Vue.jsとは?現役エンジニアがわかりやすく解説


フォーカスしたいもの
Vue.jsは、ユーザーインターフェースを作成するためのJavaScriptのフレームワークです。
ユーザーの動作に応じた画面の更新を、質感のあるスタイリッシュな表現で行う場合、JavaScriptのフレームワークであるVue.jsを用いることで、コードの数を減らしたり、それによるメンテナンス・管理が行いやすくなったりします。
このページでは、Vue.jsの特徴や、導入するメリットとデメリット、他のフレームワークとの違いをご紹介します。
Vue.jsとは?どういった特徴がある?
Vue.jsは、JavaScriptのフレームワークであり、開発に必要な機能がセットになったツールです。
さまざまな機能が用意されており、使い方を覚えていくと扱いが容易になり、少ない記述で実装可能となります。
Vue.jsの特徴は「双方向バインディング」を十分に実現しているところです。
双方向バインディングとは、ユーザーがデータを入力すると中のデータが変わり、中のデータが変わるとユーザーに表示されるデータも同じく変わる、というものです。
Vue.jsを利用するメリット
開発の際、Vue.jsを利用することで得られるメリットを5つご紹介します。
拡張性が高い
他のフレームワークでは、中規模以上の構築を想定しているフレームワークも存在します。
しかしVue.jsは、コンパクトかつシンプルに設計されたフレームワークです。
そのため、他のライブラリとの組み合わせのできる拡張性の高さがあり、組み合わせをすることで大規模な開発に利用することが可能となります。
SPAで開発がスムーズ
SPAは「Single Page Application(シングルページアプリケーション)」の略称で、ひとつのページを部分的に読み込み、更新することで、ページ遷移を行うことなくコンテンツを完結させているWebページのことです。
そんなSPAにも拡張性の高いVue.jsは対応可能で、SPAの制作がしやすいというメリットがあります。
データの同期がスムーズ
Vue.jsは、HTMLに特別な属性を付与することで、Javascriptのデータと同期できるようになります。
どちらかが更新されると、もう一方も勝手に更新されるため、処理も簡単になりメンテナンスコストも減らすことに繋がります。
コンポーネントを再利用できる
HTMLの一部を切り取り、その内容を簡単な記述だけで呼び出せることをコンポーネントと呼びます。
Vue.jsではそのコンポーネントが利用でき、HTMLの記述を簡単にし、管理しやすい状態で構築することが可能となります。
学習コストがあまりかからない
Vue.jsを利用する大きなメリットとして、学習効率が良いことが挙げられます。
AngularやReactなどのフレームワークと比べ、規模がコンパクトなため学習コストはそれほど高くありません。
JavaScriptやjQueryを一通り学んだ経験がある人であれば、個人差はあると思いますが、1冊の書籍を購入し、Webサイトや動画コンテンツで学びを深めていくと、1週間前後の勉強で開発に用いることが可能となるでしょう。
Vue.jsのデメリット
もちろんVue.jsを導入することで発生するデメリットも理解しておく必要があります。
以下の2点は、致命的なデメリットとまでは言えませんが、知っておくことでVue.jsの活用の幅を理解することに繋がるでしょう。
ネイティブアプリがまだ発展途上
Vue.jsはネイティブアプリとしてweexが用意されていますが、weexはまだ発展途上のアプリです。
Vue.jsを使う時にweexを使うことはほとんどないので気にしなくも問題はありませんが、ネイティブアプリの開発が他のフレームワークより活発ではない点は少し不安を感じる部分です。
大規模開発にはあまり向いていない
Vue.jsはさまざまなサービス・アプリケーション開発に使いやすいフレームワークですが、大規模開発にはあまり向いていません。
前述のとおり、他のライブラリと組み合わせることで大規模開発にも利用可能ですが、基本的にはVue.jsは小規模な開発に向いているフレームワークです。
大規模開発が目的であればAngularやReactの活用が望ましいとされています。
Vue.jsを導入している有名なサービスや会社
Vue.jsの人気は凄まじく、いくつもの大手企業が利用し始めています。
Googleの人材募集ページにVue.jsが利用されています。
https://careers.google.com/jobs/results/
Apple
Appleは、SwiftUIのチュートリアルでVue.jsを利用しています。
https://developer.apple.com/tutorials/swiftui
Nintendo
ニンテンドーは、自社のロイヤリティプログラム「My Nintendo」にてVue.jsを利用しています。
Vue.jsを他のフレームワークと比較
Vue.jsと比較されやすいフレームワークとして、ReactとAngularJSがあります。
これらのフレームワークには似ている部分がいくつか存在します。
- 仮想DOMの活用
- コンポーネントが使える
- リアクティブシステム
- 比較的軽量なコアライブラリ
この3つのフレームワークは、同様の特徴があることから比較されやすい存在です。
しかし、Vue.jsは後発のフレームワークのためか、いいとこ取りのような印象があり、目立った欠点がありません
ReactとAngularJSの特徴を以下で簡単に紹介します。
React.js
Reactは、JavaScriptとHTMLを合わせたような形の独特の記法で、少しとっつきにくい部分があります。
自由度は記述の特殊さもあってか、どのフレームワークより柔軟です。しかし、ガイドラインは厳密に決められています。
カスタマイズ性の高さや、複雑な条件の組み込みが可能なため、大規模開発に向いているフレームワークです。
AngularJS (Angular 1)
AngularJSは、型の指定を厳密にしたJavaScriptの発展形です。
Vue.jsやReactの2つよりリリースが古く、他のフレームワークのどれよりも厳格な構造をしています。
Googleが開発・提供しているオープンソースのフレームワークで、他のフレームワークよりリリースされたのが古いものの、開発に必要な機能が全て揃っているため、今でもシステム開発に使用している企業やエンジニアが存在します。
他のフレームワークと比較してもコードの記述用が少なく、扱いやすいのが特徴です。
Vue.jsまとめ
Vue.jsは、学習コストが低くとても簡単に開発に使うことのできるフレームワークです。
高い人気を誇るため、触ったことのない人は、一度使ってみることをおすすめします。
JavaScriptを使って開発を行うよりも、Vue.jsなどのフレームワークを用いた方が、効率的に開発ができメンテナンスも容易となります。
Vue.jsはとても人気のあるフレームワークです。
一度学んでおくことで、必ずあなたのスキルアップに繋がることでしょう。