フォーカスしたいもの
Web制作というと、「Webディレクター」や「Webデザイナー」などが代表的な職種として挙げられますが、プロジェクトによって専任の担当者を配置する場合があります。
Web制作に携わる職種の一つとして、フロントエンドエンジニアというものがあります。
本記事では、以下の項目に絞ってフロントエンドエンジニアについて解説していきます。
・フロントエンドエンジニアの仕事内容
・フロントエンドエンジニアに向いている人
・フロントエンドエンジニアに必要とされるスキル
・今後、重宝されるフロントエンドエンジニアになるために必要なスキルセット
フロントエンドエンジニアとは？
「フロントエンド」というのは、Webのブラウザ側で動作する部分のことです。
アプリケーションやWebブラウザ上でユーザーが画面越しに触れる部分の設計や開発を行う職種が、フロントエンドエンジニアです。
Webデザイナーが設計したデザインをベースに、フロントエンドエンジニアはHTMLやCSSなどを用いて、Webブラウザ上にデザインを表示できるようにコーディングをしていきます。
フロントエンドエンジニアの仕事内容
フロントエンドエンジニアの仕事内容は、ユーザーの目に直接触れる部分を設計・構築する仕事です。
文字入力画面やボタンの設置、テキストの編集作業や画像の差し替え・追加などを行う職種でもあります。
フロントエンドエンジニアはバックエンドエンジニアと比べると、Webデザイナーのポジションに近い立ち位置で仕事を行うことがほとんどです。
フロントエンドエンジニアと似ている職種として、マークアップエンジニアというものが存在します。マークアップエンジニアは、主にHTMLの設計を行います。それに対して、フロントエンドエンジニアはHTMLだけでなく、CSSやJavaScript、PHPのコーディングなども行う点に違いがあります。
しかし、Web制作会社やプロジェクトによって、フロントエンドエンジニアの仕事内容が変わる場合があります。
フロント部分のコーディングだけで済むケース、JavaScriptを用いた作業を行うケース、デザインも作成しなければいけないケースなど様々です。
通常の業務において、直接デザインに関与しない場合であっても、デザイナーと連携する機会は多くあります。そのため、Webデザインに関しても情報の収集を行い、知識の習得とある程度の操作ができるようにしておくと良いでしょう。
フロントエンドエンジニアに向いている人は？
どの仕事でもそうですが、フロントエンドエンジニアにも向き不向きがあります。
もし、フロントエンドエンジニアをやってみたいと思った場合、自分に適性があるかどうかを把握しておくと良いでしょう。
ここからは、フロントエンドエンジニアへの適性がある傾向の人を紹介します。
コミュニケーション能力に長けている人
フロントエンドエンジニアには、コミュニケーション能力が長けている人が向いています。フロントエンドエンジニアは、クライアントからのヒアリングや提案をすることもありますし、デザイナーとUIや実装に関して協議する場面もあります。そのため、人と接する機会が多くなりがちです。
コミュニケーション能力に長けている人は、フロントエンドエンジニアに向いている人といえるでしょう。
UIデザインをしたい人
フロントエンドエンジニアは、Webデザイナーが作成したデザインをベースにUI（ユーザーインターフェース）を実装・編集することが仕事です。
閲覧ユーザーの目線で、Webサイトが閲覧しやすい・操作しやすいデザインなのかを考えながら実装・編集することが必須となります。
自分自身で、WebサイトのUIをデザインしたい・作り上げていきたいと考えている人は、フロントエンドエンジニアの適性があるといえるでしょう。
デザインや技術のトレンドに関心がある人
Webに関わる業界は、続々とトレンドが移り変わっていく業界です。フロントエンドは特に移り変わりが早いので、最新の技術や業界のトレンドに関心を持ち、積極的に追いかけられる人が向いています。
また、いち早く最新技術を取り入れられる人であれば、スキルアップもより早く行えるでしょう。
フロントエンドエンジニアに必要とされるスキル
フロントエンドエンジニアは、Webサイトの目に見える部分の機能を構築する職種のため、様々なスキルが必要とされています。
ここからは、フロントエンドエンジニアに必要とされるスキルを紹介します。
HTMLやCSSを扱うスキル
HTMLはWebサイトの制作において最も基本となるもので、画面構造を定めるためのプログラミング言語です。
対して、CSSとはHTMLで作成したパーツの大きさやレイアウト、カラーリングなどを調整するための言語です。
HTML/CSSはWebサイトを制作する場合、ほとんどといっていいほど利用します。ブラウザ上で正しく表示されるよう、Webページを制作する場合には標準レベルの知識とスキルが必須です。
また、状況に応じて最新ではない環境でのブラウザ閲覧に対応するよう、過去のバージョンでの制作が必要となる場合も存在します。
HTML/CSSは比較的簡単で、プログラミングを勉強し始めた初心者でも覚えやすい言語です。
フレームワークやライブラリなどを扱うスキル
フロントエンドエンジニアとしてHTML/CSSを使ってWebデザインを構築する場合、PCからの閲覧および操作、タブレットやスマートフォンなどのあらゆるデバイスでの閲覧および操作がしやすいように制作するのが基本です。
デバイスごとにデザインを制作するのが理想的ではありますが、それだと制作費用が大幅に掛かってしまいます。
そのため、多くのWebサービスでは、どんなデバイスでも分かりやすく表示できるようにするために「Bootstrap」などのフレームワークが用いられています。
またJavaScriptを使う場合も「React.js」や「Vue.js」といったフレームワークやjQueryなどのライブラリを使って作業効率を円滑にするスキルが必要です。
JavaScriptを扱うスキル
JavaScriptはWebページ向きのスクリプト言語で、様々なWebブラウザに実行環境が組み込まれています。
JavaScriptはWebページを読み込む際、部分的なリロードや遅延読み込みといった処理をサーバーを経由せずに実行することが可能です。
JavaScriptを使いこなすためには、「DOM」と呼ばれるAPIやフレームワークの知識が必須です。JavaScriptのスキルはリッチコンテンツの制作にも必要で、基礎構文はもちろんですが、応用する方法まで学ぶことが必要となります。
価値あるフロントエンドエンジニアに必要とされるスキルセット
ここからは需要の高いフロントエンドエンジニアとして活躍するために必要なスキルセットを紹介します。
- SEOに関する知識
- CMS構築に関する知識
- UI/UX設計に関する知識
一つずつ、解説していきます。
SEOに関する知識
SEOに関する知識は、多くのユーザーに閲覧し利用してもらうWebサービスを制作するためには欠かせない知識です。
Webコンテンツの質はもちろんですが、Webサイト内で特定のキーワードを繰り返し使ったり、効果的なタグを用いたり、Webコンテンツに関連する内部リンクを貼るなど様々な手段があります。これらの手段や要素を把握し活用することで、重宝されるフロントエンドエンジニアとして評価を得られるでしょう。
CMS構築に関するスキル
近年、Webの知識が少ない人でも、Webサイトの更新や修正ができるCMSの導入が増加し続けています。
「WordPress」や「MovableType」などは、様々な企業で実装されています。
CMSを用いたWebサイトの制作・更新・修正するスキルは、フロントエンドエンジニアには必須といえるスキルの一つでしょう。
UI/UX設計に関する知識
UI/UX設計は、閲覧ユーザーが使いやすいWebサイトを設計するために必須のスキルであり、年々ニーズが上がっているスキルです。
Webデザイナーが設計したものを実装するフロントエンドエンジニアでも、UI/UX設計の知識やスキルを身に付けておくことは、より有益なWebサイト・Webコンテンツを作り上げることに繋がります。
フロントエンドエンジニアまとめ
フロントエンドエンジニアとしてWeb制作会社などで働きたい方は、自身の専門分野以外にも関心を持つことが重要です。
Webに関する技術は、加速度的に進歩しているため、情報を積極的に収集しキャッチアップしていく必要があります。
フロントエンドエンジニアとして働きたいと思っている方は、まず必要とされるスキルを習得し実務のなかで技術を磨くのも良いでしょう。
その後、価値あるフロントエンドエンジニアとして活躍できるよう、様々なスキルを習得していくこともおすすめです。
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