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ウェブアクセシビリティについての講演をいたしました | 『日野学園ドリームジョブツアー in 五反田バレー2023』

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ウェブアクセシビリティについての講演をいたしました | 『日野学園ドリームジョブツアー in 五反田バレー2023』

令和5年12月2日(土)に「『日野学園ドリームジョブツアー in 五反田バレー2023』~中学生からの合同しごと説明会~」にて日野学園の8年生(中学2年生) を対象に講演をいたしました。 今回は未来を創っていく生徒たちに向け、ウェブアクセシビリティという題材を軸に講演を行いました。この講演をきっかけに、多様化する社会との関わりやWebサイトの価値を知ってもらい、将来の進路を決めていく一つの選択肢になればと考えました。
ウェブアクセシビリティについての講演をいたしました | 『日野学園ドリームジョブツアー in 五反田バレー2023』

「ドリームジョブツアー in 五反田バレー」とは

ドリームジョブツアーは、品川区立日野学園8年生(中学2年生) 135名を対象に、五反田周辺地域の企業24社が参加。デパートとしては一昨年にも参加させていただき、今回で2回目の参加となりました。

2021年ドリームジョブツアーの様子はこちらから

 

開催の目的は大きく以下3つです。

  1. 社会は広く、多様で、様々な可能性があることを知り、生徒たちが将来に対して前向きになること
  2. 仕事や働くことの意義を考え、生徒たちが将来を考えるきっかけとすること
  3. 地元五反田の企業の存在を知り、多種多様な面を持つ五反田地域への関心・愛着を深める

 

弊社にご依頼いただいた経緯としては、ITやデバイスが当たり前のように身近にある世代ではあるものの、実際のWebサイトがどのように作られているのか知る機会がないとのことでした。その仕事の内容や、仕事をしている大人としての想いや考えを対面で話すことで、高校の進路や将来の仕事を身近に捉え、選択肢を増やすきっかけを与えて欲しいと、お誘いいただきました。またありがたいことに、前回参加した際に仕事を面白く語らう姿が印象的でまた今回もその姿を生徒たちに知ってもらえたらお声がけをいただきました。

 

弊社からは、取締役CCO モチマス と、シニアディレクターの河上の2名がドリームジョブガイド(講師)として参加いたしました。

 

 

生徒は5-6人1グループで1企業20分間、合計4つの企業ブースを周ります。

はじめに仕事内容を紹介し、その後お互いに質問をし合って対話していきました。

Webサイトって知ってますか?

まず生徒に尋ねたのは、「Webサイトって知ってますか?」という質問。

生徒からの反応は様々でしたが、スマートフォンやタブレットを持っていて、Webサイトやアプリを閲覧している生徒がほとんどでした。

Webサイトとアプリの違いは意識していない生徒がほとんどでしたが、safariやChromeなどのブラウザの話をすると、みなさんすんなり理解してくれた印象です。

 

Webサイトはどうやって作られる?

Webサイトは実際にどう作っていくのかの全体の流れを、弊社の制作実績であるブランドサイトを題材に説明いたしました。

 

前回はデザインにフォーカスして仕事の内容を紹介しましたが、今回は実際のコードをみながら、Webサイトがデータやコードで表示され動いているということを紹介。すると、生徒たちは興味津々に、画面を食い入るようにみていました。

 

 

「私にも作れるの!?」と聞いてきてくれた生徒が印象的でした。「もちろん!みんなもすぐに作れるよ!」と伝えると、目を輝かせて頷いていました。

ウェブアクセシビリティについて

Webサイトがどう作られているのかをある程度理解してもらった上で、本題に入りました。

 

インターネットやスマートフォンが普及し、いつでもどこでも情報を入手でき、何かを実行できるようになった現代社会。Webサイトの種類も、多種多様になりました。今となってはWebサイトは人の生活に当たり前に存在し、欠かせないものになったのです。

そうして今、2024年4月から障害者差別解消法の改正により、これまで民間事業者に対する「合理的配慮の提供」の努力義務が義務化され、「誰でも」同じように情報にアクセスでき操作できることが求められています。

 

 

 

ウェブアクセシビリティの内容や実際の細かいガイドラインについてはかなり学術的なものも多く、生徒のみなさんには少し難しい内容かもしれないと思い、未来を創っていくみなさんに少しでも興味を持ってもらいたいと、ウェブアクセシビリティのポイントを実演形式で紹介しました。

 

 

ウェブアクセシビリティの高いデザインを制作するためには

ガイドライン「Web Content Accessibility Guidelines(WCAG)2.1」の基準を達成する必要があります。

 

 

1. テキストのフォントカラーへの配慮

該当するWCAG達成基準

達成基準 1.4.3 コントラスト (最低限) (レベル A)
達成基準 1.4.4 テキストのサイズ変更(レベル AA)

 

色覚に障がいがある人にとって、実際どのように配慮すれば良いかを擬似的に体験してもらいました。

まずは色覚に障がいのない人の見え方を示し、障がいのある人がこれをみた時にどちらの文字がみやすいと感じるか手をあげてもらいました。

この状態では、見る人によって好みや感覚によりどちらも選択できるでしょう。実際に生徒のみなさんの意見もそれぞれでした。

 

 

次に実際に、色覚に障がいがある人のある見え方を表示しました。この場合は、左側の図の方が見やすいことがわかります。

 

 

生徒たちは、色覚に障がいのある人の実際の見え方に、驚いた様子でした。

 

2. 代替テキスト・音声のテキスト表示の導入

該当するWCAG達成基準

達成基準 1.1.1 非テキストコンテンツ(レベル A)
達成基準 1.2.1 音声のみ及び映像のみ (収録済) (レベル A)

 

視覚に障がいがある方の利用を想定して、Webサイトに画像を使用する際には、代替テキストの設定を行います。代替テキストを用いることで、画像情報のテキスト表現が可能になるため、音声読み上げ機能を使って視覚に障がいがある方でも画像の内容を把握できるようになるためです。

 

画像引用元:https://jis8341.net/jirei_sample/jirei_chapter_01.html

 

実際に、iPhoneの読み上げ機能を使い、情報バリアフリーポータルサイトの画像を読み上げて見ました。この技術も仕組みも初めて知る生徒たち。驚くと共に、視覚に障がいのある人でもスマートフォンを使うことができることを知り、「誰でも」同じように情報にアクセスでき操作できることの重要性を感じてくれたようでした。

質問タイム

次に質問タイムに入りました。「質問はありますか?」という問いにたくさんの質問をもらいました。

 

「なぜデパートに入社したのですか?」

「アイデアはどうやって生み出すのですか?」

「Webサイトを作るのに資格は要りますか?」

「やりがいを感じると思うことはなんですか?」

「中学生のうちにやっておいた方がいいことありますか?」

「辛いことはなんですか?」

「仕事は楽しいですか?」

 

生徒みなさんからのたくさんの質問に、私たちが学び気付かされることがたくさんありました。毎回この質問タイムは時間が足りず、話せば話すほど生徒のみなさんともっとじっくり話す時間があればと感じるのでした。

生徒のみなさんからのお手紙

講演が終わり、後日担当した生徒のみなさんからお礼のお手紙をいただきました。いくつかご紹介させていただきます。

 

『僕は「Webでもバリアフリーでだれでも使いやすく作る」という話を聞き、新たな時代の波にのりつつも、誰でも使いやすいようにWebサイトを作るという考えに感動しました。将来どのような仕事でも、その考えを大事にしていきます。とてもいい経験になりました。』

 

『私はみんなの印象に残るものを作ることが本当にすごいと思いました。私も「みんなの印象に残るものを作りたい」と夢を持つことができました。』

 

『話を聞いてたくさんのアイデアやデザインを作り出すのは楽しそうだと思いました。私も自分の出来事やアイデアを生かせるような仕事につきたいなと思いました。』

 

『誰でも簡単にWebサイトを作れるということにびっくりしました。優しくWebサイトに対しての質問に答えてくれて嬉しかったです。自分がどのような仕事に向いているのか、再度考えてみたいと思いました。』

 

『私は「好きだから今の仕事をやっていて楽しいし、続いている」という言葉がとても印象に残りました。今回のドリームジョブツアーを機会に、様々なことにチャレンジし、視野を広げたいと思います。』

 

『私は「やってみることが大切」という言葉がとても印象にのこりました。今回のドリームジョブツアーで仕事の楽しさややりがいを知ることができました。』

 

 

一人一人の手書きのメッセージに、身が引き締まる思いです。

まとめ

多様性を受け入れ、次の時代を創っていく子どもたち。

私が幼い頃と比べ現代を生きる生徒のみなさんにとっては、社会はもっとずっと情報に溢れ、正しいことを判断することも難しい世の中で、今互いの個性を尊重し共存し合うことの重要性が問われています。

怖がらずに様々な人と関わりながら、気になったらなんでも「やってみる」。視野を広げて様々なことを経験していくことで、答えが1つではない社会を自然に受け入れるみなさんがいるのならば、Webサイトだけではなく社会全体のバリアフリーが進んでいくのだろうと、今回のドリームジョブツアーの講演を通して感じました。

生徒のみなさんといつの日か仕事ができることを、今からとても楽しみにしています。