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顧客獲得を効率的に行うには?新規開拓の具体的な手法を解説
新規顧客の獲得には2種類のアプローチがある
顧客獲得の方法には、大きく分けて「顕在層を対象にしたもの」と「潜在層を対象にしたもの」の2つのパターンがあります。ここではまず、それぞれの顧客層の特徴と、主なアプローチの方向性について見ていきましょう。
顕在層へのアプローチ
顕在層とは、ブランドや商品ジャンルへの興味・関心が一定以上のレベルに達しており、具体的に商品・サービスを比較し始めている顧客層のことです。自身の欲求や悩みに対して、「このような商品が必要である」という明確なイメージを持っており、ニーズを自覚しているのが大きな特徴です。
顕在層にある顧客は、「見込み客」や「リード」とも呼ばれており、購入・契約を前提とした具体的な行動をとる傾向が見られます。たとえば、冬に備えてコートの購入を考えており、すでに具体的なブランド名でインターネット検索を行っているといった具合です。
このように、顕在層はすでにニーズが明確化されているため、それに応えられる商品・サービスを提供できれば、購入・契約までは比較的につなげやすい側面があります。そのため、マーケティングにおいては、当然ながら注力すべき対象といえるでしょう。
一方で、全体としての母数はそれほど多くないため、あまり多くのコストを投入しても、十分な費用対効果が得られないケースも考えられます。
潜在層へのアプローチ
潜在層とは、特定の商品ジャンルやブランドにある程度の興味を持っているものの、まだ具体的な検討段階には入っていない顧客層のことです。たとえば、冬に備えて厚手の服がほしいといったニーズを持っているものの、まだどのようなアイテムを購入するかが決まっていなかったり、ブランドが固まっていなかったりする状態を指します。
そのため、インターネット検索を行う際には、「冬服 おすすめ」や「女性用コート ランキング」のように広いキーワードを用いる傾向にあります。潜在層は顕在層と比べると、購入・契約につなげるまでには時間や手間がかかるのが特徴です。
一方、ターゲットの母数は段違いに広がるため、マーケティングでは決して無視できない層でもあります。言い換えれば、潜在層をどれだけ新規顧客へ育成できるかが業績向上のカギを握っており、マーケティングの主要な課題でもあるのです。
顕在層を新規顧客にする手法
顕在層から新規顧客を獲得する手法には、さまざまな種類があります。前述の通り、母数としてはそれほど多くないため、すべての施策をまんべんなく実行するというよりも、顧客の属性などに合わせて適切な方法を絞り込むことが大切です。
ここでは、代表的な手法を3つご紹介します。
リスティング広告
「リスティング広告」は「検索連動型広告」とも呼ばれており、その名の通り検索されたキーワードに連動して広告を表示させる方法です。検索キーワードには、ユーザーの悩みや知りたいことが反映されるため、自身のニーズを把握している顕在層にはピッタリのアプローチといえます。
顕在層のニーズを刺激するような広告クリエイティブを作成すれば、顧客獲得に大きな効果を発揮します。
MEO・口コミサイト
飲食店などの顧客に足を運んでもらう業態であれば、「MEO」に力を入れるのも効果的です。MEOとは「Map Engine Optimization」の略称であり、基本的にはGoogleマップの検索結果で上位に表示されることを目指す取り組みを示します。
たとえば、「ラーメン 新宿区」で検索が行われた場合、MEOに力を入れていれば、SEOで検索1位のWebサイトよりも上位に表示されます。ローカルSEOとも呼ばれることがあり、このようにエリアが限定されている業態のビジネスにおいては大きな効果を発揮するでしょう。
MEOもリスティング広告と同じように、検索キーワードに連動して表示される仕組みであるため、顕在層向けのアプローチを考えられます。また、飲食店などの場合は、口コミサイトや口コミを投稿できるアプリに登録するのも1つの方法です。
すでに「何を求めているか」が明らかになっている顕在層には、複数の選択肢を比較検討しながら1つに絞り込もうとする傾向が見られます。このときに、重要な判断基準として用いられるのが口コミによる評価です。
口コミサイトやアプリの多くは予約機能が搭載されており、そのままワンタッチで予約申し込みが行えるため、ユーザーにとっても利便性が高いのが特徴です。
キャンペーンなど
顕在層の背中を押すという意味では、キャンペーンの実施やクーポンの発行も有効な施策となり得ます。SNSで期間限定のキャンペーンを開催したり、スマホアプリの利用でお得になるクーポンを発行したりすることで、購入を迷っている顧客の後押しができるようになります。
また、商品に対する認知度を高めたり、実際に性能を確かめてもらったりするには、展示会などのイベント開催も効果的です。住宅設備や家電製品などは、実際に使い心地や大きさを体感してもらうことで、顧客の購買意欲を強く引き出せる効果があります。
ただし、展示会には出展料や設営費用などのコストがかかるため、費用対効果を十分に検証してから実行すべきかどうかを判断することも大切です。
潜在層を新規顧客にする手法
潜在層を新規顧客として獲得するためには、認知を広げて自社やブランド、取扱商品に興味を持ってもらう必要があります。潜在層へのアプローチ手法にも数多くの種類がありますが、ここでは代表的なものを3つピックアップして見ていきましょう。
Web広告
Webマーケティングは自社の存在を不特定多数にアピールし、認知を拡大するための重要な取り組みとなります。具体的には、自社サイトやブランドサイト、ブログなどのオウンドメディアを運営し、多数のユーザーとの接点を作っていくことがあげられます。
そのうえで、効率的かつスピーディに認知を広げるためには、Web広告の運用に力を入れることも重要です。Web広告にもさまざまな種類がありますが、潜在層向けの取り組みとして代表的なものには「ディスプレイ広告」があげられます。
ディスプレイ広告とはWebサイトやアプリ上で配信される広告のことであり、ユーザーの検索キーワードや閲覧履歴に応じて、関連性の高いものが表示される仕組みです。顕在層向けのリスティング広告と比べると、より不特定かつ幅広い層に広告を届けられるのが大きな特徴です。
一方、広告からの成約率はリスティング広告よりも低くなってしまうため、コンバージョンまでの導線設計をどのように行うかが重要な課題となります。また、潜在層向けとしては、「アフィリエイト広告」も効果的です。
アフィリエイト広告は広告がコンバージョンにつながったときに費用が発生する「成果型」になっているのが特徴であり、幅広いユーザーに認知を広げたいときなどに適しています。
SNS運用
自社の認知を広げたり、幅広い顧客と接点を持ったりするうえでは、SNS運用も重要な施策となります。SNSの特徴は、直接的なつながりがあるフォロワー以外にも拡散される可能性があるという点にあります。
投稿内容によっては、自身のニーズや悩みに無自覚なユーザーの関心を刺激できる可能性があるため、潜在層向けには特に重要な取り組みといえるのです。また、SNS上でもユーザーの興味に合わせて、タイムラインやフィードに自社の広告を表示させることが可能です。
SNS広告の活用によって、地道にフォロワーを増やすよりもスピーディに認知を拡大できるため、潜在層の掘り起こしを急ぐ場合には特に有効となります。
紙媒体による周知
商品・サービスの対象となる年齢層によっては、紙媒体による認知拡大も有効です。チラシやハガキなどのポスティング、新聞の折り込み広告は、明確なニーズが定まっていない潜在層にも情報を届けられるのが特徴です。
ただし、Web広告以上に費用がかかってしまうことが多く、まったく興味のない受け取り手には読まれることなく捨てられてしまう可能性も低くありません。そのため、事前に顧客分析を行い、関心度の高い年代や居住エリアを絞り込んで実施するのが効果的です。
まとめ
新規顧客の獲得には、顕在層向けと潜在層向けの2つの考え方が存在します。コンバージョンにつながりやすいのは、すでにニーズが明らかになっている顕在層ですが、母数としてはそれほど多くありません。
そのため、潜在層をどれだけ集客できるかがマーケティングの大きな課題となります。まずは、それぞれの特徴をしっかりと把握し、顧客層に合ったマーケティング施策を実行することが大切です。
そのうえで、潜在層を自社の顧客として獲得できるまでの導線を設計し、施策の選定やブラッシュアップを行いましょう。
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