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Webサイトを運用している方は、SPA(シングルペ―ジアプリケーション)という言葉を聞いたことがあるかもしれません。 あまり聞き慣れない言葉のため、どのような意味があるのか詳しく知っている方は少ないでしょう。 この記事では、SPA(シングルペ―ジアプリケーション)とは何か、導入するメリット・デメリットを紹介していきます。 SPA(シングルペ―ジアプリケーション)の導入を検討している方、導入前にメリットやデメリットを知っておきたい方必見です。
SPA(シングルページアプリケーション)とは?
SPA(シングルペ―ジアプリケーション)とは、「Single Page Application」の略称で、同ページでコンテンツの切り替えが可能なWebアプリケーションの構成法の一つです。
SPAを使用すると、ページを移動せずにコンテンツの切り替えが可能で、UX(ユーザー体験)の向上が期待できます。
本来であれば、Webページを移動するとページ全体が書き換わるのが一般的です。
しかし、SPAはプログラム言語であるJava Scriptを使用してコンテンツの切り替えを行うため、ブラウザに縛られないサービスの提供が可能になります。
SPAを採用している有名な例としては、FacebookやGoogle Map、Slackなどがあります。
SPAを導入すべきケース
SPAを導入すべきケースは大きく2つあります。
1つ目は、情報更新が頻繁なデジタルマーケティングツールなどの滞在時間の長いコンテンツです。
SPAを導入していなかった場合、情報更新があれば読み込みに長い時間が必要であり、待ち時間が長いと顧客が離れてしまう原因になるかもしれません。
2つ目は、ページ移動の多いコンテンツです。
ページ移動の多いサイトであれば、読み込みを素早く行う必要があります。
例として挙げられるのは、映画のチケット予約サイトです。
見る映画を選ぶ・時間を選ぶ・座席を指定するなどそれぞれページ移動を行いながら進めていくため、読み込み時間が長ければ、顧客が離れてしまう原因になるでしょう。
SPAの導入が向かないケース
運用するサイトによっては、SPAの導入が向かないケースがあります。
例えば、ブログなどの直帰率の高いコンテンツです。
SPAを導入すると最初にサイトへアクセスした際に、読み込みやセットアップが完了するまでに時間がかかってしまいます。
ブログなどであれば、情報更新が頻繁なコンテンツでもなくページ移動が多いコンテンツでもないため、わざわざSPAを導入するメリットがありません。
SPAを導入するメリット4つ
SPAを導入すべきケースに該当するサイトやコンテンツで、SPAを導入するメリットは大きく4つあります。
ページ移動のストレス軽減
開発者の負担軽減
高度な操作性の実現
ネイティブアプリの代用として使用可能
それではそれぞれ詳しく紹介します。
ページ移動のストレス軽減
SPAを導入すると、コンテンツやサイト内でのページ移動の際に変更のある一部のみを読み込むためページ移動が素早くなり、ユーザー側の閲覧ストレスが軽減します。
SPAを導入していない場合、ページの移動をするたびにページ全体の切り替えを行うため、表示に時間がかかったり通信量が多くなってしまったりします。
特に最近は、インターネットの高速化が進んでおり、読み込みの遅延が理由でユーザーの離脱が目立つようになりました。
そのため、ページ移動が素早くなるSPAを導入することで、ユーザーの離脱を防ぐことができるでしょう。
開発者の負担軽減
SPAの導入はサイトなどを閲覧するユーザーだけではなく、サイトなどの開発者であるエンジニアのHTMLコーディングの負担軽減が可能です。
SPAを導入すると、ページ移動をしてもページ全体ではなく変更する一部のコンテンツのみ変更する処理を行えば良いので、コーディングの量を少なくできるでしょう。
高度な操作性の実現
SPAでの開発を行うと、ブラウザ動作に縛られない高度なWeb表現や操作性の実現が可能になります。
例としては以下の3つです。
チャットウィンドウを表示しながらのコンテンツの変更
プッシュ機能の利用
アニメーションの利用 など
先程触れた、ページ移動のストレス軽減にもつながりますが、データ通信量の削減も可能になるため動作速度の改善が期待できます。
ネイティブアプリの代用として使用可能
SPAを導入したサイトは、ネイティブアプリの代用として使用できる点もメリットです。
ネイティブアプリとは、スマホなどの端末(デバイス)にインストールできるアプリを指します。
ネイティブアプリに必要とされる機能には、オフラインでの閲覧やプッシュ通知などがありますが、SPAを導入するとアプリのインストール不要でこれらの機能が使用可能です。
最近はSPAを導入してネイティブアプリの代用として使用されるものを「Webアプリ」と呼んでいます。
ネイティブアプリとWebアプリの大きな違いとしては、動作場所の違いです。
ネイティブアプリは端末上、WebアプリはWeb上で動作が行われるのであわせて知っておきましょう。
SPAを導入するデメリット5つ
ここまで、SPAを導入するメリットを紹介してきましたが、SPAを導入するデメリットも存在します。
開発コストの増加
経験豊富な開発者が少ない
SEOにて不利になる可能性
初期ページの読み込みが重い
古いブラウザでは動作が重い
SPAを導入する際には、メリットだけではなくデメリットも必ず知っておきましょう。
開発コストの増加
SPAを開発する場合は、進む・戻る・リロードなどの通常のWebサイトであればブラウザが行う機能を、再度実装する必要があります。
また、他にも動的な動きを加えたいのであればその分、開発コストが増えていきます。
それだけではなく、同期を使用するとHTML5のバリデーション(検証・実証・認可など)が使用でき、入力形式のチェックは不要になりますが、SPAではバリデーションが使用できません。(そのため入力形式のチェックが必要になってしまい、開発コストの増加につながります。
経験豊富な開発者が少ない
SPAはまだ新しい概念や技術になるため、SPAの設計を依頼しようとした際に経験豊富な開発者が少なく、確保が難しいです。
SPAの開発をするためには、Java Scriptを含むフロントエンド技術を熟知しており、各種フレームワークを理解している必要があります。
このような優秀なエンジニアはすでにプロジェクトを抱えていたり、新しく案件を抱える余裕がなかったりする場合が多いです。
そのため、開発者の確保が難しい点は大きなデメリットになるでしょう。
SEOにて不利になる可能性
SEOとは、検索エンジンの上位に表示されるようにサイトの構成や執筆内容を調整することです。
ユーザーの多くが検索エンジンの上位に表示されるサイトを閲覧しているため、記事が閲覧されるために重視されています。
検索エンジンの順位を決める要素にJava Scriptは含まれておらず、SEOに不利になってしまう可能性があります。
しかし、SPAを導入する=SEOに不利になるわけではありません。サイトの目的によってSEOの優先順位が低い場合もあります。
そのような場合、このデメリットは考慮する必要はありませんが、SEOを重視している場合は大きなデメリットになるかもしれません。
初期ページの読み込みが重い
SPAが導入されたサイトは、初期の読み込みで必要となるページやコンテンツなどを一気に読み込みを行います。
最初に一気に読み込むことで、サイト閲覧中のページ移動などが速くなる点がSPA導入のメリットです。
しかし一気に読み込むからこそ、初期の読み込み自体が重く、遅くなってしまう点がデメリットになります。
また、従来のサイトであればサーバーが処理していたHTMLの生成をブラウザで行う必要がある点も、初期の読み込みが重くなってしまう理由の一つです。
古いブラウザでは動作が重い
SPAを導入すると、ブラウザがデータの処理を行うため古いバーションのブラウザを使用している場合、動作がかなり重くなってしまいます。
そうなると、わざわざSPAを導入したメリットを得られなくなる可能性があります。
SPAを導入して十分なパフォーマンスを発揮させるためには、ブラウザのスペックが最新のものかどうかの確認をしておきましょう。
SPAの導入をする際にはデメリットも知っておく
この記事では、SPA(シングルペ―ジアプリケーション)とは何か、導入するメリット・デメリットを紹介しました。
SPAとは、同ページでコンテンツの切り替えが可能なWebアプリケーションの構成法の一つです。
導入すると、ページ移動のストレス軽減やネイティブアプリの代用として使用できるなどのメリットがあります。
しかし、経験豊富な開発者の確保が難しい点やSEOにて不利になる可能性がある点はデメリットです。
SPAを導入する際には、メリットとデメリットの両方をしっかりと理解したうえで検討するようにしましょう。
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