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目次
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- 作家にスポットライトを当てるための「原点」
- ――まずは「クロスフォリオ」のプロジェクトを立ち上げた背景について教えてください。
- ――今回のプロジェクトをデパートに依頼された経緯、そして「決め手」は何だったのでしょう?
- 「クリエイター視点」と「膨大なデータ」の融合
- ――その後、プロジェクトはどのように始動していったのでしょう?
- 信頼を支える「情熱」と「ロジック」
- ――BookLiveさまとのミーティングは、どのような雰囲気でしたか?
- 「きれいに作りすぎない」という高度な設計思想
- ――デザインを実装する上で意識していたことはなんでしょう?
- ――「クロスフォリオ」の立ち上げから4年目を迎えましたが、どのような反響がありましたか?
- 確かな設計を、デザインの力で「体験」へと昇華させる
- ――「クロスフォリオ」は2025年にグッドデザイン賞を受賞されました。横田さまが考える「デザインの力」とは、どのようなものでしょう?
- 常に進化し続けるクリエイターへのアプローチ
- ――「クロスフォリオ」の今後の展望について教えてください。
- 本プロジェクトの実績はこちらから
株式会社BookLive(以下、BookLive)さまの創作プラットフォーム「Xfolio(クロスフォリオ)」立ち上げにおいて、デパートはVI開発からWeb制作、印刷物など幅広い支援をさせていただきました。今回は、同社でコミュニティ事業本部を担当する横田容啓さまと、デザインシステム設計を担ったモチマス・毛利の3名で、プロジェクトの軌跡や、サービスに込めた想いを語り合いました。
作家にスポットライトを当てるための「原点」
――まずは「クロスフォリオ」のプロジェクトを立ち上げた背景について教えてください。
BookLive / 横田さま
我々はブックライブという書店を運営していますが、この書店運営を通して「もっと作家や作家性が前面に出てもいいのではないか」と思うこと度々がありました。たとえば最近売れているマンガをいくつか思い浮かべてみてください。そのマンガの作者名って全部言えます?結構言えなくないですか(笑)。見回してみるとイラストやマンガの投稿サービスも同様で、意外と作品前面のものが多いんですね。もちろん作品は重要ですが、作家のことだって知ってほしい。そんなところから「もっとクリエイターにスポットライトが当たるサービスを作りたい」という想いが芽生えました。
――今回のプロジェクトをデパートに依頼された経緯、そして「決め手」は何だったのでしょう?
BookLive / 横田さま
今回のプロジェクトはコンペ形式でしたが、デパートさんの提案は最初から群を抜いていました。「クリエイターを前面に出したい」「多種多様なマネタイズ手法を取り込んでクリエイターをサポートしたい」という我々の想いをしっかり汲み取り、デザインとしての「回答」をもって提案してくれました。正直、「デパートさんなら、デザインをお任せしてもスムーズに進むだろうな」と思ったのをよく覚えています。
デパート / モチマス
そう言っていただけて光栄です。コンペに先立って共有いただいた資料のボリュームがとにかく凄まじくて、まずはそこに驚かされました。
BookLive / 横田さま
やりたいことははっきりしていたので、それまでに作った大量のリサーチデータやら要件定義書やらマーケティング資料やら、全部入りでお渡ししました(笑)。
デパート / モチマス
めちゃくちゃ量がありましたね(笑)。すごく熱量が伝わってくるものでした。そのおかげで初期構想の段階から、サービスがローンチされた後の世界を鮮明にイメージすることができました。
BookLive / 横田さま
お渡しする情報量が多すぎると、コンペの提案資料が、我々の提示した資料の単なる抜粋になっていたりする場合があります。デパートさんは、ちゃんと我々の資料を咀嚼して、デザインについて「回答」を持ってきてくれたのが嬉しかったですね。
「クリエイター視点」と「膨大なデータ」の融合
――その後、プロジェクトはどのように始動していったのでしょう?
デパート / モチマス
コンペの段階から、エンジニアの毛利をかなり頼りにしていたんです。彼はエンジニアでありながら、プライベートで同人活動をしている現役のクリエイターでもあります。作り手として「どんな体感なら気持ちが上がるか」「どこに不便を感じるか」といった生の声を徹底的にヒアリングしました。
デパート / 毛利
僕自身のクリエイターとしての実感と、BookLiveさまが集められた膨大なユーザーデータ。この二つをどうやって実際のサービス画面に落とし込み、どこに何の機能を配置するのが正解なのか、納得がいくまで何度も話し合いましたね。
BookLive / 横田さま
「クロスフォリオ」はポートフォリオの中にテンプレートやページの概念があり、そこに作品・商品・ファンコミュニティなどのパーツを配置できる仕組みになっています。世の中にあるWebサービスを4つか5つぐらい束ねたぐらいの機能ボリュームがあり、それを「情報」としてどう整理していくかが、最初の重要な課題でした。そこらへんでだいぶ意見交換をさせていただきましたし、貴重な示唆や提案もいただいたと思っています。
信頼を支える「情熱」と「ロジック」
――BookLiveさまとのミーティングは、どのような雰囲気でしたか?
デパート / モチマス
メンバーの皆さんがそれぞれ、同じような熱量とビジョンを共有されていて。とにかく毎回、火花が散るような熱い会議でしたね。
BookLive / 横田さま
本当に遠慮なく意見をぶつけ合ってましたよね(笑)。
デパート / モチマス
至る所で様々な人たちの「本気」が響き合っていました。そうしたプロセスを経て、より良いものが研ぎ澄まされていく確かな手応えを感じる日々でした。
BookLive / 横田さま
デパートさんにお願いして本当に良かったと思うことの一つは、我々のそうした姿勢に全力で向き合ってくれたということです。普通ならクライアントが「こうしてください」といえば、制作側は「わかりました」で粛々と進むはずなんですけど、今回はそうしたくなかったし、細部まで徹底的にこだわりたかった。そのノリを理解してくれていたんでしょうね。こっちが「こうしましょう」って言っても、デパートさんはなかなか言うことを聞いてくれない(笑)。
(一同、笑いに包まれる)
BookLive / 横田さま
例えば、上がってきたデザインに対して私が「ここの余白はいらないんじゃない?」と指摘しても、「いや、これは絶対に必要なものなんです!」と猛烈なプレゼンが始まる(笑)。
デパート / モチマス
もちろん肯定もしています(笑)! 一方で、いただいたフィードバックや私からのご提案内容に対して、なぜそのようなフィードバックをいただいたのか、なぜそうご提案したのか、といった会話は、かなりストレートにさせていただき、そのような場やお時間をいただけて、とてもありがたかったです。
BookLive / 横田さま
我々が見逃してしまうようなディティールにも、デパートさんはプロとしての誇りを持って臨んでいる。だからなぜそれが必要なのかを、クライアントに自信をもって説明できるんですね。そんな風に真正面から向き合ってくれる会社だからこそ、安心してお任せができました。
クロスフォリオ ブランドガイドライン(一部抜粋)
デパート / モチマス
クリエイター冥利に尽きます。ありがたい限りです。
BookLive / 横田さま
デザインには感性やセンスが重要な役割を果たしていると思いますが、デパートさんの提案にはその裏にしっかりとした論理性やナレッジがあり、またそれらの背景について情熱をもって語ることができます。感性、センス、論理性、ナレッジ、情熱、全部入りってなかなかないですよ(笑)。こういう全方位性が、今でもデパートさんに依頼してよかったと思っている部分の根幹にあると思います。
「きれいに作りすぎない」という高度な設計思想
――デザインを実装する上で意識していたことはなんでしょう?
デパート / 毛利
設計においては、「きれいに作りすぎない」ということを一番に意識していました。もちろん使いやすさや見やすさは大前提ですが、カチッと固めすぎず、どこか柔軟性が効くような「ゆとり」を残すようにしたんです。

デパート / モチマス
あくまで主役はクリエイターさんですからね。私たちが提供するベースの部分があまりに完成されすぎたデザインだと、その上で表現されるクリエイターさんの個性を邪魔したり、抑制してしまう可能性があると考えたんです。
BookLive / 横田さま
クリエイターの世界観を自由に表現できるポートフォリオサービスを目指しましたが、この「自由に」というのが非常に難しいですよね。自由度の高さはそのまま「混沌」につながったりしますが、そこにデザイン的な「秩序」を持たせてほしかった。複雑な仕組みだからこそ、UIやUXにも一貫性のある論理的なルールがほしかった。そういった相反する要求をうまくプロダクトに落とし込んでいただいたと思っています。
――「クロスフォリオ」の立ち上げから4年目を迎えましたが、どのような反響がありましたか?
BookLive / 横田さま
おかげさまで会員数は35万人、投稿作品数も210万作品を超えました。イラスト・マンガに加え、小説や動画といったカテゴリも増えたことでクリエイターの層にも厚みが増してきています。様々なジャンルのクリエイターから「このサービスでならやりたかったことが実現できる」という反応をたくさん頂戴し、我々の進む道は間違っていなかったのだと改めて感じています。
デパート / モチマス
数多くのクリエイターさんが、ポートフォリオを活用され続けていることは、本当に嬉しい反響です。ポートフォリオ機能にはかなり力を入れたんですが実際のクリエイターさんに息を吹き込んでいただいていることが本当に嬉しいです。デザインのパターンを10種、さらにそれぞれにカラーバリエーションを複数ご用意し、組み合わせで100通り近いバリエーションを作成しました。一つひとつの質を落とさず、これだけの量を作るのはエンジニアの毛利にとっても大きな挑戦だったと思います。
各種ポートフォリオテンプレートデザイン
デパート / 毛利
僕自身、一人のクリエイターとして「最高に美しいものにしたい」という理想がある一方で、エンジニアとしてビジネスのスケジュールやシステム負荷を考慮しなきゃいけないという、現実的な制約もあり、その「せめぎ合い」の中でいかにクオリティを最大化できるか全力を尽くしました。
確かな設計を、デザインの力で「体験」へと昇華させる
――「クロスフォリオ」は2025年にグッドデザイン賞を受賞されました。横田さまが考える「デザインの力」とは、どのようなものでしょう?
BookLive / 横田さま
クロスフォリオの事業骨子、そこから生まれた沢山のアイデアや設計図、それを具現化するためのシステム、そういったものを有機的に結び付け、一つのかたちにするのがデザインの力だと思っています。今回はデパートさんにお力添えいただいたことで、我々が持っていた想いやアイデアが、期待していた以上の「かたち」になったと思っています。

「2025年度グッドデザイン賞」を受賞! https://depart-inc.com/news/news-251015/
デパート / モチマス
単に見栄えを整えるだけでなく、その先にある「体験」をデザインすることの大切さや手応えを、このプロジェクトに関わらせていただいたことで、改めて教えていただきました。
デパート / 毛利
「クロスフォリオ」という、クリエイターにスポットライトを当てるサービスの構築にエンジニアとして関われたことは、僕個人としても、いち表現者としても本当に光栄なことでした。
常に進化し続けるクリエイターへのアプローチ
――「クロスフォリオ」の今後の展望について教えてください。
BookLive / 横田さま
時代が目まぐるしく変化していく中で、クリエイターの皆さんのニーズもまた変わっていきます。我々はいつでもそれに耳を傾け、必要なものをかたちにし、クリエイターを支援していきたい。そこに創作プラットフォームとしての存在意義があると思っています。

デパート / モチマス
サービスは作って終わりではなく、ユーザーと共に育てていくのが、めちゃくちゃ面白いですよね。さらにレベルアップした最新のポートフォリオをたくさん形にしていきたいと思っています。新しいポートフォリオの構想も、実はいくつかあります(笑)!
デパート / 毛利
エンジニアとしてはもちろん、一人のクリエイターとしての視点をさらに研ぎ澄ませていきたいです。ユーザーの皆さんに、「これが欲しかった!」と喜んでもらえるような仕掛けを、ふたつの視点からより良い機能や面白いと感じたことをどんどん提案していきたいですね。
本プロジェクトの実績はこちらから
「2025年度グッドデザイン賞」を受賞!
Xfolio(クロスフォリオ) サービスサイト制作
株式会社デパートは、「ゆさぶる、体験をつくる。」をモットーに、設計力と表現力でブランドづくりを支援するWeb制作会社です。
今後もより一層、ユーザーにとって心ゆさぶる感動体験を創造し続けるとともに、Webデザインと開発における革新性を追求し、お客様のビジネスに貢献してまいります。
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