデザインを構成する要素の中でも特に重要度が高いと言えます。 ロゴは企業が社会とコミュニケーションをとる上での中心的なシンボルとして機能します。

企業のブランド力を左右するロゴデザイン。しかし、デザインの重要性は理解しているものの、具体的な作り方やポイントがわからず、適切なデザインを導き出せていない企業は多いのではないでしょうか。本記事では、現役デザイナーの視点から、ロゴがなぜ重要なのか、そしてロゴデザインの必要性や作り方のポイントについて解説します。
ブランドイメージを伝えるカラー(配色)
色は、人の感情や印象に直接働きかける力を持っており、ブランドイメージを直感的に伝える上で極めて重要な役割を担います。 特定のカラーを一貫して使用する「ブランドカラー」は、企業の個性や世界観を象徴します。 例えば、情熱や活力を伝えたい場合は赤、信頼性や誠実さを表現したい場合は青といったように、色が持つ心理的効果を考慮して戦略的に選定されます。 これにより、顧客は色を見るだけで無意識にそのブランドを連想するようになります。
個性を表現するフォント(書体)
フォントは、ブランドの個性や声のトーンを伝える上で重要な役割を果たします。 同じワードでも、使用するフォントによって受け取る印象は大きく異なります。 例えば、明朝体は伝統的で格調高い印象を与え、ゴシック体はモダンで力強い印象を与えます。 Webサイトや広告、資料などでブランド専用のフォント、あるいは特定のフォントを一貫して使用することで、細部にまでこだわったブランド独自の雰囲気を醸成し、世界観の統一性を高めます。
統一感を演出する写真やイラスト
写真やイラストといったビジュアル素材は、ブランドの世界観をより豊かに、そして具体的に伝えるために欠かせない要素です。 使用する素材のトーン(明るさや色合い)、被写体、構図などを統一することで、ブランド全体に一貫した雰囲気が生まれます。 これらは単なる装飾ではなく、ブランドのメッセージを補強し、顧客の感情に訴えかけるアートとしての役割も担っています。 質の高いビジュアル素材を戦略的に活用することで、ブランドの魅力を効果的に高めることができます。
ブランディングデザインを成功に導く5つのステップ
ブランディングデザインを成功させるためには、戦略的な計画に基づいたアプローチが不可欠です。 これから紹介する5つのステップは、自社の価値を明確にし、それを効果的にデザインへと落とし込むためのおすすめのプロセスです。 この手順に沿って丁寧に進めることで、一貫性があり、かつターゲットに響くブランディングデザインを構築することが可能になります。 着実な計画が、プロジェクトの成功確率を高めます。
ステップ1:ブランドコンセプトを明確にする
ステップ2:ターゲット顧客を具体的に設定する
ステップ3:デザインの方向性を決定する
ステップ4:各デザイン要素を制作する
ステップ5:ガイドラインを作成し運用する
ステップ1:ブランドコンセプトを明確にする
ブランディングデザインの最初のステップは、すべてのデザインの土台となるブランドコンセプトを明確にすることです。 企業の存在意義、社会に提供したい価値、将来のビジョン、顧客への約束などを言語化し、関係者全員が共通の認識を持つことが重要です。 社内でワークショップを開催したり、専門のラボのように深く掘り下げて議論したりすることで、企業の核となる「らしさ」を定義します。 このコンセプトが、後のデザイン制作における判断基準となります。 高いレベルの共通認識を目指すことが不可欠です。
ステップ2:ターゲット顧客を具体的に設定する
ブランドメッセージを「誰に届けたいのか」を具体的に定義することは、効果的なデザインを行う上で不可欠なステップです。 年齢、性別、ライフスタイル、価値観といったデモグラフィック情報やサイコグラフィック情報をもとに、理想的な顧客像(ペルソナ)を詳細に設定します。 ターゲットを明確にすることで、その層に響くデザインの方向性や表現方法が定まりやすくなります。顧客視点を持つことは、優れたUI(使いやすさ)やUX(顧客体験)の設計にも直結します。
ステップ3:デザインの方向性を決定する
明確にしたブランドコンセプトとターゲット顧客像に基づき、デザイン全体の方向性、すなわちトーン&マナーを決定します。 例えば、「高級感」「親しみやすさ」「先進的」「ナチュラル」など、ブランドが伝えたいイメージを具体的なキーワードで表現します。 この際、参考となるデザイン事例や画像を集めたムードボードを作成すると、社内のデザイナーや外部の制作会社とイメージを共有しやすくなります。 コンテストなどを活用して多様なアイデアを求めることも一つの方法です。
ステップ4:各デザイン要素を制作する
決定したデザインの方向性に基づき、ロゴ、カラーパレット、フォントといった具体的なデザイン要素を制作していきます。 これらの基本要素が完成したら、それらを様々な媒体へ展開します。 具体的には、Webサイト、名刺、会社案内、製品パッケージなどのコーポレートツールに適用します。 さらに、顧客が直接触れるオフィスや店舗デザインにも一貫性を持たせることで、あらゆる接点において統一されたブランド体験を提供することが可能になります。

デザインコンセプトとは、Webサイトや制作物全体の方向性を定める設計思想のことです。見た目の美しさだけでなく、サイトが持つ目的やターゲットユーザーにどのような価値を届けるかを言語化し、デザインの判断基準となる指針を意味します。質の高いWebサイトを制作するためには、明確なデザインコンセプトが不可欠です。この記事では、デザインコンセプトの基本的な意味から、具体的な作り方の手順、作成時の注意点までを網羅的に解説します。
ステップ5:ガイドラインを作成し運用する
制作したデザインの一貫性を長期的に保つために、デザインのルールをまとめたブランドガイドラインを作成します。 このガイドラインには、ロゴの正しい使用方法、ブランドカラーの指定、フォントのルール、写真のトーン&マナーなどを明記します。 これにより、担当者や制作会社が変わってもブランドイメージがぶれることなく、統一されたデザインを展開できます。 将来的なリブランディングや、多様なメディアで情報発信する際にも、このガイドラインが重要な基準となります。
【業界別】ブランディングデザインの成功事例から学ぶ
ブランディングデザインの理論やステップを理解した上で、実際の成功事例を見ることは非常に有益です。 ここでは、業界別に具体的な企業の例を挙げながら、どのようにデザインがブランド価値の向上に貢献しているかを解説します。 日本国内の有名企業や特定の地域で成功しているビジネスなど、様々なケースを通じて、自社のブランディングを考える上でのヒントを探ります。 成功例から学ぶことで、より実践的な知識を得ることができます。
世界観でファンを魅了するカフェチェーンの事例
一貫したメッセージで信頼を得るIT企業の事例
シンプルさで革新性を表現するテクノロジー企業の事例
世界観でファンを魅了するカフェチェーンの事例
スターバックス コーヒーでは、コーヒーを販売するだけでなく、「サードプレイス」という独自のコンセプトを空間デザインや商品パッケージを通じて表現しています。 店舗ごとに地域の特色を取り入れつつも、ロゴやカラー、家具の選定には一貫した哲学があり、どこを訪れてもブランド独自の世界観を感じられます。 これは、ユニクロがライフスタイルを提案したり、沖縄のリゾートホテルが非日常的な体験を演出したりするのと同様のアプローチで、顧客を強力なファンに変えています。
一貫したメッセージで信頼を得るIT企業の事例
世界的に事業を展開するIBMは、「信頼性」と「先進性」というメッセージをブランディングデザインで巧みに表現しています。 コーポレートカラーである青を基調としたロゴやWebサイト、製品インターフェースは、一貫してクリーンで知的な印象を与えます。 この統一されたビジュアルコミュニケーションが、特にBtoB市場において顧客からの揺るぎない信頼を獲得する要因となっています。 これは、精密機器メーカーが製品の品質や精度をデザインで示すアプローチと共通しています。
シンプルさで革新性を表現するテクノロジー企業の事例
グローバルなテクノロジー企業、Appleは、製品、パッケージ、広告、直営店に至るまで、徹底して無駄を削ぎ落としたミニマルなデザインで知られています。 このシンプルさは、同社の製品が直感的で使いやすいという機能的価値と、常に時代をリードする革新的な企業であるという哲学を体現しています。 この洗練されたスタイルは、例えば東京のモダンな建築やデザインにも通じる美意識を感じさせ、世界中のユーザーに強いブランドイメージを植え付けています。

近年、よく耳にする「Webブランディング」という言葉。しかし、Webブランディングという言葉を本当の意味で理解している人はあまり多くありません。ブランディングという言葉を履き違えユーザーに間違った伝え方をしてしまうと、自社の価値を一方的に押し付ける形となり、期待通りの結果に至らない可能性も。 今回の記事では、Webブランディングの本当の意味や、Webブランディングを行うことで得られるメリット、手順を紹介し、大手企業のWebブランディング成功事例をご紹介します。
まとめ
ブランディングデザインは、企業の理念やビジョンといった「らしさ」を、ロゴやカラー、フォントなどの視覚要素を通じて具体化し、社会に伝達する戦略的な活動です。 この取り組みは、市場における競合他社との差別化を実現し、顧客との間に長期的な信頼関係を築く上で重要な役割を果たします。 ブランドコンセプトの明確化から始まり、ターゲット設定、デザイン制作、ガイドライン策定といった計画的なステップを踏むことで、企業価値と認知度の向上に繋がる効果的なデザインを展開することが可能になります。
株式会社デパートでは、ブランド戦略設計からロゴ・VI、Webサイト、ガイドライン運用まで、一貫したブランディングデザインをご提供しています。自社の「らしさ」を言語化し、成果につながるデザインへ落とし込みたい企業さまは、ぜひお気軽にご相談ください。

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