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株式会社ポプラ社|こどもたちの"図書館"にぴったりの"図書"が見つかる学校・図書館向け選書サービス『ToshoTosho(トショトショ)』

Works

株式会社ポプラ社|こどもたちの"図書館"にぴったりの"図書"が見つかる学校・図書館向け選書サービス『ToshoTosho(トショトショ)』

株式会社ポプラ社 日本出版販売株式会社

プロジェクト概要

支援内容
要件定義、情報設計、デザイン・コーディング(デザインリサーチ・UX/UI開発・テンプレート設計・コンポーネント設計など)、システム開発、運用・保守
プロジェクト期間
2022年9月〜2024年4月

アウトプット

アウトプットイメージ1
2024年度より、株式会社ポプラ社様と日本出版販売株式会社様、図書館関連会社様のプロジェクトにより立ち上げた、学校・図書館向けの選書サービス「ToshoTosho(トショトショ)」がリリースされました。 サイト開発を担ったポプラ社様は、児童書出版社として創業し今では対象読者を一般にも拡大している出版社です。「かいけつゾロリ」シリーズや「おしりたんてい」シリーズ等こどもに人気の本をはじめ、学習資料や、全国の小・中・高等学校で採用され教育現場で信頼されている「総合百科事典ポプラディア」、2018年本屋大賞を受賞した『かがみの孤城』など幅広いジャンルの書籍を出版し、学校図書館にも多く蔵書されています。 サービスの主幹である日本出版販売株式会社様は、小・中学校向けの図書の常設展示スペースである「図書館選書センター」を運営されています。 ここに図書館のニーズを熟知する図書館関係会社様が加わり、3社でサービス設計に取り組まれてきました。 この度、同サービスのデザイン制作やフロントエンド・バックエンド開発をご支援させていただきました。

開発背景

「ToshoTosho」は「こどもたちの"図書館"にぴったりの"図書"を。」をコンセプトに、全国の学校図書館司書様・司書教諭様を対象にした、こどもたちの学びに役立つ図書を選書できるサービスです。 本プロジェクトでは、学校図書館司書様・司書教諭様が利用されるフロントサイトと、クライアントが運営業務で利用される管理サイトの制作を行いました。

ターゲットと利用シーン

ターゲットとなる全国の学校図書館司書様・司書教諭様が、限られた時間の中で効率的に選書ができるよう、直感的かつ図書情報の視認性の高さを考慮したデザインの検討が必要でした。 さらに、旬のテーマに沿った特集・ランキング・新刊コーナーなど、幅広く選書いただけるメニューや、学校図書館司書様・司書教諭様にお役立ていただけるコンテンツを発信できる機能など、プラットフォームとしての総合的な役割が求められました。 そのため、運営面でも定期的な新刊や様々な特集ページの入れ替え等、運営コストを抑えられるシステム設計も検討しました。

対策とそのプロセス - 【親しみやすいデザイン】

対策とそのプロセス - 【親しみやすいデザイン】イメージ1
対策とそのプロセス - 【親しみやすいデザイン】イメージ2
「ToshoTosho」は選書が難しいというイメージを一新させ、全国の学校図書館司書様・司書教諭様が楽しく手軽に選書できる事が感じられるよう、全体のトーンは柔らかくフレンドリーなトーンを意識しデザインしました。 またロゴ制作では、モチーフに良い本がたくさん見つかるサービスとしてルーペと本を、また、「o」には"◎(二重丸)な本がたくさん見つかる"という意味が含まれるよう曲線や丸を用い、かつリズム感のある楽しい表情にすることでサービスイメージを表現しました。

対策とそのプロセス - 【直感的なUI/UX設計】

対策とそのプロセス - 【直感的なUI/UX設計】イメージ1
約20,000点※の図書情報を検索できるだけでなく、シーズンや教科別の特集ページ、ランキング等のページに対し、学校図書館司書様・司書教諭様の状況やスキルに左右されない、より選書しやすいUI設計をご提案させていただきました。 またオープン前には、実際に選書されるユーザーに対してUXリサーチを実施させていただき、体験上の課題やニーズを明らかにしサイトに反映しました。 ※2024年5月グランドオープン時点

対策とそのプロセス - 【コンポーネント駆動開発】

対策とそのプロセス - 【コンポーネント駆動開発】イメージ1
新しくリリースされるサービスでは、「サービスの成長に伴い、Webサイトが安全かつ簡単にスケールアップできるか」という視点が非常に重要です。 また、スケーラビリティ(拡張性)を確保するためには、UI/UX設計の段階からコンポーネントの設計も意識する必要があります。 本プロジェクトでは、設計の過程からデザイナーとエンジニアが密にコミュニケーションを取り合い、レイアウトやコンポーネントを汎用的に利用できるパターンライブラリを作成しました。 パターンライブラリを活用したコンポーネント駆動開発をプロジェクトに取り入れることで、スケーラビリティの確保だけではなく、一貫性のあるUIを提供することや、開発効率の向上と品質の安定も確保することができました。

対策とそのプロセス - 【バックエンド開発との連携】

対策とそのプロセス - 【バックエンド開発との連携】イメージ1
クライアントが運営業務で利用される管理サイトを含むバックエンド開発は、システム開発会社様と連携を取りながら要件定義から開発・テスト・リリースをウォーターフォール開発手法で進行しました。 図書のデータ管理から掲載を行う操作として、通常のコンテンツ管理システムとしてのCRUD機能に加え、外部システムからデータを取得し特有の項目に合わせ変換しつつインポートを行うなど、機能自体やデータの調整部分を仕様として落とし込むことが非常に重要でもありました。 また図書検索や会員登録といった複雑な仕様もありますが、クライアントとシステム開発会社様とのハブを担い、認識齟齬が発生しないよう慎重にシステムに落とし込みました。

結果

「ToshoTosho」は、全国の学校・公共図書館が、地域格差なくこどもたちの学びに役立つ安心かつ有益な情報を図書を通じて届け、こどもたちの学びや読書活動が豊かになるよう、学校・図書館向け選書サービスのスタンダードとなるべく、これからも継続して改善が行われていくサービスです。 また、同サービスで選書された図書がこどもたちの手に渡り、その図書との出会いが人生を豊かにするきっかけにもなり得る、そのような可能性を秘めたサービスだと考えています。 今後も学校図書館司書様・司書教諭様やその先のこどもたちのニーズをくみ取り、同サービスが図書館業界の選書のインフラサービスとなるよう、引き続きご支援を続けていきます。

Credits

DIR
髙橋 純
DIR/AD/DE
モチマス ミサ
TD/CD
板鼻 祐治
DE
末廣 和弘
DE
木川田 雅子
FE
吉田 圭吾
FE
北山 雄規
CD
熊谷 亮