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サイト解析のやり方は?主な分析の手法やチェックすべきポイントについて解説
サイト解析とは?
サイト解析とは、ツールを活用してWebサイトの解析を行い、現状を客観的に分析するプロセスを指します。アクセス数やコンバージョン率などを把握することで、伸び悩みの原因やうまくいっているポイントを探り、PDCAをより効果的に回すのがサイト解析の大きな目的です。
Webサイトは、単に作成・公開をするだけで期待する効果が得られることはほとんどありません。なぜなら、ユーザーのニーズや興味・関心は絶えず変化しており、サイトを設計する段階から明確に動きを予測することができないためです。
そのため、Webサイトの運用は、はじめから分析と改善のプロセスを繰り返すことを前提としています。つまり、Webサイトを運営するうえでは、サイト解析も必要不可欠なプロセスであるということです。
サイト解析の2つの手法
サイト解析には、大きく分けて2種類の手法があります。ここでは、それぞれの具体的な内容について見ていきましょう。
定量分析
「定量分析」とは、数値を基準に行う分析方法です。具体的な数値をもとに分析を行うため、客観的かつ正確な現状把握を行えるのが特徴です。
定量分析で収集できるデータとしては、以下のような例があげられます。
・アクセス数 ・登録数 ・申し込み数・購入数 ・アクティブユーザー数 ・内部リンクなどのクリック数 ・平均閲覧時間、滞在時間 ・アクセスが集中しやすい時間帯 ・アクセス数から見てコンバージョンに至った割合(CV率) |
定量分析で得られたデータは、当然ながら人によって結果が異なる心配がありません。そのため、チーム内で課題を共有したり、改善の必要性を関係者に理解してもらったりする際には特に役立つ指標となります。
ただ、具体的な改善案などを検討する際には、数値データからさらに一歩踏み込んで、細かく原因を探る必要があります。数値で広く浅い状況把握をするのには向いている一方、定量分析のみで深いニーズや課題などはつかめないため、定性分析と組み合わせて用いるのが効果的です。
定性分析
定性分析とは、調査やアンケートなどで得られたデータに基づき、ユーザーの心情や潜在的ニーズといった深い情報を分析する手法です。ターゲットとなるユーザーをある程度まで絞り込む分、具体的な意見や悩みなどをもとに分析を行うため、課題の把握や打開策の検討に役立ちます。
代表的な定性分析の方法としては、実際に商品・サービスを試してもらい、意見や反応を確かめる「ユーザーテスト」があげられます。これは、実際にテストを行うことで、ユーザー視点の生きた情報を収集し、具体的な改善点を発見するのが狙いです。
Webサイトであれば、実際に用意したサイトを使用してもらい、行動履歴や使用感の評価などをチェックするのが基本的な流れです。このように、定性分析は1人ひとりの反応や評価を深掘りできるのが大きな利点といえます。
その反面、実施には一定のコストと労力が発生するため、定量分析よりもターゲットの絞り込みなどを慎重に行う必要があります。
サイト解析の第一歩!定量分析のやり方
これまで見てきたように、サイト解析には2種類のアプローチがありますが、「実施のしやすさ」や「把握のしやすさ」を考えれば、まずは定量分析からスタートするのがセオリーといえます。そこで、ここでは定量分析の具体的な実施方法について解説します。
ゴールとKPIを設定する
サイト解析を行ううえでは、まずゴールとKPIを設定することが出発点となります。ゴールとは、サイト解析によって達成したい目標であり、たとえば「月10件の新規契約を獲得する」といったものが当てはまります。
KPI(Key Performance Indicators)とは、日本語で「重要業績評価指標」を意味する用語であり、ゴールを達成するためのより具体的な数値目標のことです。KPIは以下のような考え方で設定していくのが一般的です。
ゴールの例 ・「月10件の新規契約を獲得する」 KPIの例 ・月100件の新規問い合わせ数を達成する ・サイトのコンバージョン率(問い合わせにたどり着く確率)を5%に設定する |
上記のように、月10件の新規契約を獲得するには、月100件の新規問い合わせが必要であると仮定します。そのうえで、サイトのコンバージョン率5%というKPIを定めると、少なくとも月2,000人のユーザーをサイトに流入させるという指標が固まります。
なお、ゴールやKPIについては、定量分析を行った結果を反映させて修正することも大切です。あまりにも現状と目標がかけ離れている場合は、設定の見直しを行いましょう。
マクロからミクロの順で絞り込む
サイト解析において、定量分析の対象となるデータは膨大です。すべてを網羅しようとするのは現実的ではないため、分析すべき指標を絞り込む必要があります。
そこで重要となるのが、「マクロからミクロへ」というアプローチの順番です。なぜなら、マクロの視点で全体を俯瞰し、そこからセグメントごとに細分化することで、抽出すべきデータの偏りを防止できるためです。
また、データの偏りを防ぐという点では、数値を週・月・年単位で過去データと比較するのも重要といえます。データの推移を調べることで、過去の施策がどの程度効果を発揮したのかなど、より幅広い情報を取得できるようになります。
現状の課題から改善策を導き出す
十分なデータの抽出が行えたら、そこからボトルネックとなる課題を見つけていきます。たとえば、「思っていたよりアクセス数は多い」ものの「CV数が少ない」のであれば、漫然とアクセス増加を目指すより、「ユーザーがアクションを起こしてくれるまでの導線を改善すべき」ということがわかります。
現状の課題から改善策を導き出す
前述のように、サイト解析の対象項目は多岐にわたるため、はじめのうちは優先度の高いものからチェックしていくのがおすすめです。ここでは、解析を行う際の代表的なポイントを3つご紹介します。
PV数・ユーザー数
PV数(サイトの閲覧回数)とユーザー数(一定期間内にサイトを訪れたユーザーの人数)は、サイト解析の基本となる項目です。これらは、サイトがどのくらいの相手にアプローチできているのかを示す直接的な指標といえます。
どれだけ魅力的な商品・サービスを取り扱っていても、目にしてもらえる人数が少なければ、そもそも注文・利用にはたどり着きません。そのため、PV数・ユーザー数が少ない場合は、最優先で解決を図る必要があります。
サイト流入までの経路
サイトの流入経路は、どのようなステップで集客が行われているのかを示す指標です。具体的には、以下のようなパターンがあります。
・自然流入(検索エンジンのキーワード検索などによる流入) ・広告流入(自社が利用したWeb広告からの流入) ・被リンクによる流入 |
たとえば、自然流入が物足りないのであれば、検索エンジンで上位に上がるようにSEO対策に力を入れる必要があります。また広告を複数利用している場合は、それぞれの費用対効果をチェックすることも大切です。
検索キーワード
サイト解析では、どのようなキーワードで、どのくらいのアクセス数が発生しているのかを調べることも可能です。キーワードには、ユーザーのニーズや悩みなどを探るうえで重要なヒントが隠されています。
また、キーワードに関する情報は、自社サイトの現状を把握するのにも役立ちます。たとえば、自社のメインとなるサービス・商品に関連したキーワードで思うような結果が得られていない場合は、積極的に関連するWebコンテンツを発信するなどの対策が必要であると判断できます。
まとめ
サイト解析はWebサイトの運営に欠かすことのできない重要なプロセスです。しっかりと現状を分析することで、PDCAサイクルが効率的に回り、より成果の出やすいサイトへと進化していくのです。
サイト解析には定量分析と定性分析の2種類があり、それぞれ目的やアプローチの方法は異なります。まずは手軽に実施できる定量分析から取り組み、自社サイトの現状を客観的に把握してみましょう。
そのうえで、得られたデータをもとに改善点を探るなかで、サイト解析のやり方や質そのものも向上していくはずです。
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