構造化データとは?SEOへの影響とマークアップ方法を解説

監修者 板鼻 祐治

目次

「構造化データ」という言葉を聞いたことはあるものの、自社サイトにどう関係し、SEOにどんな影響を与えるのか、具体的な実装方法がわからず悩んでいませんか。
構造化データとは、Webページの内容を検索エンジンが正しく理解できるように意味付け(マークアップ)する技術です。適切に構造化マークアップを行うことで、検索結果での表示を豊かにし、ユーザーの目に留まりやすくなる効果が期待できます。

この記事では、構造化データの基本からSEOへの影響、そして具体的なマークアップ方法までを、Web制作会社株式会社デパートがわかりやすく解説します。

構造化データとは、Webページに掲載された情報の意味を、検索エンジンやAIなどのシステムへ伝えやすくするためのデータです。SEOへの影響やリッチリザルトとの関係、生成AIにも情報を正しく伝えるための考え方、JSON-LDによる実装方法を、Web制作会社の株式会社デパートが解説します。

この記事でわかること

構造化データへの対応は、単なるSEO施策ではなく、検索結果における情報の見つけやすさと、その先のユーザー体験を向上させるための重要な投資です。この効果は、検索結果画面で価格やレビュー評価などが表示されるリッチリザルトという活用事例に代表されます。

構造化データを活用する利点は、検索エンジンにサイトコンテンツを正確に伝え、ユーザーが求める情報へスムーズに導ける点にあります。具体的な判断材料として、以下のポイントを整理しました。

  • 自社サイトのコンテンツに適した構造化データの種類と活用事例

  • リッチリザルト表示によるクリック率向上の効果とビジネスへの利点

  • 実装前に確認すべき、サイト構造や運用体制に伴う制約とリスク

  • 社内のエンジニアで対応できる範囲と、外部パートナーへ相談すべき専門領域の切り分け

構造化データの活用により、サイトへの流入増加やエンゲージメント向上といったビジネス成果につながる可能性を高めます。

目次

構造化データとは?検索エンジンにページ内容を正しく伝える仕組み

構造化データとは、Webページに書かれたテキストや画像が「何についての情報なのか」を、検索エンジンに正しく伝えるためのデータ形式のことです。
例えば、ページに「株式会社デパート」と書かれていても、それが社名なのか、単なるテキストなのかを検索エンジンは完全には理解できません。
ここで構造化データを用いて「これは組織名です」と意味付け(マークアップ)することで、検索エンジンは情報を正確に認識できます。

この意味付けのルールブックにあたるものが「スキーマ(schema.org)」であり、構造化データの記述にはこのスキーマで定義された語彙(ボキャブラリ)を使用するのが一般的です。
わかりやすく言えば、HTMLがWebページの見た目を定義するのに対し、構造化データはページ内の情報の「意味」を定義する役割を担います。

Schema.org・JSON-LD・構造化マークアップの違い

構造化データを理解するためには、Schema.org、JSON-LD、構造化マークアップの違いを整理しておく必要があります。

Schema.orgは、記事、人物、企業、商品など、Web上の情報の意味を定義する共通の語彙です。例えば、記事には「Article」、人物には「Person」、企業や団体には「Organization」、商品には「Product」といった型が用意されています。

JSON-LDは、Schema.orgで定義された型や項目を記述する形式のひとつです。HTMLの本文とは分けて記述できるため、構造化データを管理しやすい特徴があります。

構造化マークアップは、これらの構造化データをWebページへ実装することを指します。

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用語

役割

Schema.org

情報の種類や関係を定義する共通の語彙

JSON-LD

構造化データを記述する形式

構造化マークアップ

構造化データをWebページへ実装すること

リッチリザルト

構造化データなどをもとに検索結果を拡張して表示する仕組み

構造化データを実装することで、ページ内の情報を検索エンジンやAIが解釈しやすい形で伝えられます。さらに、検索サービスが対応する型では、リッチリザルトなどの表示にも活用されます。

AI検索や生成AIでも構造化データが重要になる理由

構造化データはGoogle検索だけを対象としたものではなく、検索エンジンやAIなどのシステムへ、ページ内の情報を伝えるために利用できます。

ChatGPTやPerplexityなど、Web検索機能を持つ生成AIも、検索インデックスや独自のクローラーを通じてWebページの情報を取得しています。

ChatGPTでは、検索結果にWebサイトを表示するためのクローラーとして「OAI-SearchBot」が使用されています。Perplexityも、検索結果への掲載に使用する「PerplexityBot」と、ユーザーの質問に応じてページを取得する「Perplexity-User」を公開しています。

構造化データを利用すると、ページが記事、商品、企業情報、求人などのどれに該当するのか、誰が情報を発信しているのか、情報同士にどのような関係があるのかを機械が理解しやすい形式で伝えられます。

特に、次のような情報を明確にできます。

  • 記事を執筆・監修した人物

  • 情報を公開している企業や組織

  • ページの公開日と更新日

  • 商品と価格、在庫の関係

  • 企業とサービスの関係

  • 人物や組織に関連する公式ページ

構造化データを実装しただけでAIからの引用が決まるとは限りませんが、検索エンジンやAIがページの内容を正しく解釈するための手がかりとして活用できます。

AI検索への対応では、構造化データに加えて、本文、HTML、著者情報、運営組織、公開日・更新日、参照元などを整え、それぞれの内容を一致させることが重要です。

LLMOやAIに伝わりやすいWebコンテンツの設計については、「LLMO対策とは?生成AI時代のSEO新戦略とウェブアクセシビリティ最適化の親和性」で詳しく紹介しています。

参考:

構造化データを導入することで得られる3つのメリット

構造化データをWebサイトに導入することには、主に3つの大きなメリットがあります。
第一に、検索結果での表示がリッチになり、ユーザーのクリック率向上が期待できる点です。
第二に、検索エンジンがサイトの情報をより深く、かつ正確に理解するのを助け、結果としてサイトの専門性や信頼性の評価につながります。

そして第三に、今後ますます普及が見込まれる音声検索やAIによる要約機能への対応力が高まる点です。
これらは、いずれもユーザーとの接点を増やし、より良いサイト体験を提供する上で重要な要素となります。

【メリット1】リッチリザルト表示で検索結果のクリック率向上が期待できる

構造化データを実装する最大のメリットは、検索結果に「リッチリザルト」が表示される可能性があることです。
リッチリザルトとは、通常のタイトルや説明文に加え、レビューの星評価、FAQのアコーディオン表示、イベントの日時、商品の価格や在庫状況といった付加情報が表示される機能です。
これらの情報は検索結果画面で非常に目立つため、ユーザーの注意を引き、競合ページよりもクリックされやすくなる傾向があります。

たとえ検索順位が同じでも、リッチリザルトが表示されることでクリック率(CTR)が向上し、結果的により多くのトラフィックをサイトへ呼び込む効果が期待できます。

【メリット2】検索エンジンがサイトの情報をより正確に理解する手助けになる

構造化データは、検索エンジンがWebサイトの各ページに何が書かれているかを、より正確に理解するための手助けとなります。
例えば、サイト名やロゴ、運営組織の情報を構造化データで伝えることで、検索エンジンはそのウェブサイトがどのような存在であるかを明確に認識できます。
これは直接的なSEO対策にはなりませんが、サイト全体の文脈や専門性を正しく伝えることで、Googleからの評価向上に間接的につながる可能性があります。

サイトマップがサイト全体のページ構成を伝えるように、構造化データは各ページのコンテンツの意味を伝えます。
これにより、検索エンジンはユーザーの検索意図に対して、より関連性の高い情報としてページを提示しやすくなります。
SEO内部設計については「SEO内部設計の必須チェックリスト」で詳しく紹介しています。

【メリット3】検索エンジンやAIへ情報の関係を伝えやすくなる

構造化データは、Googleのリッチリザルトだけでなく、検索エンジンやAIなどのシステムへ情報を伝えるために活用できます。

Schema.orgに沿って記事、人物、企業、商品などの情報を記述することで、ページの種類や情報同士の関係を、共通の機械可読な形式で提供できます。

例えば、記事と著者、企業とサービス、商品と価格などの関係を構造化データでも示すことで、文章中に書かれた情報を検索エンジンやAIが解釈しやすくなります。

構造化データだけで検索順位の上昇やAIからの引用が決まるとは限りませんが、情報を正しく認識してもらうための準備として、対応する価値のある施策です。

ユーザーが読んで理解できる本文を用意したうえで、その意味と関係を構造化データによって補足します。

AIや検索環境の変化を含む今後のWebサイト運用については、「2026年のWebサイト運用『7つの構造変化』と対策」で詳しく紹介しています。

構造化データを導入する前に知っておきたい注意点

構造化データは多くのメリットをもたらしますが、導入にあたってはいくつかの注意点、いわばデメリットも存在します。
専門的な知識が求められるため実装や維持管理に工数がかかること記述にミスがあると意図した効果が得られない可能性があること、そしてGoogleのガイドラインに違反した場合はペナルティの対象となりうることが挙げられます。
これらの点を事前に理解し、計画的に導入を進めることが重要です。

専門知識が必要で実装と維持に工数がかかる

構造化データの実装には、HTMLや推奨される記述形式であるJSON-LDに関する専門的な知識が必要です。
どのような情報をマークアップすべきかを選ぶボキャブラリ(Schema.org)の理解も求められます。
そのため、Web担当者が片手間で対応するのは難しく、エンジニアや専門知識を持つ人材のアサインが不可欠です。

また、構造化データの設定は一度行えば終わりではありません。
サイトのリニューアルやコンテンツの更新、仕様変更があった際には、構造化データも合わせて修正する必要があり、継続的な維持・管理の工数がかかります。
このリソースを確保できるかどうかが、導入のハードルとなる場合があります。

記述ミスはエラーの原因となり、効果が出ない可能性がある

構造化データのコードは、非常に厳格なルールに基づいて記述する必要があります。
コンマ一つ、カッコ一つの抜け漏れや、プロパティ名のスペルミスといったわずかな記述ミスがあるだけで、構造化データ全体がエラーとなり、検索エンジンに正しく認識されません。
その結果、時間と労力をかけて実装したにもかかわらず、リッチリザルトが表示されないなど、期待した効果が全く得られない可能性があります。

実装後は必ずGoogleの提供するテストツールでエラーがないかを確認し、ソースコードの正確性を担保することが重要です。
一行のミスが全体の機能を損なうリスクを常に念頭に置く必要があります。

Googleのガイドラインに違反するとペナルティの対象になりうる

構造化データは、ユーザーに見えるコンテンツと一致している必要があります。
例えば、ユーザーには見えない場所にキーワードを隠したり、実際にはない高評価のレビューを記述したりするなど、検索エンジンを欺く目的でガイドラインに違反する使い方をすると、手動による対策(ペナルティ)の対象となる可能性があります。
ペナルティを受けると、リッチリザルトが表示されなくなるだけでなく、検索順位が大幅に下落することもあります。

Googleサーチコンソールで警告が届く場合もあるため、常にガイドラインを遵守し、ユーザーにとって有益な情報を正確にマークアップすることを心がけなければなりません。

構造化データマークアップの基本的な実装方法【JSON-LD推奨】

構造化データのマークアップには、JSON-LD、Microdata、RDFaなど複数の記述形式があります。Google検索ではこれらの形式がサポートされていますが、実装や保守のしやすさから、サイトの構成上可能であればJSON-LD形式で記述することが推奨されています。

この方法はHTMLの本文とは別にコードを記述できるため、管理しやすいのが特長です。
実装の基本的な流れは、まずサイトのどの情報をマークアップするかを決め、Schema.orgで対応する「構造化データのタイプ」や「項目」を探します。

次に、そのルールに従ってJSON-LD形式でコードを作成し、ページのheadタグ内などに設置します。
作成にあたっては、Googleの「構造化データマークアップ支援ツール」などを活用すると、コードの生成を補助してくれます。

代表的な記述形式「JSON-LD」「microdata」「RDFa」の概要

構造化データを記述するフォーマットには、主にJSON-LD、microdata、RDFaの3種類があります。これらはすべて、情報の意味付けにschema.orgという共通の語彙を使用しますが、記述方法やHTMLへの影響が異なります。

JSON-LDはGoogleが最も推奨している形式です。HTMLのheadタグ内などにJavaScriptとして記述するため、ページのデザインを構成するHTMLコードと切り離して管理できるのが大きな利点です。既存のソースコードを書き換えるリスクが低いため、現在のWeb制作現場では主流となっています。

microdataは、HTMLのタグ内に直接属性を書き込んでいく形式です。どのテキストがどの項目に対応しているのか直感的に把握できますが、HTML構造が複雑になりやすく、保守運用の手間が増える傾向があります。
RDFaも同様にタグ内へ記述しますが、より高度なデータ連携が可能な拡張性を備えています。

それぞれの特徴を以下の表にまとめました。

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形式

記述場所

特徴

推奨度

JSON-LD

head内など

HTML構造と分離して記述。管理が容易

高(推奨)

microdata

HTMLタグ内

コンテンツに直接属性を付与。記述が直感的

RDFa

HTMLタグ内

拡張性が高い。記述が煩雑になりやすい

特別な理由がない限り、保守性と実装の正確性を両立できるJSON-LDをおすすめします。

Webサイトの種類別によく使われる構造化データのマークアップ例

Webサイトやコンテンツの種類に応じて構造化データを選ぶことで、ページ内の情報をより具体的に伝えられます。

主な構造化データの型と活用例を一覧にまとめました。

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コンテンツの種類

構造化データの型

指定する主な項目

主な活用方法

記事・コラム

Article / BlogPosting / NewsArticle

記事タイトル、著者、公開日、更新日、画像

記事情報の理解や検索結果での表示

パンくず

BreadcrumbList

ページ名、URL、階層

検索結果へのパンくず表示

商品ページ

Product

商品名、価格、在庫、レビュー

商品のリッチリザルト

イベント情報

Event

イベント名、開催日、場所、チケット価格

イベント検索

求人情報

JobPosting

職種、勤務地、給与、雇用形態

求人検索

レシピ

Recipe

料理名、材料、調理時間、カロリー

レシピのリッチリザルト

組織・企業

Organization

組織名、ロゴ、URL、所在地、連絡先

企業や運営組織の理解

著者・人物

Person / ProfilePage

氏名、所属、プロフィール、関連URL

著者や人物情報の理解

店舗・施設

LocalBusiness

店舗名、住所、電話番号、営業時間

店舗や施設情報の表示

動画

VideoObject

動画名、サムネイル、公開日、再生時間

動画情報の表示

よくある質問

FAQPage

質問、回答

質問と回答の関係を伝える

ハウツー・手順

HowTo

手順の説明、必要な道具、所要時間

作業内容と手順の関係を伝える

ECサイトであれば商品や在庫、採用サイトであれば求人情報、メディアであれば記事や著者情報など、ページの内容と事業上の重要度に応じて優先順位を決めます。

FAQPageやHowToも、質問と回答、作業内容と手順の関係を表す構造化データとして利用できます。ただし、GoogleではFAQリッチリザルトの表示対象が一部のサイトに限定され、HowToリッチリザルトは廃止されています。

そのため、Schema.orgで定義された情報の意味を伝える目的と、Googleの検索結果へ表示する目的を分けて選ぶことが重要です。

実装例として、以下にJSON-LD形式で記述したサンプルソースコードを示します。

<script type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "BlogPosting",
  "headline": "記事のタイトル",
  "image": [
    "https://example.com/photos/article.jpg"
  ],
  "datePublished": "2026-07-14T08:00:00+09:00",
  "dateModified": "2026-07-17T10:00:00+09:00",
  "mainEntityOfPage": {
    "@type": "WebPage",
    "@id": "https://example.com/blog/article/"
  },
  "author": {
    "@type": "Person",
    "name": "著者名",
    "url": "https://example.com/profile/author/"
  },
  "publisher": {
    "@type": "Organization",
    "name": "運営会社名",
    "url": "https://example.com/",
    "logo": {
      "@type": "ImageObject",
      "url": "https://example.com/images/logo.png"
    }
  }
}
</script>

実際に使用する際は、記事タイトル、画像、公開日、更新日、記事URL、著者、運営会社などを対象ページの内容に合わせて変更します。

構造化データに記述した情報と、ユーザーがページ上で確認できる情報を一致させることも重要です。

参考:

実装後に必ず行いたい「リッチリザルトテスト」での検証手順

構造化データを実装した後は、コードが仕様通りに記述され、検索エンジンに正しく認識される状態にあるかを検証する作業が欠かせません。記述にわずかなミスがあるだけでリッチリザルトが表示されないだけでなく、ガイドライン違反と判定されるリスクがあるためです。

この確認には、Googleが提供している無料のテストツール「リッチリザルトテスト」を活用します。検証の手順は以下の通りです。

  1. テストツールのページにアクセスする

  2. 構造化データを実装済みのURLを入力するか、公開前の場合はコードを直接貼り付ける

  3. テストを実行し、検出されたエラーや警告の有無を確認する

  4. エラーがある場合は、示された修正箇所を特定してコードを書き換える

  5. 再度テストを行い、有効なステータスになるまで修正を繰り返す

テストを実行すると、ツールが即座にコードを分析し、修正が必要なプロパティを具体的に示します。この確認方法によって技術的な不備を未然に防ぎ、検索結果での訴求力を高める準備が整います。なお、プレビュー機能を使えば、実際の検索画面でどのように表示されるかも事前にチェック可能です。

リッチリザルトテスト(Google公式)
https://search.google.com/test/rich-results?hl=ja

確実な実装のためにも、このツールでの検証を必ず運用フローに組み込むようにしてください。

マークアップだけでは不十分?構造化データの効果を最大化するサイト設計の考え方

構造化データのマークアップは、検索エンジンに対して情報を整理して伝える強力な手段ですが、それだけでseoの効果が最大化されるわけではありません。構造化データは、あくまで「サイト内に存在する良質なコンテンツ」を機械に正しく認識させるための補助的な役割を担います。そのため、大前提としてユーザーにとって価値のある情報が掲載されていることが不可欠です。

例えば、商品情報や解説が不十分なページに構造化データを活用しても、検索結果の見た目が少し変わるだけで、最終的なコンバージョンやユーザーの満足度にはつながりません。効果を最大限に引き出すためには、以下の視点でのサイト設計が重要です。

  • コンテンツの品質向上:ユーザーの検索意図に応える正確で深い情報を用意する

  • 情報設計の最適化:目的のページへ迷わずたどり着ける導線や階層構造を整える

  • 運用の継続性:情報の更新に合わせて構造化データも正しく維持管理できる体制を作る

このように、技術的なマークアップと、コンテンツ制作やサイト構造の設計をセットで考えることで、はじめて検索エンジンからの評価とユーザー体験の向上が両立します。Webサイトの成果を高めるツールと考え方については「Webサイトの成果を高めるツールと考え方」で詳しく紹介しています。

構造化データの実装はどこまで自社で対応し、どこから専門家に相談すべきか

構造化データの実装を検討する際、どこまでを自社で行い、どこから外部の専門家に依頼すべきかを見極めることが重要です。
基本的なマークアップであればCMSの機能で対応できる場合もありますが、サイトの構造が複雑な場合や、より高度な実装を目指す場合は、専門的な知見を持つパートナーへの相談が有効な選択肢となります。
自社のリソースやサイトの状況に合わせて、最適な進め方を判断しましょう。

CMSの機能やプラグインで対応できる基本的な実装範囲

多くのWebサイトで利用されているWordPressのようなCMSでは、標準機能やプラグインを活用することで、専門的なコードの知識がなくても基本的な構造化データに対応できます。

特に国内で人気の高いWordPressテーマであるCocoonやSWELLには、記事(Article)やパンくずリスト(BreadcrumbList)の構造化データが自動的に出力される機能が備わっています。また、All in One SEO(AIOSEO)などのSEO対策プラグインを導入すれば、管理画面から項目を入力するだけで、投稿タイプに応じたスキーマ設定が可能です。

自社で対応しやすい具体的なケースは以下の通りです。

  • ブログ記事やコラムへの著者名、公開日の設定

  • サイト内での現在地を示すパンくずリストの実装

  • 会社の基本情報(名称、ロゴ、連絡先)の定義

  • よくある質問(FAQ)のアコーディオン表示への対応

ただし、これらを利用する際は、テーマやプラグインが生成するコードが最新のGoogleガイドラインに準拠しているかを確認する必要があります。また、複数のプラグインで同じ設定を有効にすると、コードが重複してエラーの原因になるため注意してください。設定後は必ずテストツールで正しく認識されているかを検証する運用体制を整えることが大切です。

外部パートナーへの相談を検討すべき複雑なサイト構造のケース

CMSの標準機能やプラグインは非常に便利ですが、対応できる範囲には限界があります。特に、数千から数万点の商品データを抱える大規模なecサイトでは、個々の商品ページに対して価格、在庫状況、ユーザーレビューなどの情報をリアルタイムで反映させる動的なマークアップが求められます。こうしたケースでは、データベースと構造化データを連動させる高度な設計が必要になるため、自社リソースだけで完結させるのは容易ではありません。

また、独自開発のシステムを採用しているサイトや、求人情報、イベント情報のように、複数の要素が複雑に絡み合うデータを扱う場合も注意が必要です。構造化データは単にコードを記述するだけでなく、サイト全体の情報設計や既存のシステム構造と整合性を保たなければなりません。

以下のような状況に該当する場合は、外部パートナーへの依頼を検討することをおすすめします。

  • 基幹システムや在庫管理システムと連動したリアルタイムな更新が必要な場合

  • サイトリニューアルに合わせて、数千ページ規模の構造化データを一括で最適化したい場合

  • リッチリザルトの表示がビジネス成果に直結する一方で、社内にエンジニアのリソースが不足している場合

  • Googleのガイドライン変更に伴うメンテナンスや、エラー監視の体制を自社で維持するのが難しい場合

外部パートナーへ依頼する際は、単なる実装代行ではなく、運用フェーズを見据えた提案ができるかを確認してください。具体的には、コンテンツ更新時にデータが自動同期される仕組みを構築できるか、不具合発生時の調査体制はどうなっているかといった視点です。無理に自社で進めてシステムエラーを招くよりも、専門的な知見を持つパートナーを選ぶ方が、中長期的な運用コストを抑えつつ確実な成果を得られます。自社のエンジニアが取り組むべき業務との優先順位を整理し、技術的な実現可能性に不安がある場合は専門家へ相談することをおすすめします。

構造化データに関するよくある質問

ここでは、構造化データに関してWeb担当者の方からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
基本的な定義の違いから、実装後の効果測定、トラブルシューティングまで、実務で判断に迷いやすいポイントを中心に解説します。

Q. 構造化データとメタタグ(meta descriptionなど)はどう違うのですか?

両者は検索エンジンに情報を伝える点で似ていますが、伝える情報の粒度が異なります。
メタタグがそのページ全体の要約や主題といった包括的なメタデータを伝えるのに対し、構造化データはページ内の「価格」「著者名」「レビュー評価」といった、より具体的で細かい要素の意味を伝えます。

Q. 構造化データを実装すれば、必ず検索順位は上がりますか?

直接的な検索順位の上昇効果は保証されていません。
Googleも構造化データがランキング要因ではないと公言しています。
しかし、リッチリザルトが表示されることで検索結果画面での視認性が高まり、クリック率が向上する可能性があります。

その結果、サイトへのトラフィックが増え、間接的に良い評価につながることは期待できます。

Q. どのページから構造化データの実装を始めるのが効果的ですか?

ビジネスへの貢献度が高く、かつリッチリザルトが表示されやすいページから始めるのが効果的です。
具体的には、ECサイトの「商品ページ」、採用サイトの「求人情報ページ」、サポートサイトの「FAQページ」などが挙げられます。
これらのページは構造化データの効果を実感しやすいため、優先的に取り組むことをお勧めします。

複数のページに同じ内容をマークアップすることは避け、各ページの内容に即した実装を心がけましょう。

Q. 構造化データを実装したのにリッチリザルトが表示されません。なぜですか?

いくつか原因が考えられます。
まず、コードの記述ミスで正しく反映されていない可能性です。
「リッチリザルトテスト」でエラーがないか確認しましょう。

また、コードが正しくても、リッチリザルトを表示するかは最終的にGoogleが判断するため、必ず表示されるとは限りません。
コンテンツの品質や、Googleのガイドラインに準拠しているかも影響します。

構造化データの実装は、検索エンジンとユーザー双方への「おもてなし」から始まる

構造化データの実装は、技術的なSEO施策にとどまらず、サイトの情報を整理して検索エンジンとユーザーへ最適に届ける「おもてなし」の設計です。

具体的には、以下の3点が運用の鍵となります。

  • ユーザーが理解できる本文を用意し、情報の種類や関係をSchema.orgに沿って構造化データでも示す

  • Googleだけでなく、ChatGPTやPerplexityなどのクローラーもページを取得できる状態にする

  • 構造化データ、本文、著者情報、運営組織、公開日・更新日、参照元の内容を一致させる

構造化データだけで検索順位の上昇やAIからの引用が決まるとは限りませんが、本文とHTMLをわかりやすく設計し、その意味と関係を構造化データで補足することで、ユーザーだけでなく、検索エンジンやAIにも情報が伝わりやすいWebサイトになります。

株式会社デパートでは、単なるマークアップの代行ではなく、貴社のビジネス構造を深く理解したうえで、運用体制や情報設計まで含めた最適な実装計画を提案します。技術と表現の両面から、コンテンツの価値を最大化するコミュニケーションを形にします。

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