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目次
Web制作会社からデザインが上がってきたが、ちょっとイメージと違う気がする。そんな時どのようにフィードバックを行えばよいのか、迷われる方も多いのではないでしょうか。このようなとき、効果的なフィードバックの方法を理解しておくことが重要です。今回はサイト制作におけるデザイン作業とそのチェックポイントをご紹介します。より良いデザインに近づけるよう、ぜひ活用していただけたら幸いです。
Webサイト(ホームページ)のデザイン制作とは?
Webデザインの作業は、サイト設計で作成したワイヤーフレーム(構造を定義したもの)をレイアウトや色を付けることによりビジュアル化する作業です。ほぼ、ブラウザでユーザーが閲覧する見た目と相違のないデータになります。
Webサイト(ホームページ)のデザイン制作においては、Webサイト自体の役割や目的を達成するため、コンセプトをしっかりと明確にすることが重要です。どのような印象を与えたいのか、また何を目的にしているのかを考えながら進めることで、全体的なデザインの方向性が決まります。ここでいう役割や目的とは、例えばECサイトであれば商材の販売、オウンドメディアは見込み客の獲得、リクルートサイトであれば求職者の採用などです。
デザインコンセプトの作り方

本記事では、デザインコンセプトの意義と役割について解説すると共に、市場調査からアイデア出しまでの一連の流れを丁寧に紹介します。優れたコンセプトを築くためのフレームワークやテクニックも併せてお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。
次に、ターゲットユーザーを定義し、ユーザーが求める情報を適切に提供できるデザイン設計にする必要があります。ターゲットの年齢・性別・職業・趣味・家族構成・ライフスタイルなどの属性とともに、抱えている悩みや課題を掘り下げてペルソナを細かく設計します。ペルソナの設計によってターゲットの潜在的な需要を捉えることで、ユーザーに訴える情緒的な要素の質や使い勝手・利便性が向上し、結果サイトのコンバージョン率向上にも寄与します。

本記事では、ペルソナ設計の目的やメリットをはじめ、手順やポイントなどの実施に必要な情報を紹介します。的確なペルソナ設計を行い有効的なWebマーケティングや商品開発を行いましょう。
デザインを進める中で、色やフォント、レイアウトに関しても統一感を持たせることが求められます。配色のルールやフォントサイズの設定をすることで、視覚的な一貫性が生まれ、ユーザーにとって快適な体験を提供できるようになります。例えば、企業のブランドカラーを使用した配色や、特定のフォントに統一することで、ブランドの認知度を高める効果があります。また、業種やユーザー層に応じたデザインのアプローチも重要です。例えば、飲食業界では食欲をそそるために暖かい色合いを基調にしたデザインが好まれることが多いです。
チェックポイントとして、デザインが仕上がった後には、必ず使用感の確認を行うことが大切です。実際にユーザー目線で使ってみることで、より実践的な改善案が見えてくることがあります。ユーザビリティテストやA/Bテストを実施することによって、実際のユーザーがどのようにサイトを利用するかを把握し、ユーザーエクスペリエンスを向上させるためのインサイトを得ることが可能です。

当記事では、ABテストの基本概要や実施手順について解説します。コンバージョン率を改善させたい方は、ぜひ参考にしてください。

当記事では、サービスのプロモーションでお困りのマーケティング担当者様に向けて、ユーザーテストの概念や実施手順について解説します。
このように、ビジュアルデザインは単なる見た目の制作に留まらず、明確な目的やユーザー視点に基づいた重要なプロセスであると言えます。デザインの改善は一度で完了するものではなく、継続的なプロセスです。ユーザーの反応を見ながら、必要に応じて逐次修正を加えることが、結果的に高い効果をもたらします。
Webサイト(ホームページ)のデザイン実務とは?
Webサイト(ホームページ)のデザイン実務は、単に美しいビジュアルを作るだけではなく、ユーザー体験を最大化するための戦略的なプロセスです。このプロセスには、企画、リサーチ、デザイン、そして実装といった複数の段階が含まれます。
デザインの基本概念は、ターゲットユーザーのニーズと期待に応えることです。具体的には、ユーザーが求める情報に迅速にアクセスできるようにインターフェースを設計し、使いやすさを考慮する必要があります。実際の制作過程では、クライアントの要望を理解し、そのビジョンを実現するための詳細なヒアリングが行われます。
また、デザインツールやソフトウェアの選定も重要です。多くのWebデザイナーは、イラストやグラフィック表現をAdobe PhotoshopやIllustratorにて開発したり、FigmaやAdobe XDを使用してプロトタイプを作成し、クライアントやチームメンバーとのコミュニケーションを円滑にしデザインのクオリティを高めていきます。デザイン案が決定した後、実装フェーズに進行し、HTMLやCSS、JavaScriptを使った実際のコーディングが行われます。
このプロセスでは、テストも欠かせません。ページの読み込み速度やモバイルフレンドリーなデザインなど、技術的な要素も考慮しながら最終確認を行います。これらの実務的なステップは、制作物が高品質であり、クライアントの期待を上回るものとなるようにするために不可欠です。
さらに、デザインは時とともに変化するため、さまざまなデザイントレンドや技術を常に調査し、取り入れることが求められます。これにより、ユーザーの興味を引く新しいデザインを生み出すことが可能となり、競合との差別化にも繋がります。このような一連のデザイン実務は、最良の結果を出すためにはなくてはならない要素です。
Webデザインのチェックポイント
Webデザインを確認する際には、いくつかの重要なチェックポイントがあります。本記事では、6つに分けてポイントを見ていきます。
01. ワイヤーフレームの構成意図が反映されているか?
サイトの目的や役割、サイト全体の軸となるコンセプトを元にサイト設計が行われます。そのサイト設計から生成されるワイヤーフレーム制作の時点では、Webサイト全体のイメージは、ほぼ固まっているはずです。
ワイヤーフレームの段階で意図したサイトの目的が反映されているかも確認することが重要です。この段階での確認を怠ると、最終的なデザインの方向性がブレることに繋がりかねません。ワイヤーフレームにはユーザーの動線を最大限に活かすための要素が含まれているはずです。そのため、各セクションや要素が適切に設計されているかを丁寧にチェックすることで、ユーザー体験を向上させるとともに、プロジェクトの方向性を維持することができます。デザイン工程におけるコンセプトの一貫性を保つための確認は、ワイヤーフレームの段階で忘れずに行うべきでしょう。
02. ワイヤーフレームに沿った構成要素が配置されているか?
Webデザインの構成要素が、サイト設計やサイトマップ、そこから生成されるサイトの設計図であるワイヤーフレームに沿って配置されているかを確認しましょう。
デザインデータにワイヤーフレームにはない要素が含まれていたり、指示とは異なる構成になっていた場合、Webサイトの完成イメージに差異が出るため、ワイヤーフレームからの変更点があった場合はその理由を確認しましょう。
特に、コンバージョンを獲得するための重要な要素が適切に配置されているかどうかを検討することが肝要です。例えば、CTA(コール・トゥ・アクション)ボタンが本来の位置にあるか、またそのデザインが目を引くものであるかどうかを確認します。ユーザーが必要とする情報がすぐに得られるよう、構成に一貫性を持たせることで、利便性が高まります。
03. デザインコンセプトに沿っているか?
コンセプトが視覚的に伝わることで、サイト自体のブランドイメージを強化することにも繋がります。さらに、デザインがターゲットユーザーの期待に応えるものであれば、訪問者の興味を引き、滞在時間やコンバージョン率の向上に寄与します。
具体的な例として、Appleのウェブサイトを挙げてみましょう。シンプルで洗練されたデザインは、同ブランドの「革新性」と「クオリティ」に対するコンセプトを見事に反映しています。ユーザーはこの一貫したビジュアルにより、Appleブランドに対する信頼感や親近感を抱くことができるのです。もしコンセプトが明確でなければ、訪問者に対して混乱を招く可能性があります。
デザイン要素のすべてが一貫性を持つことで、ユーザーは安心してサイトを利用できるようになります。たとえば、特定のカラーパレットやフォント、アイコンスタイルを選定し、それを全ページにわたって適用することが重要です。これにより、訪問者はサイト全体を通じてスムーズな体験を享受できるようになります。そのため、デザイン制作中には、常にコンセプトを意識し、デザインがそのコンセプトを表現しているか確認することが必須です。デザインの各要素が、全体のメッセージと調和しているかどうかを慎重に検討することで、顧客に強い印象を与えるウェブサイトを作り上げることが可能となります。
また、デザインが明確に定義されたコンセプトに基づいていることで、制作者とクライアントの間で期待値のギャップを減少させることも実現できます。これにより、プロジェクトの進行が円滑になり、時間やコストの無駄を軽減することができます。 最終的に、成功するデザインはコンセプトがしっかりと支えられたものであり、その実現に向けた継続的な見直しと調整が不可欠です。意識的にコンセプトを中心に保持しつつ、ユーザーの期待に応えるデザインを目指しましょう。
04. 設定したトンマナを踏襲しているか?
Webデザインにおいて、設定したトンマナを踏襲しているかどうかのチェックは、ブランドの一貫性を保つために非常に重要です。トンマナとは、「トーン(tone)」と「マナー(manner)」の組み合わせから成る用語であり、デザインにおける全体的な印象や雰囲気を指します。具体的には、色使い、フォント、画像スタイル、レイアウトなど、視覚的要素がどのように組み合わさっているかを見極める指標となります。
設定したトンマナに沿っているかを確認するには、まずは具体的なデザインガイドラインを用意します。例えば、企業のブランドカラーが明るい青と白である場合、Webサイト全体にその色調が均一に使われているか、また、フォントはブランドのイメージに合ったモダンなものであるかをチェックします。
さらに、トンマナは訪問者に与える印象としても重要です。高級感を求めるブランドの場合、シンプルで洗練されたデザインが求められます。その一方で、カジュアルな印象を求めるブランドでは、色合いやフォント選びが柔らかく遊び心のあるものになることが必要です。
他のページとの一貫性も重要で、異なるページ間でトンマナがぶれると、ユーザーに混乱を与え、ブランドの信頼性を損なうことになります。特に、CTA(コール・トゥ・アクション)ボタンのデザインや配置、テキストトーンなどが合っているかも確認ポイントです。
トンマナをしっかりと踏襲することがクリエイティブな意思決定の鍵となります。
また、トンマナに従ったデザインは、ブランドの認知度向上にも寄与します。ユーザーが何度もそのブランドと接触する中で、トンマナが一致していると記憶に残りやすくなります。これは特に、長期的な顧客関係を築く上でも重要な要素です。
加えて、競合他社との差別化も図ることができます。オリジナリティのあるデザインを維持しつつ、トンマナが確立されていることで、ユーザーに対して他ブランドとは異なる独自の魅力をアピールできるのです。このように、設定したトンマナを遵守することは、Webデザイン全体の品質やブランド力を向上させるために不可欠です。
05. レイアウトルール、ナビゲーションルールが適合しているか?
Webデザインにおいて、レイアウトルールとナビゲーションルールが適切に適合しているかを確認することは非常に重要です。レイアウトは、サイト全体の見た目や使い勝手に大きく影響を与えます。まず、レイアウトルールは、要素の配置やサイズ、余白の取り方などを指針とします。
次に、ナビゲーションルールも重要です。サイトのユーザーが迷わず目的の情報にアクセスできるよう、メニューの配置やリンクの階層を設計します。たとえば、メインナビゲーションはヘッダー内に固定し、サブメニューはドロップダウンとして表示する手法がよく用いられます。この方法では、ユーザーはアクセスしたいページに直感的に辿り着くことができ、サイト全体の使いやすさが向上します。
さらに、各ページ間でこれらのルールが一貫して実行されていることも確認が必要です。異なるページでのレイアウトやナビゲーションの不統一は、ユーザーに混乱を招く要因となります。特に、レスポンシブデザインでは、デバイスによる閲覧環境が異なるため、固定のレイアウトを崩さない工夫が求められます。
このように、レイアウトルールとナビゲーションルールが適合しているかのチェックは、ユーザー体験を向上させるための基本的なステップと言えるでしょう。適切に配慮されたデザインが、サイト全体の信頼性と使いやすさを高めることに繋がります。
06. 複数ページを確認する場合のチェックポイント
コーポレートサイトやECサイトなど複数ページがあるWebサイトのデザインを確認する場合は全てのページのデザインルールが統一されているかを確認する必要があります。 複数ページを確認する際のチェックポイントとして、まず重視すべきはデザインルールの統一性です。例えば、色彩やフォント、ボタンスタイルが一貫しているかを確認します。あるページで使われている青色が別のページでは異なる青色になっている場合、ユーザーは混乱する可能性があります。特に、ブランドイメージを強化するためにも、選定したカラーやフォントは全ページで統一することが重要です。
次に、ナビゲーションの一貫性も欠かせません。サイト内のリンクやメニューの配置が異なると、ユーザーは情報を探すのに苦労します。たとえば、メインナビゲーションバーの位置が1ページ目では上部にあり、2ページ目ではサイドに存在すると、コンテンツを見つけるのが難しくなります。このため、ナビゲーションは各ページで同じ位置に配置すると良いでしょう。
また、各ページにおけるコンテンツの量や質もチェックが必要です。ページごとに情報の密度や構成が異なると、訪問者はページ間のギャップを感じ、不安定な印象を与えかねません。特に、重要な情報はすべてのページにわかりやすく配置されているか確認することが求められます。
以上のポイントを押さえ、複数ページを確認することで、より一層洗練されたウェブサイトのデザインを実現できるでしょう。
デザイントレンドとユーザー体験の重要性
デザイントレンドは、Webデザインの進化を示す重要な要素であり、ユーザー体験(UX)に直接的な影響を与えます。
例えば、最近のトレンドとして「ミニマリズム」が挙げられます。このスタイルは、シンプルで使いやすいデザインを実現することを目的としており、情報の過剰表現を避け、重要なコンテンツを際立たせます。ユーザーが必要な情報に迅速にアクセスできるようにすることで、ストレスの少ない体験を提供します。さらに、「インタラクティブデザイン」も重要です。アニメーションやホバーエフェクトを通じて、ユーザーとの対話を促す要素が加わることで、利用者の関心を引きつけ、より深いエンゲージメントを生む可能性があります。たとえば、ボタンにカーソルを乗せた際に色が変わる、または影がつくといった視覚的なフィードバックは、ユーザーにとって非常に心地よい体験を提供します。
加えて、レスポンシブデザインの重要性も増しています。モバイルデバイスの普及に伴い、さまざまな画面サイズでの表示や操作性が求められています。実際、総務省「令和6年情報通信白書」によると、モバイル端末の保有率は97.4%(うちスマートフォンは90.6%)に達しています。また、6割以上が、インターネットを閲覧するのにスマートフォンしか使わないというデータもあり、デザインがどのデバイスでも一貫した体験を提供できることが求められます。
このように、トレンドを意識したデザインは、単に見た目の美しさだけでなく、ユーザーの行動や意図にも配慮したものです。これにより、訪問者が直感的に操作でき、無駄なストレスを感じないような環境を整えることができます。さらに、トレンドを取り入れたデザインは、ブランドの個性を強調する役目も果たします。他社との差別化を図り、特有のスタイルを確立することで、消費者の心に残る印象を与えることができるのです。
そのため、デザインは適切に最新の情報を取り入れ、消費者の期待に応えるデザインを追求する必要があります。これにより、ブランドに対する信頼感や好感度が向上し、結果的にコンバージョン率の向上にも繋がります。デザイントレンドとユーザー体験の双方を重視することで、訪問者にとって魅力的なWebサイトを作ることが可能になります。
まとめ
Webサイトの制作の場合、基本的にはWebデザインを行う前にWebサイトの完成イメージはある程度固まっているべきです。 構成要素やデザインマナーをしっかり確認し、イメージ通りのWebサイトを制作しましょう。 Webデザインは、視覚的な美しさだけでなく、ユーザー体験を向上させる重要な要素です。正確なチェックポイントを押さえることで、デザインプロセスがスムーズになります。また、デザイントレンドにも目を向けることで、より魅力的なサイトが作成できるでしょう。
最終的には、全ての要素が調和し、効果的に機能するWebサイトが完成することで、企業やブランドにとって強力なデジタルコミュニケーションを確立することが可能となります。
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