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【事例有り】会員サイトとは?手順・構築方法・メリットやデメリットなどをWebディレクターが解説!

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【事例有り】会員サイトとは?手順・構築方法・メリットやデメリットなどをWebディレクターが解説!

【事例有り】会員サイトとは?手順・構築方法・メリットやデメリットなどをWebディレクターが解説!

フォーカスしたいもの

Webサイトを運営するにあたって、特定の人のみがサイトを閲覧することが可能な会員制サイトを作ろうと思っている人も多いと思います。
会員制サイトには様々なメリットがあり、活用することによって普通のWebサイトよりも大きな成果を得られる可能性があります。
しかしデメリットも存在し、会員制サイトの特性をしっかり理解していなければ逆効果になってしまうことも。

今回の記事では会員制サイトのメリットやデメリットや、それに適したデザイン、制作する際のCMS選定などについて紹介します。

会員制サイトとは?

会員サイトとは、会員になった人のみがアクセス可能なWebサイトのことを指します。

クローズドサイトとも呼ばれることもある会員制サイトは、誰もが閲覧できるサイトとは異なり、優良なユーザーとのより距離感の近い関係を築くことが可能です。

また、サイトによっては誰でも可能なページと会員のみが閲覧可能なページを分けている場合もあります。

会員制サイトの使い方は用途によって様々で、それぞれのサイトが趣旨に合った方法で会員制を導入しています。

目的にあった会員制サイトを作ることができれば、成果を大きく向上させることができるでしょう。

会員制サイト構築のメリット

会員サイトを構築することには様々なメリットがあります。

顧客との関係性をより強固にできることもメリットの1つ。

会員制サイトは優良顧客である会員とのコミュニケーションツールとして使うことができます。

一般ユーザーと区別して会員を扱うことによって、会員側としても特別感を感じられて良い印象を受けるはずです。

 

また、会員限定のコンテンツを提供できることも大きなメリットと言えるでしょう。

会員制を導入しておくと、一般ユーザーでは閲覧することのできない情報やノウハウ、商品などを限定的かつスムーズにユーザーへ届けることが可能になります。

会員限定コンテンツとして優良なものを提供し続ければ、会員になる動機付けにもなり、継続率のアップにもつながります。

継続的に登録している会員が増えれば、固定顧客の増加を見込むことも可能です。

さらに、会員制サイトへの登録時に決済機能を付けておけば支払いの自動化もできるので、会員ユーザーとスムーズな取引ができるようになります。

 

会員制サイトを作ることは、それだけでブランディングの役割を果たすこともあります。

なぜなら「会員のみが利用できる情報や商品がある」という付加価値を付けて宣伝をすることが可能だからです。

会員制サイトにするデメリット

会員制サイトのメリットの次は、デメリットを紹介します。

まず一番大きなデメリットは、新規顧客開拓には向いていないという点です。

会員制サイトは一般ユーザーに対して非公開なものなので、これから新たに顧客を集客したい場合には非効率となってしまいます。

また、一般的なサイトとは違い、会員が増えなければ効果は期待できないので、まずは会員獲得のための施策を考える必要があります。

一般ユーザーも閲覧できるサイトを用意してそこから会員サイトへの流入を図ったり、Web広告で集客を行う方法もありますが、いずれにせよ一般的なサイトよりも手間がかかってしまいます。

また、会員ユーザーが離脱してしまわないためには、会員を継続する価値のあるメリットを提供し続ける必要があります。

限定的な情報やサービスを用意し続けることで、一般的なサイトよりコストがかかってくる場合もあります。

 

他のデメリットとして、会員制サイトは制作の際に専門知識が必要になります。

会員登録やログイン機能、ユーザーごとの情報の管理などで、通常のWebサイトよりも専門的な技術を要します。

会員制サイトを作るなら、多くの場合それらの対応ができる制作会社に依頼することになるでしょう。

ここでも、一般的なWebサイトに比べて手間とコストが余分にかかってしまいます。

 

新規顧客を獲得することが難しい点、コストと手間が余分にかかる点などが、会員制サイトのデメリットと言えるでしょう。

会員制サイトに必要な機能4選

続いてはサイトに必要な機能について紹介していきます。

会員制サイトでは、通常のWebサイトとは異なり会員ユーザーの管理が必要になります。

また、限定コンテンツなどもあるので閲覧制限や一般ユーザーとの差別化をするための機能などを用意しなければいけません。

順を追って説明します。

 

ログイン・ログアウト・パスワードリマインダー機能

ログイン・ログアウト機能は会員制サイトには必須の項目です。

会員登録を行い、ログインができるようにならなければ会員制サイトは成り立ちません。

ログアウト機能も当然必要で、これらの機能があれば、会員ユーザーはネットワーク端末さえあればどこでも会員制サイトをチェックすることができます。

ユーザーがパスワードを忘れてしまった時のことを考えて、パスワードリマインダー機能を実装しておくことも大切です。

リマインダー機能があれば、事前に登録しておいた質問や電話番号等からパスワードの再設定を行うことができます。

閲覧制限機能

会員制サイトには閲覧制限機能も付けておく必要があります。

閲覧制限機能がなければ一般ユーザーでもコンテンツを見られるため、会員制にする意味がなくなってしまいます。

また、閲覧制限機能を使えば一般ユーザーと会員ユーザーを分けるだけでなく、会員ユーザーの中でさらにランク分けを行うことも可能です。

このように会員サイトは手間がかかる分、細かな設定が可能です。

マイページ機能

会員ごとのマイページを設定していれば、会員がそこから住所や支払い情報・パスワードなどを変更することができます。

また、個人へのお知らせやメッセージなどもそこから確認することができれば、会員の利便性を向上させられるだけでなく、管理面でも効率化が図れます。

その他にも、既に購入した商品のリストの確認や関連商品の表示などをできるようにすれば、会員制サイトの有用性はさらにアップします。

ユーザー管理機能

ログインIDやパスワードによってユーザーを識別するユーザー管理機能も、会員制サイトに必要な機能の1つです。

ユーザーの登録や削除、ログイン履歴の確認等は全てユーザー管理機能を通して行われます。

また、この機能を利用することで、端末ごとに会員を特定するのではなく、ログイン情報によってユーザーを管理することができます。

管理機能があれば、複数のユーザーが同じ端末からそれぞれのページを閲覧することができるので、グループで端末を共有している会社などに幅広く対応することが可能です。

代表的な会員サイトの構築方法3選

ここでは会員サイトの構築で使われる代表的な3つの方法をご紹介いたします。

ASPを用いた会員サイト構築

ASPサービスは、インターネットを経由して使えるサービスのことです。ASPサービスには会員制サイトを構築するためのテンプレートなどもあるのでそれを用いることとなります。

ASPサービスのメリットは

  • 簡単に使える
  • 高度な会員管理が可能
  • 比較的安価

以上の3点があげられます。

会員制サイト制作用のテンプレートの場合、使いやすさは各社とも工夫を凝らしています。

自社で構築するのは大変な「会員の管理」の仕組みも基本的には整備されています。

また、自社でサーバー等を用意する必要がないので、コストが比較的安価になるのも魅力と言えるでしょう。

ASPの場合、月々の定額払いというケースが多いので、予算がある程度立てやすいのもうれしいポイントです。

WordPress・MovableType・RCMSなどCMSを用いた会員サイト構築

既にWordPressなどのサイト構築システム(CMS)を使ったWebサイトがある場合、プラグインを導入することで会員制サイトの構築が比較的簡単に進められます。

CMSを用いた構築の場合のメリットとして、ASPサービスよりもさらに安価で構築可能という点です。既存のシステムを活用するだけなので、余分なコストがかかりません。

ただし、一定の専門知識が必要になることだけは注意しましょう。CMSのことを全く分からない初心者がいきなり構築に挑戦すると、難易度が高く感じられるかもしれません。

また、フリーテーマでの構築となるとデザイン性が低いというのも、デメリットになるでしょう。会員制サイトの構築を安くできる分、デザインには別途費用を設けるのもおすすめです。

スクラッチ開発で構築

会員サイトをASPやCMSを使わずに構築しようとした場合、完全にゼロの状態から作り上げていくことになります。

この場合のメリットとして、自由度がとても高くオリジナリティのある会員サイトが構築できます。

システムやプログラムもゼロから構築できるのがフルスクラッチのメリット。

しかし、その分作業量や時間が大幅にかかってしまうため、ASPやCMSでの構築より費用がかなりかかってしまいます。

中小企業ではなかなかフルスクラッチでの会員サイト構築はできませんが、競合他社とは異なるような会員サイトの構築をしたい企業にはおすすめの方法です。

会員サイトに適したデザインとは?

会員制サイトを作成する際は、閲覧がしやすく操作性の高いデザインを意識するべきだと思います。

表示される内容が会員ごとに異なる場合も考えて、どの会員が見ても閲覧しやすくなおかつ求めている情報にすぐにリーチできる仕組みを考えておく必要があります。

また、サイト内で一般ユーザーと会員ユーザーに異なるページを用意する場合は、会員ユーザー用のページにはどこか特別感をもたせたデザインにしたほうが会員の満足感も高くなるでしょう。

このあたりはより専門的な技術を要する場合もあるので、会員サイトに特化した制作会社に外注することもおすすめです。

会員サイトを制作する際のCMS選定について

会員サイトを制作する際のCMS選定について見ていきましょう。

多くのCMSがありますが、その中には会員制サイトに向いているものと向いていないものもあります。

CMS選定のヒントを3つ紹介いたしますので、想定しているWebサイトと相性が良さそうな方法を取り入れてみてください。

 

WordPress+プラグインを使用して制作

1つ目に紹介するのは、WordPressとプラグインを組み合わせて会員制サイトを制作する方法です。

この方法を用いれば、コストをかけずに簡単に会員制サイトの仕組みを構築することが可能です。

WordPressには様々なプラグインが用意されており、有料コンテンツの作成や会員向けサイトの作成、ユーザーごとの権限管理などを誰でも導入することが可能なため便利です。

目的としているサイトに適したプラグインを見つける必要がありますが、手早く会員制サイトを制作したい場合はこの方法がおすすめです。

RCMSのようなクラウドCMSを使用する

RCMSのような会員機能が標準装備されたCMSを使用するのも1つの方法です。

RCMSの場合、会員登録機能やパスワードリマインダー、メルマガや閲覧履歴の表示など、会員制サイトに役立つ機能が備わっています。

このようなクラウドCMSを使用すれば、難しい技術を用いることなく会員制サイトを制作することが可能です。

クラウドCMSを使用する場合は、メーカーによって機能やサポートの内容が変わってくるので、しっかりと目的にあったものを選定することが重要です。

EC機能をもたせる場合はShopifyやMakeShopなどのパッケージCMSを使用

会員制サイトにEC機能をもたせ、商品取引を行いたい場合はShopfyやMakeShopなどのパッケージ型CMSを使用することをおすすめします。

これらのパッケージ型CMSだとプログラミングの知識などは不要で、登録するだけで様々な機能を利用できます。

サイトの型がある程度決まっているため、カスタマイズ性はあまり高くありませんが、最も手軽にEC機能を搭載した会員制サイトを作れるのがこの方法の魅力と言えるでしょう。

会員サイト構築の流れ

会員サイトの構築する一連の流れをこちらでご紹介します。

どのような手順やポイントがあるのか、把握しつつしっかりと段階を踏んで進めていくことが重要となります。

ヒアリング

実際に自社の会員サイト構築をする際、どのような会員サイトにしたいのかヒアリングをおこないます。

運用方法や会員管理システムを構築することで「何を目指しているのか」という点を明確にすることが肝心です。

要件定義

社内でおこなったヒアリングをもとに、要件を整理整頓していきます。

定期的なミーティングをおこないつつ、課題や質問などもしっかりと管理して進めていきましょう。

要件に応じた構築方法の選定

ヒアリングや要件定義を参考に、どの構築方法が自社の会員サイト構築に最もマッチしているのかを検証し、選定します。

構築方法に準じた画面設計・CMS設計・機能設計

ヒアリングや要件定義の内容に沿って、Webサイトの設計・公開ページ・管理画面側の画面設計をおこないます。

ここで自社サイトをリニューアルする場合、データの移行などの必要性も出てくるので、データ移行計画、移行設計もおこないます。

デザイン作成

ターゲットとなるユーザーのニーズや好きであろうイメージなどを踏まえて、ユーザーに公開する側のデザインをしていきます。

運営する会員サイトの目的などによって、デザインのポイントが変わってきます。

そのためデザインは時間をかけて作成し、決定することをおすすめします。

コーディング

作成したデザインをもとにコーディングしていきます。

オープンサイトや、セミクローズドサイトの場合、SEO設計に基づいたコーディングが不可欠となります。

CMS導入もしくはシステム開発(機能開発)

コーディングしたデータをもとに、システム開発をしていきます。

開発は案件によって内容が異なる部分であり、会員制サイトの場合だと、対象のWebサイトの要件に合わせて機能などをカスタマイズするケースがほとんどです。

どのような開発をするかによって、制作期間が大きく変動する部分です。

受入テスト

開発まで無事に完了したら、正常に会員制サイトが動作しているかを制作会社およびクライアントとテストしていきます。

制作会社だけでなくクライアントにも実際に操作をしてもらい、不具合がないかテストをおこないます。

公開

受入テストまで無事に終えるといよいよリリースとなります。

会員サイト構築後の運用について

会員サイトの構築が完了したら、実際に会員サイトを稼働させていくフェーズとなります。

運用していく中で最も重要なのは、会員ユーザーとの接触回数を増やすことです。

お知らせや会員向けコンテンツを定期的に更新する

自社で運用する場合も専門の業者に依頼する場合も、定期的な発信ができるよう計画的なスケジュール管理が必要です。

会員サイト運営において一番気を付けなければいけないことは、Webサイトの過疎化です。

Webサイトのコンテンツおよび情報の更新が滞っていると、ユーザーが離れていってしまう原因となります。

定期的に更新ができるように、あらかじめスケジュールを組んで更新することが重要です。

アンケートやキャンペーンで会員ユーザーの満足度を向上させる

会員サイトの場合、サイトに訪問してくれるユーザーへのアンケートが満足度向上のための情報源として重要となります。

会員サイトの満足度を向上させるためには、サイトに訪問してくれるユーザーにアンケートをとることが非常に重要となります。

キャンペーンをおこない、その流れでアンケートで意見を集められれば、自社の会員サイトの改善点や自社そのものに対する問題点も把握できます。

わざわざ入会してでも自社と深く関わりをもちたいという積極的なユーザーとの接点が作りやすい点が、会員サイトのメリットとも言えます。

新規会員の入会を促すコンテンツを作成する

会員サイトであることで、気軽に閲覧ができない場合だとユーザーは増えにくく、運用としては厳しい状態になります。

そのため、定期的に新規会員を増やすためのコンテンツ制作が必須になってきます。

入会キャンペーンの打ち出しやSNS広告の活用など、自社の会員サイトの新規会員が増えるようなアクションをすることも重要になります。

会員サイト事例4選

ここでは会員サイトをもっている企業を4社紹介いたします。

 

花王株式会社

花王株式会社は、顧客とのコミュニケーションを続け、顧客をより深く理解していくことで、自社ブランドを末永く利用してもらうためのヒントを見つけ出すことを目的とした会員サイトの運用と顧客管理をおこなっています。

応募キャンペーンやモニターアンケート等も実施し、新規会員の獲得や自社に対しての要望なども積極的に収集しています。

https://member.kao.com/jp/kaoplaza/

セブン銀行

コンビニエンスストアATM業界の最大手、株式会社セブン銀行。

セブン銀行の利用者向けの会員サイトとして、ATMの検索やセブン銀行で利用できるカードの種類、サービスの内容や手数料なども確認できます。

またATMに直接行かなくても利用できるサービスが多く、振込や残高照会も会員サイトより利用可能です。

また、この会員サイトからセブン銀行での口座開設がおこなえます。

https://www.sevenbank.co.jp/

コクヨ株式会社

1969年から自社の「働く姿」を公開しているコクヨ株式会社は、これまでの知見を結集した会員サイトを作成しました。

「働き方改革」という言葉が先行し、様々な企業で多くのアクションがおこなわれている現状ですが、「働き方改革」がそのまま成功につながっている企業は少ないという実態の裏に「そもそも何が課題なのか分からない」という大きなテーマがあったのです。

そこでコクヨは働き方のコツや工夫を広く提案するために「働き方改革提案委員会」というWebサイトの構築および公開をしました。

https://acw.kokuyo.co.jp/regist/is?SMPFORM=mjnh-lalhmf-278afa6501cf428776440b5f29836ef0&hansha_id=0003&hambaiten_id

株式会社サイバーウィル

株式会社サイバーウィルは、様々な業種および業態に対応したECサイトの構築、CMSを活用したWebサイト制作の他にシステムコンサルティングまでもおこなうWeb制作会社です。

Webアプリ構築プラットフォームとオープンソースCMS「Drupal」を組み合わせて、高セキュリティな会員管理システムと高機能なコンテンツ管理の両立させたパートナープログラム「SDP(SPIRAL Developers Program)」の提供を開始しました。

https://728oroshi.jp/http://www.cyber-will.co.jp/

写真・撮影機材のフォトルプロ Powerd by ナニワ商会

カメラ機材などの卸売業や小売業をおこなっている「株式会社ナニワ商会」の会員サイト。

「卸」にフォーカスし、業務の効率化をするためにリリースされた卸売業に特化したECサイトです。

既存の会員である卸先だけでなく、新規で顧客となるであろう業者に向けたコンテンツも充実しています。

https://728oroshi.jp/

会員サイト構築のポイントまとめ

今回の記事では会員制サイト構築のポイントからフロー、運用方法、会員サイトの事例紹介までご紹介しました。

会員サイトを用意すれば、優良顧客とのコミュニケーションがとりやすくなり、スムーズな取引や情報の発信が可能になります。

ASPを用いれば、専門知識がなくても会員制のECサイトを制作することもできます。

会員制サイトのメリット・デメリットや必要な機能について理解し、良いサイトを作りましょう。

その際にはぜひ、この記事を参考にしてみてください。

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