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サイトマップとは?作り方や注意点を解説
2024.10.22 更新 / 2021.12.1 公開
サイトマップとは?
サイトマップはWebサイト全体の構造をリスト形式でまとめたものです。サイトマップを作成すると、閲覧ユーザーと検索エンジンに対してサイトの内容や構造を分かりやすく伝えられます。企業の公式サイトや大規模なWebサイトの場合は長期的な稼働を予定していることから、サイトマップを作成し、構築していることが一般的です。
なお、サイトマップの適切な作成は下記のサイトや条件の場合におすすめです。
- 完成して間もない状態で、検索エンジンからの流入もほとんどないWebサイト
- コンテンツ量が多く、全体の構造が分かりにくいWebサイト
- 内部リンクが不完全で、部分的に内部リンクが存在しないWebサイト
上記のようなサイトは、閲覧するユーザーからも検索エンジンからも、構造を把握しにくい傾向があります。しかし、サイトマップを作成・設置すると、ユーザーが閲覧しやすいWebサイトに改善可能です。
また、サイトマップの設置は検索エンジン側からも構造を把握しやすくなります。クローラーがWebサイトの更新などをいち早く察知し、検索エンジンの更新がとてもスムーズになることでSEO施策などもより効果を高められるでしょう。
サイトマップの作成が必要な理由
サイトマップはWebサイトの構造を明確にしたり検索エンジンからの評価を高めたりする効果があります。そのため、自社のサイトを検索エンジンで上位表示する「SEO(検索エンジン最適化)」施策にも効果を発揮します。
サイトマップを適切に作成すると、サイトを多くのユーザーに見てもらえ、かつ循環しやすく必要な情報を入手しやすくなるでしょう。その結果、問い合わせや商品購入など具体的な行動につながる可能性を高められます。サイトマップを作成し、構築を進めることで最終的にコンバージョン率の向上に寄与します。
サイトマップは2種類
サイトマップには2種類のサイトマップが存在します。
- ユーザー向けのサイトマップをHTMLサイトマップ
- 検索エンジン向けのサイトマップをXMLサイトマップ
ここではサイトマップの種類について解説します。
HTMLサイトマップ
HTMLサイトマップは、ユーザーが実際に確認するためのサイトマップです。
Webサイトのページ数が膨大であったり構造が複雑であったりする場合に、ユーザーがサイトマップを確認することで自分が求めるコンテンツを見つけられるように記載しておくものです。Webサイトを訪問したユーザーの、操作性を向上させる目的で設置されます。
XMLサイトマップ
XMLサイトマップは、検索エンジンにWebサイトのページ構造を知らせるためのもので、検索ユーザーが見ることはほとんどありません。XMLサイトマップを作るメリットは、検索エンジンが通常のクロール処理では検知できないページを知ってもらうことができる点と、新しく追加されたページをより早く認知してもらうことです。
サイトマップの作り方
手動でサイトマップを作成する場合、サイトマップ用のページを作成し、さらに手作業で一つひとつWebサイトのページをチェックしながら入力する作業が発生します。Webサイトのボリュームによっては、非常に多くの時間を要するため、担当者にとって負荷が大きくなるでしょう。しかし、WordPressやツールを活用することで、サイトマップ作成を効率的に行えます。
ここではサイトマップの作り方について2つの方法を紹介します。便利な機能やツールを活用し、作業を効率化しましょう。
WordPressを使う方法
1つ目はWordPressを活用する方法です。WordPressは自社サイトを効率的に構築できるCMSの一つで、比較的簡単にサイトを構築可能です。WordPressには標準でXML形式のサイトマップファイルを生成する機能があるため、活用してみましょう。
なお、WordPressでは標準機能でサイトマップを作成する以外にもプラグインを使ってサイトマップを作り込むことも可能です。代表的なプラグインとしては「WP Sitemap Page」「All in One SEO」「Yoast SEO」などが挙げられます。
サイトマップ作成ソフトを使う方法
2つ目はサイトマップ作成専用のソフト(ツール)を活用する方法です。WordPress以外にもさまざまなツールがあるため、あわせて検討しましょう。ツールは登録不要や無料で使えるものもあるため、いくつか使用してみて自社で使いやすいものを選択します。
なお、WordPressもツールも比較的直感的に操作できるようになっているものの「思うように作業が進まない」と悩む可能性があります。もしも自社でサイトマップの作成が難しい場合は、外部に依頼する方法も検討しましょう。
サイトマップを効率よく作成できるツール
サイトマップを作成するソフトは数多くありますが、ここでは無料で使える代表的なサイトマップ作成ソフトを3つ紹介します。
XML-SiteMaps.com
XMLサイトマップ作成ソフトと言えば「XML-SiteMaps.com」というほど、有名なWebサイト。作成したいWebサイトのURLを入力し、各チェック項目などを選択するだけの簡単な仕様でありながら、無料版でも500ページ分のXMLサイトマップまでは作成可能(有料版は1,500,000ページが上限)です。HTMLのサイトマップも同時に自動で生成されます。
XML-SiteMaps.com
sitemap.xmlEditor
最終更新日やサイトの更新頻度、除外するディレクトリ、同一タイトルのURLを指定するだけでXMLサイトマップを作成可能。
モバイルサイトのサイトマップや、地理情報コンテンツを送信するKMLファイルの作成にも対応しています。
sitemap.xmlEditor
サイトマップメーカー
各検索エンジンに対応したXMLサイトマップを自動生成できるサイトマップ作成ソフト。
URLを指定する方法か、ローカルのファイルからサイトマップを作成できます。
サイトマップメーカー
サイトマップを作るコツ
ここからは自社でサイトマップを作成する際、知っておきたい4つのコツを紹介します。サイトマップ自体はツールを活用して作れるものの、ターゲットやコンテンツ整理を行わなければ適切なものを作れません。ポイントをおさえて、効果があるサイトマップを作成しましょう。
ターゲットや目標を明確にする
サイトマップを作成する際にはターゲットを明確にします。自社サイトを「誰に」「何をしてもらいたいか」についてクリアにすることで、必要なコンテンツやコンセプトを決めやすくなります。
目標については「会社のことを知ってもらう」「ブランドのことを知ってもらう」などが代表的です。目標やターゲットを定めると、どのような情報を発信すべきか、また求められている情報は何かが見えてきます。そのため、よりターゲットに対してピンポイントでの訴求や情報提供が行えます。
必要なコンテンツを整理する
ターゲットを定めたら必要なコンテンツを洗い出し、整理していきましょう。代表的なコンテンツ例としては、企業情報やサービス紹介、紹介料金プランなどが挙げられます。
しかし、必要なコンテンツは目的やターゲットに合わせて少しずつ異なります。たとえば、採用を目的にしたコンテンツの場合は、会社概要や経営理念、事業内容や募集要項などがコンテンツとして必要になるでしょう。ターゲットが「何を求めてサイトに訪れているか」を意識する必要があります。
コンテンツをカテゴリで分ける
必要なコンテンツが出揃ったら、カテゴリ分けをして整理を行います。この際、カテゴリ分けできないコンテンツが出た場合は無理に分けず、単独でページを作成しましょう。無理にカテゴリ分けをしてしまうと、配置に違和感をおぼえたり導線が不適切になったりする可能性があります。
カテゴリ分けの例としては、事業内容の中に「事業A」「事業B」「事業C」と分類していくものが挙げられます。
ページの階層を定める
サイトを構築する際はいくつかの階層を設定してコンテンツ制作を行います。階層を定める際は第三階層程度までに留め、使いやすいサイトを目指しましょう。
具体的には「トップページ」→「会社概要」→「グループ会社」という形が挙げられます。階層が多いと、ユーザーは情報を探すのに時間がかかり、どうしても見づらいサイトになってしまうでしょう。
サイトマップ作成における注意点
ここからはマップ作成における注意点を3つ紹介します。サイトマップはサイトの立ち上げ時やリニューアル時に作成する機会が多くありますが、定期的な更新で常に最適化を行う必要があります。
更新を行う
サイトマップは一度作成して終わりでなく、随時更新する必要があります。たとえば、リンク先のURLが変わったにも関わらず変更しなければ、サイトマップを活用できていないことになります。
また、事業内容など新しいページを追加したときもサイトマップを更新しましょう。サイトマップの更新はユーザーはもちろん、検索クローラーに対しても重要です。
ひとつのページに詰め込みすぎない
サイトマップを作成する際は「1ページ1テーマ」を徹底し、サイトやコンテンツを構成しましょう。ひとつのページにたくさんのテーマを盛り込むと、ユーザーは下部までスクロールするのに時間がかかり、煩わしさを感じます。また、「1ページ1テーマ」の徹底はSEOの観点でも重要なポイントです。
階層を深くしすぎない
階層が深すぎると、ユーザーが目的のコンテンツを見つけられず離脱する可能性があります。階層についてはカテゴリ分けのタイミングで「第三階層まで」を徹底しておくと防げる問題です。
良いサイトマップと良くないサイトマップの違いとは
良質なサイトマップとはユーザーにとって見やすいものであること、検索エンジンのクローラーに認知されやすいことがとても重要です。
ただサイトのページを羅列するだけのサイトマップではなく、カテゴリごとに色分けをしたり、階層の構造を分かりやすくしたりするなどの工夫が必要になってきます。
また、サイトマップへのアクセスのしやすさも重要で、トップページにサイトマップへの導線を設けることで、Webサイトに訪れたユーザーが満足いくサイトとなり得るでしょう。
ただ単に各ページの情報を羅列しただけのサイトマップであったり、トップページにサイトマップまでの導線がなかったりする場合、閲覧しているユーザーの手助けにならないため、質の悪いサイトマップとなっています。