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未経験からWebデザイナーになる方法
未経験からWebデザイナーになる基本的な流れを知る
1.目指すWebデザイナー像を決める
まず、Webデザイナーの理解を深め、「自分がどういうWebデザイナーになりたいのか」「どういう会社で働きたいのか」という目標を決めるところからスタートです。目標を決めたら、現状とのギャップを埋める方法も自ずと定まります。
2.Webデザインの勉強方法を決めて、学ぶ
Webデザイナーの勉強法には、大きく分けて「独学」「スクール」の2つの方法があります。現在のライフスタイルや向き不向きを考慮して、自分に合った勉強法を決めます。
そして、ひたすらインプット・アウトプットを繰り返して必要な知識・スキルを定着させます。
最後に勉強の中でも実践型の練習をします。(実案件で勉強する)
Webデザインについてある程度理解が深まり、ツールの操作にも慣れてきたら、実際に架空店舗・架空の会社等のWebサイトを作ってみるなど実践の機会を設けます。実際に仕事を行うつもりで、企画から完成までワンストップで取り組んでみることで、勉強した知識・スキルを活かす能力を身に付ける必要があります。
3.就職(転職)先を知り、どのような会社(プロジェクト)を目指すかを決める
自分が目指すWebデザイナーになるための就職先を決めます。商品やサービスを提供している事業会社や広告代理店、デザイン会社など様々な業態がありますので、まずは希望を決めつつ、また、未経験の方は理想通りに採用されるとは限らないため、複数の候補を検討して応募していきます。
4.就職(転職)先の探し方や就職(転職)活動の方法を知る
Webデザイナーの就職活動は、デザイナーならではの、就職先の探し方・面接のポイントやコツもあります。これらを理解しておくことで、未経験からの採用率を高めましょう。
ここまでが、未経験からWebデザイナーになる流れとなります。
以降の段落では、項目に沿って、詳細に情報をお伝えします。
1.目指すデザイナーを決める
Webデザイナーという職業を知る
未経験からWebデザイナーを目指す方は、以下の理由から、Webデザイナーがどのような職業かを知ることが重要です。
・自分が本当に求めている職業に相違がないか判断するため ・どのようなスキルを身に付ける必要があるかを知るため |
Webデザイナーとは、その名の通り、Webサイトのデザインを主に行う職業です。自社サービスや商品、または、クライアントのWebマーケティング・Webプロモーションの目標達成のためのWebにかかわる制作物のデザインを担当します。
具体的には、バナーやサイト、SNSで使用する画像まで多岐にわたります。
これだけでは漠然としていて、イメージしづらいと思いますので、主たる業務のWebサイトデザインの仕事内容についてご紹介します。
Webサイトデザインをする場合の業務内容
構成・レイアウトを設計する
デザインを行う前に、構成・レイアウトを設計して構造を決めます。見た目だけでなく、情報の配置や操作性等も考慮しながら設計することがポイントとなります。
デザインを作成する
Webデザイナーのメイン業務であるデザイン作成です。構成・レイアウト設計で決めた内容をベースに、グラフィックソフトを用いてデザインデータの作成を行います。
ここでは、専用のツールを活用することが多く、その知見が必要となってきます。
コーディングを行う
デザインデータに問題がなければ、HTML・CSSを用いて作成したデザインをWebサイトとして、SafariやChromeといったブラウザで見れるように実装します。この作業はコーディングやマークアップと呼ばれ、分業化されている会社ではコーダーやエンジニアが担当する場合もあります。
上記はWebサイトのデザイン業務を例にしていますが、それ以外に、Webサイトで使う図を作成したり、SNSに投稿する画像を編集したりなど、多種多様な業務に対応するスキルが必要になります。
また、Webデザイナーといえども、デザイン作業だけを行っているだけでなく、全体の業務を通して、管理監督を行うWebディレクターやクライアントと打ち合わせで調整する機会も多く、デザインスキルだけでなくコミュニケーションスキルも求められる職業です。
Webデザイナーのキャリアステップを知る
Webデザイナーは、最初から第一線で活躍できるわけではありません。一般的には、次のようなプロセスを経てはじめて一人前のWebデザイナーとなることができます。
キャリアステップを理解し、自身のキャリアイメージに適合するかチェックしてみましょう。
・見習い期間 先輩デザイナーのアシスタントからスタートして、業務を手伝いながら仕事を覚える期間。 ↓↓↓ ・下積み期間 経験者のサポート・フォローを受けながら、主体的・積極的に案件をこなす期間。 ↓↓↓ ・一人前 自分一人の一人称でプロジェクトを進行できるようになれば一人前。さまざまな経験を積んで更なる高みを目指す。 |
一人前になったらキャリアステップが完了するわけではありません。例えば、以下のような、Webデザイナーを突き詰める道や、別の領域にチャレンジするというステップがあります。
・上級Webデザイナー 制作会社を代表するWebデザイナーとして、より上流の領域に携わったり高度な案件や高難度の案件に携わる。または、後進の育成に取り組みます。 ・UIデザイナー Webサイトをはじめアプリ・ソフトウェア等のUIを設計する職業。ユーザーの操作性・利便性を追求する重要な役割を担う。 ・UXデザイナー クライアントの商品・サービスのUX(顧客体験)を設計する職業。ビジネスの目標達成が主な役割であるため、幅広い知識・スキルが必要。 ・Webディレクター Webサイト制作・運営の責任者として、Webデザイナーのディレクション・進行管理・マネジメントを行う。 ・Webプロデューサー(PM) Web制作プロジェクトの統括責任者として、企画立案から全体管理までを行う。 |
Webデザイナーを目指す方は、事前に明確なキャリアステップを描くことで、モチベーションの維持や取るべき行動が明確することができるかと思います。
就職(転職)方法を知る
未経験からWebデザイナーになるには、その人が置かれている状況によって大きく事情が異なります。学生の方向けと、他業種に就業されている方(社会人)と分けてご紹介します。
新卒学生からの就職
新卒学生は未経験からWebデザイナーを目指すことになるため、同じ未経験者でも最もWebデザイナーになりやすい状況にあります。大学のデザイン学部卒・Web系専門学校卒など、Webデザイナーとしてのベースとなる知識・スキルを有していれば、新卒採用を行っている企業向けに就職活動を熱心に行えば良いでしょう。
新卒学生がWebデザイナーとして就職する方法には、一般応募以外にも学校の紹介・新卒就職イベントの活用・インターン経由での就職などさまざまなルートがあります。
他業種からの転職
多くのWebデザイナー未経験者が該当するのが、他業種からの転職です。転職サイト等では「未経験可」の求人は多くありますが、Webデザインが全くできない正真正銘の未経験者が採用されることはまずありません。未経験可の求人を出している会社は、Webデザインの実務は未経験でも知識・スキル・ポテンシャルを有している方を欲しています。
そのため、他業種からの転職でWebデザイナーを目指す場合は、求人に応募する前に相応の勉強を行い、ポートフォリオ等を作成して実力・将来性をアピールする必要があります。
2.勉強方法を決めて勉強する
必要なスキルを知る
Webデザイナーは、先述の通りデザイン以外にもさまざまな業務に携わるため、業務に必要となる一通りのビジネススキルを身に付けることが重要です。
ここでは、Webデザイナーが制作現場で活躍するために必要となる、具体的なビジネススキルについてご紹介します。未経験からWebデザイナーを目指す方は、どのようなスキルを磨いておけば良いかを把握しておきましょう。
●ヒューマンスキル
ヒューマンスキルとは総合的な人間力・対人関係能力のことで、人と人が関わるビジネスシーンにおいては非常に重要なスキルです。デスクワークのイメージが強いWebデザイナーですが、実際の現場では、周囲と関わりながら緻密なデザインを作り上げる必要があるため、高いヒューマンスキルが求められます。
ヒューマンスキルも多岐にわたりますが、特に以下の3点は、Webデザイナーにとって特に重要なヒューマンスキルとなります。
1.コミュニケーション
コミュニケーションスキルは、Web制作現場において社内メンバーとの情報交換・ホウレンソウを行う際に必要なスキルです。考えていることや意見を言葉にして相手に伝えるスキルと、相手の考え方・意見を理解するスキルという双方向のスキルが必要となります。
2.ヒアリング
ヒアリングとは、コミュニケーションスキルにも内包されますが、ここでは相手の話に傾聴・共感してより深く理解できるスキルのことを言います。Web制作現場では、クライアントやディレクターの意図を細部まで理解して制作を進める必要があるため、Webデザイナーにとっては業務上非常に重要なスキルです。
3.好奇心・向上心
スキルと言うよりは心構え・マインドセットの部分となりますが、Webデザイナーは常に向上心をキープできなければ務まらない職業です。デザイン・技術の進歩やトレンドの移り変わりが激しいWeb制作業界では、常に勉強を行いスキルアップを図らなければ、やがて取り残されてしまいます。
●テクニカルスキル
テクニカルスキルとは、職務上必要となる専門的な知識・技術のことです。テクニカルスキルは多くの職業に共通する汎用スキルと、特定の職業で活用する専門スキルがあります。
Webデザイナーの場合は、以下のようなスキルがテクニカルスキルに該当します。
専門スキル
・デザインスキル ・マーケティングスキル ・グラフィックソフトの操作スキル(HD・Photoshop・Illustrator) ・エンジニアリング・コーディングスキル(HTML・CSS・JavaScript) |
汎用スキル
・オフィスツール(Word・Excel・PowerPoint) ・Gogoleワークスペース(Googleドキュメント・Googleスプレッドシート・Googleプレゼンテーション) |
特に重要なデザインスキル、マーケティングスキルについて、詳しくご紹介します。
デザインスキル(表現)
デザインスキルとは、Webサイトのデザインを考え、表現を実現するスキルのことです。配色・レイアウト・各パーツの配置を考えて、グラフィックソフトを活用してカタチにしていくというWebデザイナー業務の主軸となるスキルです。
クライアントニーズを反映できるデザインスキルを身に付けるためには、センスだけでなく配色やレイアウトに関するの基礎理論、行動心理学や認知科学といったが口授的なことから、Webデザインのセオリーやトレンドといった知識や表現の引き出しを多く持っておくことがポイントとなります。
ここでいうデザインスキルとは、Webサイトのデザインを表現・実現するスキルそのものを指しており、グラフィックソフトを活用する操作のスキルは、別のテクニカルスキルに該当します。
ツールが使えることと、デザインができることは、別のものであることを認識しましょう。
マーケティング・エンジニアリングの知識とスキル
- マーケティングについて
Webサイト制作は主にマーケティング・プロモーションのために行います。マーケティングの理論や実務を知ることは、デザイン制作において依頼者との齟齬を生むことを避けることができたり、効率的にコミュニケーションを行う意味においても、大事になります。
- エンジニアリングについて
Webサイトのデザインを実装するエンジニア業務は、会社によってWebデザイナーがコーディングも含めて担当する場合と分業されている場合があります。
コーディングも担当する場合は当然、デザインを正確に再現できるエンジニアリングの知識・スキルが必要となります。
また、分業されている場合でも、エンジニアリングのスキルを知識があれば、後工程に配慮したデザインが作成でき、制作全体として効率化ができます。そういった理由から、エンジニアリングの知識・概念については理解しておかなければならないのです。
未経験で採用されるには、どのくらいスキルが必要なのか?
未経験からWebデザイナーを目指す方は、採用されるにはどの程度のスキルレベルが必要か知りたいでしょう。もちろん「スキルは高ければ高いほど、現役のWebデザイナーに近ければ近いほど」採用されやすくなります。
しかし、現実的に難しいためここでは採用されるために最低限必要となるスキルレベルの目安をご紹介します。
●ヒューマンスキル
ヒューマンスキルに関しては、一般社会人として仕事ができるレベルであればOKです。基本的なホウレンソウや人間関係を円滑に保つ能力があれば大丈夫でしょう。
Web制作業界では専門的なワードも数多く飛び交うため、業界知識を身に付けたりボキャブラリーを充実させたりしておくと尚良いです。
●テクニカルスキル
未経験の方のほとんどは、採用後はアシスタントとして作業に取り組むため、簡単な創作物を作成できる程度のテクニカルスキルは身に付けておくことが採用の必要です。以下はスキルの目安となります。
- Webサイトに使用するバナーをイチから作成できる。
- 既存のデザインテンプレートを用いて、下層ページの作成ができる
- 簡単なサイトであれば、イチからWebサイトのデザインを作成できる
上記程度のスキルがあれば、入社後も比較的スムーズに業務ができるでしょう。
Webデザイナーの使用ツール
実務経験の無い未経験のWebデザイナーは、デザインスキルについて未熟な点はやむをえませんが、様々なツールを操作できることは、採用されるための前提条件です。ツールの操作は練習で身に付けておきましょう。
●デザイン系ツール
Webデザイナーは、デザイン系のツールは必ず使える必要があります。Web制作業界ではAdobe社の製品を使用することが定番なため、以下に紹介するツールは習得しましょう。
XD UIをデザインするためのツールです。Webサイトのユーザビリティを評価するためのプロトタイプ(試作品)を簡単に作成することができます。 現在は、WebデザインをXDで作成する機会も増えています。
Photoshop ほぼ全てと言っていいほどの制作会社がデザイン時に使用している高機能グラフィックソフトです。サイトデザイン作成やピクセル単位で画像を処理することができます。Webデザイン業務の要となるツールであるため、スムーズに操作できるようにしておきましょう。 Illustrator イラスト作成のためのツールです。デザイン時にロゴ・アイコン・イラストの作成などが必要な場合に活用されます。
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以下のデザインツールは必須ではありませんが、使えるようにしておくと便利です。
figma ブラウザ上で手軽にデザインを作成できるツールです。デザイナーでなくても簡単に扱えるため、プロトタイプ・ワイヤーフレームの作成に活用している制作会社もあります。 canva ブラウザ上で使えるグラフィックデザインプラットフォームです。テンプレートをアレンジすることで簡単にある程度のレベルのデザインを作成できるため、制作会社で活用される場合もあります。 |
●オフィス系のツール
Webデザイナーでも、資料の閲覧や、提出する企画書・提案書を作成する機会もあるため、以下のオフィス系のツールはマスターしておきましょう。
・Microsoft Word(文章作成) ・Microsoft Excel(表計算) ・Microsoft PowerPoint(プレゼン資料作成) |
近年では、チームでの情報共有や生産性向上のために、上記とほぼ同等の機能を持つGoogleのクラウドツールを活用している企業も増えています。こちらも一定の操作はマスターしておきましょう。
・Googleドキュメント(文章作成) ・Googleスプレッドシート(表計算) ・Googleプレゼンテーション(プレゼン資料作成) |
スキルの習得方法を知る
先の文章で、必要なスキルは理解いただけたと思います。しかし、スキルは身に着けないと意味がないもの。ここでは、上記でご紹介したスキルの習得方法をご紹介します。
●独学
専門的職業のイメージが強いWebデザイナーですが、「独学」でもWebサイトを制作する一通りのスキルは十分学べます。近年は書籍・教材等の充実度・質が高いため、昔と比べると独学でもスキルを習得しやすい時代と言えます。
実際に、独学でスキルを習得してWebデザイナーとして活躍している方は多くいます。
独学で勉強するメリット
独学の最大のメリットは、学習費用を抑えられることです。書籍・教材の費用はある程度必要となりますが、スクールに通う費用と比べると圧倒的に安価で済ませることができます。
また、帰宅後の時間・スキマ時間などを利用して、自分のペースで学習を進められることもメリットと言えます。
独学で勉強するデメリット
独学の最大のデメリットは、指導者・仲間がいないことです。客観的な視点が無いため、効率の良い勉強ができているか、どの程度スキルが身に付いたのかの判断が難しく、分からないことが合った場合の解決にも困ります。
モチベーションの維持が難しく挫折しやすいため、セルフコントロールできる方でないとスキルを習得するまで勉強を続けることは容易ではないでしょう。
具体劇な独学での勉強方法
ここでは、主な独学の方法についてご紹介します。
どんな勉強法にも共通しますが、Webの世界は進歩が早いため、あっという間に情報が古くなってしまいます。勉強する際は最新の正しい情報かを確認しながら、進めるよう注意しましょう。
- 書籍を読んで練習
独学の基本となる教材が書籍です。Webデザインの概要・理論を解説した書籍・チュートリアル中心の書籍・リファレンス本などさまざまな書籍が販売されているため、複数冊購入して知識を学んだり、練習を行ったりしてスキルを習得します。
- オンライン教材
インターネット上には、Webデザインについて解説したWebサイト・Webメディアや業界の方が書いたブログなどが多数あります。無料でWebデザインのスキルを学ぶことはもちろん、業界や職業について理解を深めるのにも役立つためおすすめです。
- 無料の教育系サイトを利用
近年では、無料の動画教育系サイト・Youtube解説動画などが充実しています。実際に動画でデザインの手順やツールの操作を学べるため、分かりやすいことが特徴。自分でも同じように操作したり、反復練習を行ったりしてスキルを身に付けます。
・schoo クオリティに定評のある幅広い講座を取り扱う総合動画学習サイト。HTML・CSS・Photoshop・illustrator等のWebデザイン講座も充実しており、入門編は無料。中級編・応用編を学びたい場合も有料プラン(月額980円~)に加入することでリーズナブルに学ぶことができます。 ・Adobeラーニング Webデザイナー御用達のAdobeが提供する、Adobe製品のチュートリアルです。初心者には難しいPhotoshop・illustratorの基本機能や操作が動画で分かりやすく解説されているため、ツールの操作を身に付けたい方におすすめです。 ・ドットインストール 1コマ3分で学べるプログラミング学習サイトです。HTML・CSS・JavaScript等のWeb制作で用いられる言語をテンポよく学ぶことができます。スキマ時間の学習にもおすすめです。 |
- セミナー・イベントの活用
座学だけでなく、Webデザイン関連のセミナー・イベントにも参加することで、リアルな情報に触れることができます。刺激を受けたり感性を磨いたりするのにおすすめです。
スクールに通う
近年では、オンライン・オフライン問わずWebデザインを学べるスクールはたくさんあり、講座の内容や質も充実してきています。学習手段が限られていた昔と比べると、Webデザイナーを目指す方にとっては恵まれた環境にあると言えます。
スクールに通うメリット
Webデザインを短期間で体系的に学べるようにカリキュラムが構成されており、学習効率に優れていることがメリットです。また、知識・経験が豊富な講師に質問できるため、分からないことがあれば即解決したり、作品に対して現場視点からのフィードバックを貰ったりすることもできます。
同じスクール生と共に学ぶことでモチベーションを維持しやすいことや、人脈・仲間を作りやすいことも、スクールならではのメリットと言えます。
スクールに通うデメリット
スクールのデメリットは、環境が充実している反面、独学よりも多くの費用がかかることです。また、受講スケジュールが決められているスクールの場合は、スケジュールに拘束されるため、自分のペースで学ぶことができないというデメリットもあります。
代表的なスクール
・デジタルハリウッド(オンライン・オフライン)
講義やサポートのクオリティが高いと評判のクリエイティブ系を代表するスクール。
・TECH::EXPERT(オフライン)
転職保証・案件獲得保証などキャリアサポートが手厚いスクール。
・CodeCamp(オンライン)
マンツーマンレッスン(講師指定可能)が特徴のオンラインスクール。
・TechAcademy(オンライン)
オンラインプログラミングにてNo.1の実績を持つサポートが充実したオンライン完結型スクール。
独学が困難に感じた方は、スクールでWebデザインを学ぶのもおすすめの方法となります。
実案件で実践しつつ勉強する方法
独学やスクールで、課題となるサイトやバナーを作るのもよい勉強方法ですが、やはり、最もスキルが上がるのは実案件にかかわること。実際に働かないと実践はできないと思っている未経験の方も多いですが、やり方次第で、実案件に携わることができます。
すこし、実案件に携わる方法をご紹介しますので、注意点を理解しつつ、取り組んでみると良い実績になると思います。
実案件の携わり方
- 知り合いの仕事を無料で手伝う
一番王道な手法です。どんな人でも、知り合いが事業をしていたり、友達がイベントをしてみたり、様々な機会があると思います。
あればよいけど手が回っていないや、費用がないからリニューアルできないといったケースはよくあるので、積極的に声をかけて、実践の機会を見つけてみましょう。
- SNSで声をかけて、テストの案件を請け負う
知り合いでなかなか機会が見つからない方には、デザインなどについて積極的に発信しているユーザー同士でつながり、相談するというのも有効です。
直接会ったことがないなどで、気後れするところもあるかもですが、とりあえず勇気を出して声をかけてみるのも大事です。
- デザイン系のコミュニティに入って、先輩たちから受託する
現在はオンラインサロンやSNSなど、デザイン系コミュニティが無料有料ともにたくさん運営されています。優秀なWebデザイナーは常に忙しく、手伝ってもらえるデザイナーを探しています。手伝ってもらっても問題ないと感じてもらえれば、実践の機会を提供してもらえます。
まずは、コミュニティ内で信頼を勝ち得るように努力しながら、チャンスをうかがうことをお勧めします。
3.就職先を知り、どのような会社を目指すかを決める
Webデザイナーの勤務先は、大きく分けて「制作会社」「事業会社」の2つに分けられます。どちらのタイプを選ぶかによって、取り組む仕事内容・仕事の性質が大きく異なるため、求人に応募する際には違いを把握しておくことが重要です。
以下に、制作会社で働くWebデザイナーと事業会社で働くWebデザイナーの仕事の特徴・傾向や働くうえでのメリット・デメリットについてご紹介します。
制作会社、クライアントワーク系の傾向
制作会社(クライアントワーク系)は、Webサイトを制作したいクライアントから依頼を受けてデザイン・制作を行っている会社です。広告代理店等がWeb制作部門を設けて同様の業務を行っている場合もあります。
制作会社でのWebデザイナーは、クライアントニーズに併せてWebディレクター・Webエンジニアとチームを組んで制作を行うのが主な仕事となります。
- メリット
日々クライアントから舞い込む多種多様な案件に携わるができます。また、企画から制作まで幅広い工程に携わったり、トレンドのデザインや技術に触れたりする機会も多くあります。
- デメリット
あらゆるクライアントニーズに対応できるように、仕事をしながらたくさんの勉強をする必要があります。
事業会社の傾向
事業会社とは、サービス・商品を提供している会社や、ECサイト・求人サイト・メディアサイト等の自社サービスを運営している会社です。
事業会社のWebデザイナーは、PV・クリック数・CV数・CVR等の自社サービスサイトの分析データを基に、売上拡大に繋がるサイトの改善・ページ制作等を主な業務とする点に特徴があります。
求人に見られる特徴として、「自社サイト業務」「インハウスデザイナー」といったワードがよく記載されています。
- メリット
一つのサイトに長期的に深く携わることが出来る。また、制作したデザインや施策の成果を実感しやすい。
- デメリット
特定の分野に特化した業務を行うため、新しい分野にチャレンジする機会や新しいデザインに触れる機会が少ない。また、ゼロから新規サイトを立ち上げる機会に乏しい。
4.就職(転職)先の探し方や就職(転職)活動の方法を知る
Webデザイナーが求人を探すにはさまざまな方法があります。未経験のWebデザイナーは採用のハードルが高いため、できるだけ多くの求人の探し方をカバーして、採用機会を増やすことが得策です。
以下に、未経験Webデザイナーの方が求人を探す際に用いる主な方法をご紹介します。
求人の探し方
コーポレートサイトから応募
Web制作会社は求人サイトに掲載することが少なく、また、掲載しても経験者のみの募集が多いことから、未経験者として応募する機会はなかなか見つけることができません。
そのため、検索サイトや制作会社年鑑、制作会社のまとめサイトから見つけ、コーポレートサイトから応募することが有効です。
しかし、コーポレートサイトからの応募も基本的に即戦力の経験者を対象としていることが多いため、選考に進みづらい大変さはあります。
よって未経験の方は、作品を数多く作ってポートフォリオを充実させるなど、熱意とスキルを伝えることによって採用確立をあげる努力が必要になります。
求人サイトを利用する
未経験のWebデザイナーが求人を探す最もポピュラーな方法が、求人サイトを利用することです。求人サイトは総合的に多様な職種の求人を扱うものから、特定の業界に特化したものまで数多くありますが、Webデザインの求人は特化型サイトを好んで活用する傾向があるため、こちらを利用することがおすすめです。
制作会社が良く利用している求人サイト
・中途ーWantedly・Green ・新卒ーWantedly・vivivit |
同じ未経験Webデザイナーでも、新卒を対象とした求人サイトと中途を対象とした求人サイトでは事情が異なるため、自身が対象となる求人サイトを利用することが前提です。なかには、Wantedlyのように、新卒・中途両方をカバーした求人サイトもあります。
求人サイトを利用する際は、できるだけ自分に合った求人を見つけるためにも、会社との接点を多く持つためにも、複数のサイトを併用することがおすすめです。
派遣会社を利用する
コーポ―レートサイト・求人サイトからの応募は、基本的に正社員求人が中心であるため採用のハードルは高い傾向にあります。求職活動が難しく感じている方は、以下のような
Webデザイナー求人数の多い派遣会社を利用するという選択肢もおすすめです。
・エンジニアガイド ・パーソナルテクノロジースタッフ ・typeIT派遣 |
派遣会社に登録しておけば、担当者からスキルにマッチする企業を紹介してもらうことができますし、就業にあたってのフォロー・サポートも行ってくれます。研修制度が充実している派遣会社であれば、就業前にスキルを磨くことも可能です。
複数の派遣会社に登録して紹介を受ける機会を増やすこともできるため、比較的現場に飛び込みやすいというメリットがあります。
紹介会社を利用する
紹介会社とは、人材を欲する企業にさまざまな人材を紹介する会社のことです。企業からの紹介報酬で収益を得ており、求職者は無料で利用することができます。
紹介会社は数多くありますが、Webデザイナー未経験の方は、クリエイターに特化した以下のような紹介会社を利用することがおすすめです。
・クリーク・アンド・リバー社 ・株式会社フェローズ ・株式会社ユウクリ |
Webデザイナーに理解の深い特化型の会社であれば、未経験者・経験者を一括りにせずに、個人のスキル・力量に合った会社をマッチングしてくれるます。
コンサルタントから求人を紹介して貰え、就職・転職のサポートも受けられるため、自力で求職活動を行うのが難しく感じている方にはおすすめの方法となります。
書類選考・面接対策
Webデザイナーになるには、当然ながら書類選考、面接を通過しなければなりません。専門職であるWebデザイナーが書類選考、面接に臨むにあたっては、他の職種・職業とは異なり、スキルをアピールするための工夫が必要となります。未経験であれば尚更です。
ここでは、Webデザイナーが面接に臨む際に留意しておく面接のポイントとスキルの伝え方についてご紹介します。
持っているスキルの伝え方
ポートフォリオの作成
Webデザインスキルは、履歴書・職務経歴書や面接でのコミュニケーションだけでは判断できないため、Webデザイナーの面接においてはポートフォリオの作成が最も重要です。
採用担当者はポートフォリオから以下のようなポイントをチェックします。
見られているポイント
・Webデザインスキル・センス・トレンドの活用 実務に対応できるレベルかどうか ・経験年数 作品担当時のWebデザイナーとしての経験年数 ・プロジェクトでどこに携わっているか? 複数人での作品の場合、プロジェクトにおけるポジション・役割 |
ポートフォリオは面接時に必ず話題にのぼるため、どのような質問をされても答えられるようにすることはもちろん、自分から良かった点や工夫した点をアピールできるようにしておくことも重要です。
未経験者の場合は架空の作品をポートフォリオに掲載するが多くなりがちですが、できれば、先に紹介している「実務で実践して勉強する方法」を参考に、小さくても構わないので実際の案件をこなしている実績を作っておくほうがベターです。
それでも、架空の作品しか作れていないという場合は、実案件と同じように受け答えできるようにしておくことや、経験者以上に作品数・内容の充実したポートフォリオを作り込んでおくことが必要となります。
職務経歴書の作成
Webデザイナーが面接に臨む際には、履歴書と併せて職務経歴書も必須となります。職務経歴書に決まった様式はありませんが、経験者であれば主に携わったプロジェクトについて詳しく記載する方法が一般的となります。
未経験者の場合は少し工夫が必要です。これまで携わってきた業務内容を羅列するのではなく、できるだけPRに繋がるように、Webデザイナーの仕事と関連性の高い業務を優先的に記載する方法がおすすめです。
また、採用担当者が履歴書・職務経歴書についてチェックするポイントは、「転職回数」「キャリアの一貫性」です。特に複数回転職している場合は、「同じ業界であるか」「違う業界であれば一貫した何かがあるか」をチェックされます。過去の履歴は変えられませんが、なるべく一貫性をアピールできるように書類の作成を行いましょう。
以上の点に留意して面接に望み、採用されれば、晴れてWebデザイナーの第一歩を踏み出すことができます。
番外編:フリーランスとしてWebデザイナーをスタートする
今までは、事業会社や制作会社に就職(転職)することを前提としてWebデザイナーへのなり方をご紹介してきましたが、それ以外にWebデザイナーになる方法として、どこにも属すことのないフリーランスとしてWebデザイナーとしてスタートする形も存在します。
番外編として、フリーランスとしてWebデザイナーをスタートしてみようと考えている方向けに、フリーランスのなり方と、仕事を請け負う方法を簡単にご紹介します。
※制作会社を経営している身としては、最初からフリーランスとして活動するのは、能力を向上する機会の少なさや、周りからの刺激が受けづらい点などを考え、自ら行動を起こせる積極的な人以外は、あまりおすすめはしません。
フリーランスのWebデザイナーとは
フリーランスのWebデザイナーとは、会社組織等に所属せず個人事業主としてWebデザイン業務を行っている方のことを言います。小規模ながら事業主として活動するため、営業・実務・事務処理まで全て自分で行う必要があります。
フリーランスの働き方の最大の特徴は、給料ではなく受注したから直接収入を得るため、営業・制作のスキル次第では稼げる可能性がある点です。その反面、仕事を獲得できなければ収入を得ることはできません。
フリーランスWebデザイナーは実力主義であるため、Web制作会社でキャリア・スキル・人脈を積み重ねた方が選択することが多い働き方ですが、向上心があり努力を継続できる方であれば、未経験から活躍することも不可能ではありません。
仕事の取り方
SESの会社を利用する
SES(システムエンジニアリングサービス)とは、SES企業がクライアント企業にエンジニア・デザイナー等の技術者を派遣するサービスのことです。SES企業に所属した技術者は、派遣されたクライアント企業で業務に従事します。
派遣会社の仕組みと類似していますが、派遣会社はクライアント企業に指揮権があるのに対して、SESはSES会社に指揮権がある点に違いがあります。
クライアント企業に派遣された技術者は、メインの仕事ではなく主にサポート役・リソース確保として働く事となります。その反面、比較的採用されやすい傾向にあります。
また、周囲にも同じようなWebデザイナー・エンジニアが多く、業界の人脈や横のつながりを作りやすいというメリットもあります。
厳密にはフリーランスではなく一時的にSES企業に所属するスタッフとなりますが、未経験からWebデザイナーとなった方は、このようなSES系企業の特性を利用して経験を重ねていくという方法もおすすめです。
クラウドソーシング
クラウドソーシングとは、プラットフォーム上で仕事の受発注を行うことができるサービスです。提案・成約・納品・清算まで全てオンラインで完結できるため、Webデザイナー・エンジニア・ライター等多くのフリーランスに活用されています。
Web制作案件が募集されている代表的なクラウドソーシングサービスには、以下が挙げられます。
・クラウドワークス ・ランサーズ ・アナザーワークス(現:複業クラウド) |
単価は低めですが、難易度の低い案件から数多くの案件が募集されており、比較的発注者と受注者がマッチングしやすいことがメリット。未経験からフリーランスになったWebデザイナーの方が実績・経験を積み重ねるにはおすすめのサービスとなっています。
会社から直接受託
制作スキルに自信のあるフリーランスWebデザイナーの方は、営業活動を行って直接仕事を受託する方法がおすすめです。作品・実績のポートフォリオを作成して、それを基に電話・メール等で営業を行います。
一人で活動を行うフリーランスWebデザイナーは、リソース・リスクの都合上から大規模案件は安易に受けられないため、営業活動を行う際にはポイントがあります。現実的には、以下のような方法で営業活動を行う事となります。
・事業会社・制作会社から業務委託で仕事を請け負う
リソースが足りていない事業会社・制作会社は多くあります。業務委託として仕事を請け負います。スキル・人柄・対応力等が認められれば、信頼されて安定的に仕事を確保できるケースもあります。
・小規模事業者・ローカルビジネスから直接受注
美容室・飲食店・小売店といった小規模事業者・ローカルビジネスは、フリーランスのWebデザイナーがワンストップ対応できる規模の仕事も多いためおすすめです。ニーズを見いだし、数多く提案・アプローチすることがポイントとなります。
まとめ
Web制作会社の視点から、未経験からWebデザイナーになる方法について幅広くご紹介してきました。Webデザイナーは身に付ける知識・スキルが多く、ハードルが高く感じてしまった方もいるかもしれません。
しかし、現在活躍しているWebデザイナーも、誰もが全く何も知らない未経験からスタートしており、努力を重ねた結果今に至っています。未経験の方も、粘り強く努力を積み重ねれば、スタートラインに立つことは十分に可能です。
これからWebデザイナーを目指す方は、当記事でご紹介したWebデザイナーのなり方・勉強法・就職方法もぜひ参考にして、目標に向けて一歩を踏み出してみましょう。