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Webサービスの企画と開発に必要なステップを解説

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Webサービスの企画と開発に必要なステップを解説

昨今、Webサービスはより身近なものになっており、様々な企業が大きな成果を上げています。自社のユーザー層に使いやすいWebサービスを提供することで、売上アップや競合他社との差別化につなげられます。 今回はWebサービスの企画・開発方法と必要なステップを全体像から解説します。
Webサービスの企画と開発に必要なステップを解説

Webサービスとは

Webサービスとは、インターネット上で提供される全般的なサービスを指す言葉です。ユーザーの操作に対して、サーバーが処理したデータをWebブラウザに表示させることで提供される仕組みです。

代表的なWebサービスとしては、「Gmail」などのWebメールや「YouTube」などの動画共有サイト、「Netflix」などの動画配信サービス、そして各種のSNSなどがあげられます。それ以外にも、買い物や決済、予約といったあらゆるサービスがWebサービスになっています。

 

いずれにおいても、動作の流れは以下のように定義可能です。

・ユーザーが自身の端末(クライアント)でブラウザを通してリクエストを送信する

・サーバーがリクエストを受信し、処理を行い、クライアントへレスポンスを送信する

・レスポンスがクライアント側のブラウザで処理され、結果が表示される

 

そうした意味では、WebサイトやWebアプリもWebサービスの一つの形態と考えられます。

Webサービスの企画・開発手順

ここからは、具体的なWebサービスの企画・開発の手順について、8つのステップを通して見ていきましょう。

 

ステップ1:戦略の構築

Webサービスを開発する際には、企画の段階に時間をかけて、丁寧に戦略を構築する必要があります。Webサービスはユーザーに利用してもらうことではじめて価値を生じるものです。

そのため、どのように開発するのかだけでなく、「リリース後にどのように運用していくのか」を明確にすることがとても重要です。具体的には、「どのようなユーザーを対象にするのか」「どのようにアプローチするのか」というマーケティングの観点での戦略設計が必要となります。

まずは、市場や競合の分析を行ったうえで、ターゲットとコンバージョンへの道筋を明確にし、KPIへと落とし込みましょう。Webサービスの開発には大きなコストと労力が発生するため、スタート地点で十分に戦略を練り、精度を高めておくことが大切です。

また、開発は複数のチームで進めるため、価値観や認識を共有するうえでも明確な戦略の設計が行われていたほうがスムーズです。

ステップ2:企画書(RFP)の作成

続いて、立てた戦略に沿って企画書(RFP)を作成します。企画書には特に決まったフォーマットはありませんが、関係者が一目でわかるように情報を整理し、わかりやすくまとめることが大切です。

ステップ3:要件の定義

おおまかな企画内容が固まったら、開発するWebサービスが目指す方向性とコンセプトを具体化していきます。必要な機能やデザイン、使用するプログラミング言語などを明確にしておき、ツールや外部サービスを用いるのであれば予算も計算しましょう。

外部の専門家に依頼する場合においては、企画書を用意し、予算管理とスケジュールの調整や必要情報の準備を行います。専門家とある程度の粒度で機能の検討しながら、要件定義を進めていきましょう。

そして、要件の定義が終わったら、実際に制作に取り掛かります。複数の担当者や外部の専門家と協力することを想定して、必要な要件はこの段階でなるべく言語化しておくと良いでしょう。

ステップ4:基本設計の構築

基本設計は実際にWebサービスを具現化していく段階です。企画書の内容に基づき、機能設計(機能要件一覧)と非機能要件(サーバーや運用に紐づく設計)を行います。

依頼者の要望を実現するために、どのような機能を実装すればよいかを決めていきます。基本設計の構築にあたっては、図などを用いて視覚的にわかりやすくした「基本設計書」を作成します。

ステップ5:詳細設計のステップが必要

基本設計書に沿って、Webサービスに求められる画面設計・IF設計(インターフェース設計)・データベース設計・機能設計(機能詳細)などの設計を進めていきます。詳細設計においては、Webサービスのシステム内部の構造を含め、細かな部分まで設計していきます。

画面設計とは画面のレイアウトを具体的に設計していくものであり、IF設計は外部システムとの連携を考える作業です。また、取り扱う情報の種類や形式、出力方法などを定めたデータベース設計も行います。

機能設計については、場合によっては基本設計の段階で進め、開発を行いながらアップデートしていき、最終的な仕様を盛り込むケースもあります。

ステップ6:構築

設計のチェックを行い、問題がなければ、実際にプログラムを組み立てていきます。要件定義の段階で必要なプログラミング言語などの要素が固まっていれば、決められた手法や定義に基づいて作業を行っていくこととなるため、構築をスムーズに進められます。

ただし、予期しないエラーやバグが生じた場合には、要件定義を変更しなければならないケースもあります。そのため、スケジュールにはある程度の余裕を持たせておくほうが無難です。

また、気づいたことをすぐに共有できるように、開発チームではチャットツールなどで連絡を取り合う習慣を作っておきましょう。

ステップ7:テスト運用

テスト運用については、すべてが仕上がってから行われるというよりも、設計の段階で細かく行われることが多いです。これは、各段階でそれぞれの機能が正常に動作するかを1つずつチェックしたほうが、問題点をすぐに把握でき、改善をスムーズに行えるためです。

しかし、テストの目的はあくまでも確認にすぎないため、あまり時間やコストをかけるのも効率的とはいえません。そのため、あらかじめ「テストの種類や方法」「テスト環境の設定方法」「担当者」「手順」「エラーがあった場合の対処法」などは固めておき、スムーズに次のステップへ移れるように準備することが大切です。

また、セキュリティ面やサーバーへの負荷といった保守・管理の視点も、テスト項目に入れておきましょう。

ステップ8:サービスの公開

テストを経て、問題がなければいよいよサービスを公開する段階に入ります。ただし、Webサービスはユーザーのニーズが絶えず変化する性質を持っているため、一度の開発で狙い通りの成果につながるケースはそれほど多くありません。

成果を上げるためには、運用後も定期的に効果測定・分析を行い、必要に応じて改善を施すというPDCAサイクルを回すことが大切です。利用者数やコンバージョン率などの数字を分析し、結果に基づいて改善を続けることで、品質を高めていくのがWebサービス運用の基本といえるでしょう。

また、公開後に柔軟な変更が行えるという点は、Webサービスの強みでもあります。

Webサービスの企画を成功させるためのポイント

Webサービスを成功させるうえでは、企画段階でどれだけ明確なビジョンを持てるかが重要なカギを握ります。ここでは、より良いWebサービスを企画するための基本的なポイントについて解説します。

 

課題を具体的に捉える

まずは、Webサービスによって何を解決したいのか、どんな役に立ちたいのかを明確にすることが第一歩となります。開発においては、「どのようなユーザーの」「どのような悩みを」「どのような技術・機能で解決するのか」を言語化し、多くの関係者が十分な必要性を実感できることが重要です。

ユーザー目線で考える

Webサービスは必ずしも高機能・高性能なものが優れた成果を上げるとは限らないのが難しいところでもあります。優れた機能を備えていても、「操作が難しい」「あまりにも専門的な知識が要求される」といった場合には、多くのユーザーに使ってもらうことはできません。

サービスが広く受け入れられるためには、ユーザーにとって使いやすいかどうかを追求するユーザー視点での考え方が重要となります。また、ターゲットユーザーに合った機能を追求することも大切です。

たとえば、ライトユーザーや機械を苦手とする女性をターゲットにするなら、あれこれと豊富な機能を詰め込むよりも、わかりやすくシンプルな設計を目指す必要があります。

調査に時間をかける

開発をスタートする前には、競合調査を丁寧に行うことも大切です。たとえば、すでに似たようなサービスが世に出ており、一定以上の認知を得ている場合は、時間をかけて同じようなものを生み出しても期待したような成果は得られません。

この場合は、しっかりと競合調査を行ったうえで、「既存のものと明確な差別化を行う」か「異なるサービスに企画を切り替えるか」を早期に判断する必要があります。競合調査や分析の精度によって、サービスが成功するかどうかが左右されてしまうため、時間をかけて取り組むことが大切です。

まとめ

デバイスの普及と共に、Webサービスはユーザーにとってとても身近な存在になっています。それと同時に、開発の技術的ハードルも従来と比べて低くなっているため、比較的に小規模な企業でも企画・開発に取り組めるようになりました。

Webサービスが成功するかどうかは、どれだけ精度の高い戦略を立てられるかにかかっているといっても過言ではありません。市場調査や競合分析を丁寧に行い、戦略の立案にもじっくりと時間をかけ、自社ならではの魅力的なサービスを企画しましょう。

 

株式会社デパートでは、中小規模のサービス開発からエンタープライズの基幹システム開発まで、さまざまな実績を持つプロジェクトマネージャーを中心に、Webサービスの設計から開発、運用保守まで幅広く対応させていただいております。

「Webサービスを考えている」「そろそろ自社サービスが必要かもしれない」などご要望がございましたら、まずはお気軽にご相談ください。

 

 

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